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初めてカフェで仕事してみてわかったこと【気まぐれ日記】

9月はほとんど日記を書いていなかった。もう10月になってしまったけれど、3日分だけアップしておく。

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9/23(土)

急に涼しくなった。先日買ったばかりの、長袖のフリルブラウスをおろす。これくらいの気温がずっと続いてほしい。

この前、ライター人生初の取材に行ってきた。ただ今回は同行という形で、完全に自分ひとりで取材をしたわけではないのだけれど。プロの取材を見せてもらえたのは、本当にありがたかった。目の前でポンポンとやり取りされる会話に圧倒されて、ほぼ聞いているだけになってしまった。な、情けない……。

というか、取材に行ってみて気づいたというか改めて目の当たりにしたのは、自分の記憶力のなさだった。
相手の言っていたことの中から疑問点を拾い上げて、会話を広げていくのが良い取材のやり方なんだろうけど、わたしはその「さっき言っていたこと」が全然覚えてられないのだ。

今回同行させてもらったさとゆみさんが「さっきこう言ってたけど〜」みたいなことを相手に言うたびに、「なんで覚えてられるの⁈」と密かに驚愕していた。しかもさとゆみさん、ほとんどメモ取ってない。なのになぜ……。
こ、これがプロの技なのか……と取材中はずっと心の中で感嘆してたけど、単にわたしの記憶力が抜群に悪すぎるだけという可能性もある。

これは、何度も場数を踏むことで、聞くべき場所の勘所というか、そういうものを掴むコツがわかってくるものなんだろうか。
就職したばかりのころはちんぷんかんぷんだった仕事内容が、数年すれば何も考えなくても体が動くくらい馴染むのと同じで。

そうなるといいんだけど、そもそも場数を踏むほどの取材案件を受けることがまだできていないので、まずは案件を増やすことから始めようと思う。


9/25(日)

どうしても集中して進めたい原稿があった。
だから、昨日の夜は10時に寝て、今日は6時か7時には起きようと思っていた。
これなら睡眠時間もたっぷり取れるし、早起きして朝からみっちり原稿に取り組めるぞ、我ながらいい作戦、と思っていた、んだけど。

起きることはできた。6時半に。けど、ものすごく眠い。
まぶたも頭も重くてぼーっとする。早寝したのに、なぜ?
久々にトータル8時間も寝たからなのか。それとも、夜中に夫が帰ってきた音で一度目を覚ましてしまって、30分くらい寝付けなかったからなのか(夫、飲み会後友人宅に泊まると聞いていたのに、予定が変わって帰ってきた。まさか帰ってくると思ってなかったから、物音がして飛び起きてしまったのだ)。

ネットで検索してみたら、こんな記事を見つけた。

夜型人間は逆に朝に起きづらく、体調不良が生じやすい傾向があります。その時間に無理に早起きをすることが、やはり睡眠の問題や不調につながっている可能性があります。

上記サイトより

なんか、まさにこれな気がする。
実は以前、クロノタイプ診断というのをやったことがある。それは「個人が1日の中でどの時間帯に最も活動的になるかを示した時間帯特性」なんだそう。

ちなみにわたしはこの診断で「オオカミ」だった。つまりは夜型。
だから、自分は夜型だとわかっていたのだ。なのに、どうしても捨てきれない朝型への憧れで、つい早寝早起きしてがんばろうとか思ってしまった。
夜型より朝型のほうが健康的で爽やかなイメージあるし。夜型よりも。

やっぱり無理に朝から頑張ろうとするのは良くないなぁと思った。よく考えたら平日出勤するときも毎朝だるいのだった。朝型になるのはいさぎよく諦めたほうが良さそうだ。平日は出勤しなきゃいけないから何となく騙し騙しやってるけど。

と、そこまで考えて、今日もどこかに「出勤」すればいいんじゃないかとひらめいた。

そこで、初めてカフェで仕事なんかをしてみた。他人の目が気になる小心者なので、カフェで仕事なんて集中できるんだろうかと疑問だったけど、いやはやこれがとても快適で(選んだカフェ自体が良いところだったというのもある)、すっかり気に入ってしまった。ありがとう高倉町珈琲。お昼に食べたナスとモッツァレラチーズのパスタも美味しかった。
他人の目があるからこそ、適度な緊張感を保ったまま仕事ができる。だからサボらない。これはいい。

学生時代も、カフェやファミレスで勉強をしたことがなかった。うるさくて集中できないだろうなと思っていたし、やっぱり他人の目が気になるし、そもそも田舎だからカフェやファミレスなんて近くになかったし、別に家でも集中できるタイプだったので行く必要性を感じなかったのだ。

正直なことを言うと、今までカフェとか家の外で勉強や仕事をする人のことがよくわからなかった。スタバによくいる、パソコンを広げている人が何となく意識高い系のような気がして(ごめんなさい)、カフェで仕事をすることに抵抗があった。

けどもしかしたら、今まで見かけた人たちもどうしてもやらなきゃいけない仕事があって、けど家ではやる気が出なかったり集中できなかったりして、藁をも掴むような思いでカフェに来て、仕事をしていたのかもしれない。
今まで意識高い系だとか思ってごめん。同じ立場(かどうかはわからないけど)にならないと見えてこないことってあるなぁ、なんてしみじみ思ったりした。

お昼後にカフェを出たものの、まだ仕事を進めたかったので今度はネカフェに行ってみた。
カラオケルームが併設されているお店だからうるさいのかなと思っていたけれど、ネカフェゾーンとカラオケゾーンは区画が分けられていて、ネカフェ側はものすごく静かだった。座り心地のいい椅子で、これも快適。独特の匂いがちょっと気になったけど、慣れてしまえば過ごしやすかった。

ネカフェのあと、一旦家に戻って夕食。もう少し進めておきたいなと思って、今度はついにスタバへ。自分がスタバでパソコンを広げる日が来るとは思ってなかったよ。
原稿はかなり進んだ。今朝のあのままの状態で家にいたら、絶対こんなに進まなかった。つくづく、外に「出勤」してよかったと思った。

9/26(火)

いつも14時には仕事が終わる。帰ってからはライターの仕事。それがここ数か月のリズムになっている。

今日も14時過ぎに、駐車場までの道のりをぽてぽてと歩いていた。秋の気配がする空気が心地いい。急に涼しくなって、昼間でもだいぶ過ごしやすくなった。

歩きながらふと、決められた場所で朝から晩まで働く以外にも、生き方ってあるんだなぁと思った。
いや、当たり前なんだけど。
就活や、転職のための予備校に通ってたころは、正社員とか正職員にならないと人生終わりだと思っていた。その「正しい」型にはまれなかったら、「ちゃんとした人」として社会から認められないと思っていて、それが怖かった。

ほんとうに、ほんとうに失礼な話で当時の自分をひっぱたきたいくらいなんだけど、正規以外の働き方をしている人は自分に甘いとかお金がないとかのイメージがあって、自分はそれになりたくないという気持ちが強かったのだ。
平日は決められた場所に出勤して朝から晩まで働いて、土日は休む、というのが当たり前で、それ以外の働き方はしたくないと思っていた。いや、したくないというが、できないというか、やってはいけないというか。
だからこそ、就職するのが憂鬱だった。そういうふうにどこかに所属してきちんと働かないといけない、それが働くことだ、と思っていたから。

けど、今となっては全然そんなことないし、働き方なんてたくさんあるし、人によって正解は変わるのだと思うようになった。
もちろん、正規とそれ以外では収入の差はあるかもしれない。けれど、「非正規=ちゃんとしてない」みたいな考え方は、今は全くない。
それに自分自身、今のこの「非正規職員とフリーのライター」半々の働き方が、性に合っているなと感じるのだ。

1日のうちに、自由にできる時間がそれなりにあること。1日の過ごし方をある程度自分でコントロールできること。これがけっこう自分にとっては重要なんだと、去年から働き方について見直してきて気づいた。

前は平日8時間勤務でいつも疲れていたけれど、今は非常勤の仕事+ライター業で8時間以上働いてもそんなに疲れない。土日働いててもあまり不満がない。前職のとき、イベントに動員されて土日が潰れるのは嫌だったのに。

土日休みが重要というよりは、体を休められたり好きなことができる時間が1週間の中で(あるいは1日の中で)ある程度取れれば満足なのかもしれない。誰かに押し付けられたルールや決まりの中で働くのではなく、自分で決めたペースで働くのがいいのかもしれない。今の働き方に変えてみてから、そんなふうに考えるようになった。

好きなこと、自らやりたいと思える仕事なら、働くのが苦しいことではなくなるのだと初めて知った。
今まで、好きとかやりたいとかではなくて、条件や場所だけで仕事を選んできたから、仕事を楽しいと思ったことがなかった。仕事を覚えて、できることが増えることによる面白さは多少あったけれど、基本的には「仕事=辛いもの、苦しいもの」だった。

以前、ポッドキャスト番組の『となりの雑談』EP.15で、サクちゃんこと桜林直子さんがそんな話をしていたのを思い出す。

仕事って「嫌なこと代」をもらってると思ってたから、嫌なことをしないとお金もらえないみたいな思い込みがすごくあった。まさか好きなことをしていいなんて、それはお金が必要ない人がすることでしょって思ってて。

『となりの雑談』EP.15より

まさにこんな感じ。
この思い込みがどこから来たのかとか考えだすとまた長くなりそうなので今回はやめるけれど、この思い込みはもっと早く解除したかったな、と思った。

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