株式会社ブルームキャピタル

代表宮崎執筆の「会社売却とバイアウト実務のすべて」の第二部(小説部分)を無料公開いたし…

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代表宮崎執筆の「会社売却とバイアウト実務のすべて」の第二部(小説部分)を無料公開いたします。 TEL: (03)5797-7220

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  • 【無料公開】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語

    「会社売却とバイアウト実務のすべて」の小説部分を公開しております。 売却サイドから見た事例を知りたいといったニーズに応えるべく、書き下ろしました。売却する場合のプロセスを疑似体験できます!

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株式会社ブルームキャピタルとは

弊社紹介本邦初「売却特化型M&Aアドバイザー」として、公平かつ優良なM&Aを創出すること。これが弊社の役割だと考えます。 ▼公式ホームページ 弊社の強みと特徴■売却サポートの強み~特にベンチャー企業・オーナー系企業~            売却型M&Aは高度に専門特化された領域です。買収側のM&Aとは準備すべき事項、手続き、必要となる作業等あらゆる事項が異なります。これに特化した稀有な実績とノウハウの集積を有するのが弊社です。ベンチャー企業・中小オーナー企業の売却・バイ

    • 売却型M&Aの流れ⑦〜最終交渉、DA締結及びクロージング~

      売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 7.最終交渉、DA締結及びクロージング 詳細DD(オンサイトDD)が終了したら、最終条件の詰めの段階に入ります。この最終交渉、最終契約締結、クロージングは強い関連性があります。最終交渉では、買収者側から、DDを行った結果をもとに意向表明書に記載された条件でそのまま買収して良いのかを考えた上で、最終的な条件提示を行います。意向表明書に記載された条件からさらに減額されてしまうということもしばしばありま

      • 売却型M&Aの流れ⑥〜買収者側条件提示(LOIの提示)及び詳細DDへ~

        売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 6.買収者側条件提示(LOIの提示)及び詳細DDへ 初期的なDDが終わると、買収者側は条件提示を行います。この段階では通常は「法的拘束力のない」書面により、「基本的な条件提示」という意味で行われます。通常は意向表明書(Letter of Intent, LOI)と呼ばれる書面を買収者側が作成し、それを売却者側に提示する形で行われます。ここまでが「会社売却プロセス」の前半フェーズです。本コンテンツで

        • 売却型M&Aの流れ⑤〜買収者候補による初期的DD〜

          売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 5.買収者候補による初期的DD M&A取引が進み、買収者がその条件提示を行う直前にはヒアリング及びQAセッションが行われることが通例です(入札の場合等で、ヒアリングセッション等を条件提示前に設けない場合は除きます。)。この段階こそが、初期的DD(本書で「プレリミナリーDD」として解説しているもの。)です。 ここでは、IM等に記載された情報などで買収者が特に深堀りしたい情報について、売却者側に対し

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        • 売却型M&Aの流れ
          7本
        • 【無料公開】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語
          28本

        記事

          売却型M&Aの流れ④〜打診にあたっての資料作成〜

          売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 4.打診にあたっての資料作成セルサイドDDが完了したら、実際に買収者候補に打診をするための資料作成を行います。まず、ティザー・メモランダム(以下、「ティザー」といいます。)です。ティザーはフィナンシャルアドバイザーを用いて打診する場合に、対象会社名を伏せた形で買収者候補にM&A情報を提供する際に用いる書類です。対象会社名を伏せてあることから、対象会社名を開示せずに多数の買収者に打診することが可能と

          売却型M&Aの流れ④〜打診にあたっての資料作成〜

          売却型M&Aの流れ➂〜売却戦略の確定、資料作成、買収者候補の選定〜

          売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 3.売却戦略の確定、資料作成、買収者候補の選定 資料準備等が完了したら、次に売却戦略の確定や打診先を決定します。売却戦略という概念には様々な概念が含まれますが、相対方式でプロセルを進めるのか、入札方式でプロセスを進めるのか、どういった資料を準備するのか、どういった切り口で対象会社を訴求していくのか、どういう相手先に優先的に打診するのか、どういう相手先にはリスクを考慮して打診しないのか、希望売却価格

          売却型M&Aの流れ➂〜売却戦略の確定、資料作成、買収者候補の選定〜

          売却型M&Aの流れ②~セルサイドDDと価値評価~

          売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回) 2.セルサイドDD(またはセラーズDD)と価値評価デュー・ディリジェンス(以下、「DD」といいます。)とは、「買収監査」の意であり、買収者が対象会社を買収する場合の調査をいいます。一方で、売却者側が売却対象会社について自身がDDを実施することもあり、これを「セルサイドDD」または「セラーズDD」等と呼びます。このセルサイドDDは実際の売却実務ではきちんと実施されていないケースが多く、この点が売却プ

          売却型M&Aの流れ②~セルサイドDDと価値評価~

          売却型M&Aの流れ①〜売却意思決定と専門家への相談〜

          売却型M&Aの各プロセスを下記フロー図に沿ってご紹介して参ります。(全7回。) 1.売却意思決定と専門家への相談 オーナー経営者が売却意思決定をしたら、よくあるケースとしてはフィナンシャル・アドバイザー等の専門家へ相談したり、周囲の人に相談したりすることからプロセスが開始されることが通例です。 また、実際に売却プロセスを開始する前に準備期間を設けるべき場合もあります。準備期間を設けるケースというのは、具体的には、まだあと数ヶ月~数年は待機した方が成長性等も考慮するとメリッ

          売却型M&Aの流れ①〜売却意思決定と専門家への相談〜

          【無料公開㉘】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 最終話 ~M&Aにおけるクロージング、シリアルアントレプレナーへ~

          最終契約交渉の風景 ~2018年7月21日~25日③ S社との交渉が終了したことから、早速、最終入札日の翌日には堀口にN社と最終契約をする前提で進めていきたい旨を伝えた。堀口は電話越しでクロージングについて触れた。 堀口 「ご検討いただきありがとうございました。では、最終契約の詰めと並行して今後のクロージング手続きを詰めていきたいと思います。クロージング手続きや必要書類については、FT社さん側でなにかドラフティングしてもらえるということでいいですか?」 樫村 「はい。平井

          【無料公開㉘】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 最終話 ~M&Aにおけるクロージング、シリアルアントレプレナーへ~

          【無料公開㉗】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 26話 ~表明保証と補償条項~

          M&Aにおける最終契約交渉の風景 ~2018年7月21日~25日② 買収者候補によっては、開示したすべての資料の正確性等を保証する旨の条項(「キャッチオール条項」等という)や、提出した事業計画を保証する旨の条項を入れてくる等のケースもある。このような条項は売却者側に非常に不利になりうることから、一般的には売却者側としては拒絶すべきものだ(特に、後者の事業計画の保証等は支配権が異動するような通常のM&A取引等においては受託できないことは明らかである)。場合によっては、M&Aであ

          【無料公開㉗】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 26話 ~表明保証と補償条項~

          【無料公開㉖】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 25話 ~M&A、交渉の要諦~

          買収者による最終的な条件提示 ~2018年7月5日~18日~ マネジメント・インタビュー終了後も、N社とS社は五月雨(さみだれ)式にQAを送ってきた。様々な質問がなされたが、7月15日を過ぎると、徐々に質問数が減少し、最終入札日を待つ段階に入った。樫村は、N社とS社にDDの進捗状況を聞くために連絡した。まずはN社である。樫村は堀口の携帯宛てに電話をかけた。 樫村 「堀口さん、お世話になります。ご検討状況いかがですか?」 樫村は堀口が手慣れていることを知っていたので、状況を

          【無料公開㉖】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 25話 ~M&A、交渉の要諦~

          【無料公開㉕】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 24話 ~DDの指摘事項の例~

          オンサイトDDの風景③ ~2018年7月4日~① 7月4日はマネジメント・インタビューの当日である。早速、FT社会議室にてインタビューが開始された。ここでは、ほとんどの質問に滞りなく回答できたが、N社、S社とも同じ1つの事項について問題点を指摘した。それは、重要取引先であるX社との開発業務委託契約に関するものであった。このように重要な取引先との契約内容がM&A取引において議論の的となるのは珍しくない。X社は、FT社にとって自社商品の開発パートナーであり、かつ定期的なメンテナン

          【無料公開㉕】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 24話 ~DDの指摘事項の例~

          【無料公開㉔】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 23話 ~DD本番、株式譲渡契約準備~

          オンサイトDDの風景① ~2018年6月27日~ オンサイトDDの準備がある程度整ってきたところで、N社およびS社に対し、DD要綱を送付し、日程をFIXした。あらかじめ受領していたDDにおける開示希望資料リストにほぼ応える形で資料を準備し、有無の回答を含めてリスト化したものを両社宛てに送付した。日程はそれぞれ調整し、重複しないようにDDスケジュールを設定した。 また、本案件では株式譲渡契約書(最終契約書)のドラフト案を売却者側から提示することで、交渉期間を短縮しようという意

          【無料公開㉔】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 23話 ~DD本番、株式譲渡契約準備~

          【無料公開㉓】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 22話 ~意向表明と入札。判断基準~

          DDにおける質問事項への対処 ~2018年6月10日~ 堀口CFOらとの面談は、翌日に行われた。面談では現在の重要顧客リストを資料として提出・説明し、営業マンごとの成績や、どのような営業方法を行っているのか、営業が案件受注した場合にどのような業務フローが発生するのか等について詳しい説明が行われた。会社売却や事業承継等のM&Aではこういった売上にダイレクトに影響する部分については重点的な調査が入る。これらの細部を分析したうえで、現状と今後の戦略や具体的な営業手法なども整理した。

          【無料公開㉓】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 22話 ~意向表明と入札。判断基準~

          【無料公開㉒】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 21話 ~買い手側の初期DD~

          買収者候補によるシナジーとプロジェクションの検証 ~2018年6月9日~ N社との面談の2日後、樫村宛てに堀口CFOから連絡があった。 堀口 「樫村さん、色々と検討しているのですが、プロジェクションの信ぴょう性が気になっています。できればFT社さんと一緒に再度ご来社いただき教えていただきたいのですが」 樫村 「もちろんです。ちなみにどういった点が一番気がかりですか?」 堀口 「そうですね。内容としては今後の売上ロジックの部分が中心になります。プロジェクションをより詳細に

          【無料公開㉒】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 21話 ~買い手側の初期DD~

          【無料公開㉑】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 20話 ~初回面談で何を聞かれる?~

          買収者候補との初回面談 ~2018年6月7日~ N社との面談日はすぐにやってきた。当日は樫村、川村の他、平井、白鳥CFO、佐藤COOが参加した。N社本社に着くと、すぐに役員会議室に通された。そこで待っていると、堀口CFOが入ってきた。 堀口 「お久しぶりです樫村さん。今日はご来社いただきありがとうございます。もうすぐ社長の戸村も参りますので少々お待ちください」 樫村 「あ、どうもお久しぶりです。今日はありがとうございます。まずご紹介しますね。こちらが平井社長です」 名刺

          【無料公開㉑】会社売却とバイアウトそして事業承継の物語 20話 ~初回面談で何を聞かれる?~