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【TOR】あまりにも愚かで、お粗末で、救いようのない組織であることを露呈した不可解な継投策

(画像はQuesnel Cariboo Observerより引用)

今期のブルージェイズは地区優勝争いに全く加われず、不完全燃焼とも言えるレギュラーシーズンでした。それでもワイルドカードでのポストシーズン進出を達成しました。ポストシーズンで躍進できれば、レギュラーシーズンで地区3位に終わったこともチャラに出来たはずです…。
しかし、そのワイルドカードシリーズで2連敗とあっさり敗退。長打がほとんど出ない、走塁ミスが頻発する等、悪い意味で今年のブルージェイズを象徴する試合でした。
イマイチ波に乗り切れない今期のブルージェイズが敗退することはまだ想定の範囲内でした。しかし、このシリーズでブルージェイズはポストシーズンに進出したチームとは到底思えないほどに、組織として崩壊していることを露わにしてしまいました。

突然のベリオス降板

私のNoteにご訪問される方であれば周知のとおりですが、ブルージェイズは2戦目に不可解な継投策に出ました。先発のベリオスは3回まで5奪三振、ハードヒットはなく、多くの空振りを奪う完璧なピッチングをしていました。しかし、4回に先頭打者に四球を出すとまさかの菊池にスイッチ。結局この回の2失点が致命傷となり敗戦しました。古巣のターゲットフィールドでの経験も豊富で、長期契約を結んだチームの中心選手であるベリオスが絶好調にも関わらず3回を投げて交代させられることは、全くをもって不可解な選手起用でした。

有耶無耶にされる責任の所在、歯切れの悪い言動に終始する「御用記者」たち

通常であれば、この交代劇の責任は現場のリーダーであるシュナイダー監督に帰せられるべきです。しかし、ブルージェイズの番記者はしきりにシュナイダー監督は悪くないと擁護しています。SportsnetのShi Davidi記者は、この采配について監督及びフロントの擁護に終始しています。

Sportsnetはブルージェイズのオーナーであるロジャースが運営しているので御用記者となりがちですが、監督も悪くない、フロントも悪くないと言うだけで、なんであの謎継投が起こったかについては不明なままです。ファンに怒りの矛先を監督やフロントに向けないでくれと言いたいだけの記事にしか見えません。

また、ロジャースの息がかかっていない地元紙のToronto Sunは幾分かはこの「騒動」についてファン目線で書かれているものの、監督もフロントも首にはせず、「オンブズマン」的な第三者を設置すべきという、あまり聞いたことのない解決策を提案しています。本件については、番記者も歯切れが非常に悪く、余計にファンの不信感を煽っています。

組織の解体は避けられないのではないか

ここからは私見です。
番記者からは擁護されていますが、シュナイダー監督の解任は避けられないと考えています。何と言っても、ベリオスの交代を選手たちに知らせていなかったのは致命的で、ただの操り人形であることを露呈してしまいました。フロントへの絶対服従を強いられているのであれば気の毒ですが、選手との信頼関係の再構築は非常に難しいと言わざるを得ません。MLBの監督経験もなく、選手として実績もないシュナイダー監督はフロントの伝書鳩として使いやすいから監督になっているのではないか、という穿った見方になってしまいます。選手からの信頼を得られる組織となるために、シュナイダー監督から、ギボンズ前ブルージェイズ監督や、先日退任が発表されたショーウォルター氏等の、経験豊富でフロントにモノ申せる人物が監督を務めることは必要だと思えます。
また、フロントの刷新も避けらない状況となってきました。シュナイダー監督のせいでないと番記者がしきりに擁護していることを勘案すると、フロントの介入があったと推測してしまうのは当然で、何等かの説明責任を果たすべきです。それさえ果たせないのにも関わらず、采配に介入していたとすればとんでもない愚行であり、解任されて然るべきです。

最後に

残念ですが、今回の件は大変失望していまいました。奇策に出るならば、何等かの勝算があったからこそ実行したわけであり、それを説明できずに有耶無耶に誤魔化しているというのは、組織として崩壊しています。これではファンも不信感を覚えますし、オフの移籍市場においても、こんな対応をしているブルージェイズに行きたいと思う選手はいるでしょうか。ツインズは強いチームであり、ポストシーズンで負けてしまうことは仕方のないことですが、この顛末ではファンとして到底納得できません。
ブルージェイズは本当にダメな組織であることが露わとなりました。事態を収拾できなければ、長期の低迷に陥ってもおかしくありません。ファンとしては早急に事実関係を疎明して、組織を刷新することを非常に強く望みます。

【追記】

この後、アトキンスGMは本件について言及。

継投については本人も驚いたとのことで、フロントの影響は一切なく、シュナイダー監督の独断で行われたことを強調。その一方で、シュナイダー監督の働きを高く評価しており、来期の続投を明言しています。采配自体についても、結果として2失点で済み、打てなかったのが問題であると擁護しています。

ここまで白々しいことを話せるのは全く悪い意味で感心してしまいます。「シュナイダー監督の独断」で行われたこの采配を評価して、さらには来期の続投まで明言。複数の番記者がシュナイダー監督だけのせいではないと言及したことを勘案しても、フロントの影響が一切なかったとは到底思えないですが、シュナイダー監督に全ての責任を押し付ける、まさに恥の上塗りです。
少なくとも、フロントはこのまましらばっくれるつもりのようです。采配の謎っぷりもさることながら、その後の対応があまりにも酷すぎます。禍根を残したままオフシーズンに突入するようであれば、悪影響は避けられません。

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