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辛いとき、辛いと言えたらいいのにな

就職して2〜3年経った頃、
知人の結婚式でのこと。
新郎がカラオケで欠かさない曲として
Aqua Timezの『決意の朝に』が流れた。
大ヒット曲なので知ってはいたけど、
きちんと聴いたのは初めてだった。

あ、これ、私の曲だ。と思った。
以降、この曲を聞いて何度涙したか分からない。

辛いことを打ち明けるのは大の苦手。
私ごときの、それもこの程度のことで、
相手に気を遣わせてはいけないと思ったり、
どう伝えたら、負担なく聞いてもらえるか、
重くならないか、と考えているうちに
言わない方がラクだと思ってしまったり。

友人が結婚して、子どもができて、と
変化するにつれて、益々遠慮するようになった。

人に頼られるのは嬉しいくせに、
ほんとは誰かに聞いてほしいくせに、
いつだって勝つのは
「こんな時間に連絡したら迷惑だろうな」
「こんな話聞かされても困るかな」の想い。

あ、いつだって、は嘘かも。時には、
単純にプライドが許さないこともある。
泣き言は言えない、みたいな。

1人で耐えて、堪えて、乗り越えて、
「いやー実はこんなことがあってさ!」って
笑い話に昇華してからでないと話せない。

でも、去年、笑い話にできないまま
壊れてしまって、落ち着いてから報告したら
「何でその時に相談してこなかったの」って
怒ってくれた友人がいた。
その一言にものすごく愛を感じたし、
怒ってくれる優しさに、泣いた。

どうして急にこんな話を書いてるかって、
また今、打ち明けるのは勇気がいるなぁと
痛感させられるできごとがあって、
『決意の朝に』をリピートしまくってるから。

歌詞にある「辛いと言えたらいいのにな」って
表現の匙加減が、ほんとうにぴったりくる。
言いたい気持ちにも、言えないもどかしさにも
寄り添ってくれる優しい言葉だと思う。

見つけていただいて、 読んでいただいて、ありがとうございます。