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【TOR】2023年ドラフト総括②

前回の続きで11順目から20順目の指名をまとめました。3日目の指名では大物に特攻することはなかったので、ドラフトの全体像だけを把握されたい方はまとめに飛んで頂いて結構です。

11位(全体334位) Grant Rogers

McNeese State (LA)
P
R/R
4YR SR
6' 7" 230lbs
DOB:05/22/01
Signing Bonus: 150K
Comment: トランスファーを経て3年次から現在の大学でプレーするシニアの投手。先発一筋でプレーしており、大型な体格とは裏腹に最終年の与四球率は1.6と制球が武器の投手。

12位(全体364位) Chay Yeager

Pasco Hernando CC (FL)
P
S/R
JC J2
5' 11" 180lbs
DOB:09/11/02
Signing Bonus: 150K
Comment: JC出身かつ二刀流の投手というブルージェイズが指名する傾向にある属性を兼ね揃えた選手。サマーリーグでは野手としてのプレーが多かったが、投手で指名している。直球は92マイル程度で制球は要改善。

13位(全体394位) Brennan Orf

Southern Illinois University Edwardsville (IL)
OF
L/R
4YR JR
6' 4" 230lbs
DOB:09/06/01
Signing Bonus: $150k
Comments: Ohio Valley Conferenceというマイナーカンファレンスながら3年次にはOPS1.265と圧倒的な数字をマークした。サマーリーグでもよく打っており、木製バットへの適応も問題なさそう。3年次は2桁盗塁をマークする等走力はまずまずと思われますが、ポジションは1Bと両翼だけに、プロレベルでもやはり打てるかが鍵となる。

14位(全体424位) Joe Vogatsky

James Madison University (VA)
P
R/R
4YR JR
6' 0" 215lbs
DOB:12/27/01
Comments: 大学では先発としてプレーする機会も多かったが、3年次は中継ぎに専念している。カレッジ通算でも与四球率は4.5と高めで、コントロールは要改善だろう。サインは成立せず。

15位(全体454位) Kelena Sauer

San Diego State (CA)
USA
P
R/R
4YR JR
6' 3" 230lbs
DOB:09/26/02
Signing Bonus: 150K
Comment: 大学2年次は先発に転向していた時期もあったが、3年次はリリーフに専念している。最終年はK/9が10.1、BB/9が3.1とソリッドな成績を残した。

16位(全体484位) Jackson Hornung

Skidmore Col (NY)
C
R/R
4YR SR
6' 2" 215lbs
DOB:02/06/01
Signing Bonus: 150K
Comments: こちらもLiberty Leagueというマイナーカンファレンス出身だが、所属リーグではOPS1.363と無双と言って差し支えない成績を残した。一方、サマーリーグではからっきしで、木製バットへの適応は疑問符。守備はC, 1B, LFを守る。

17位(全体514位) Sam Kulasingam

Air Force (CO)
USA
1B
S/R
4YR JR
6' 2" 190lbs
DOB:07/10/01
Comment: 海軍士官学校の出身であり、契約した場合でも2024年までは兵役に従事する模様。大学3年次にはOPS1.193と化け物級の成績を残しており、サマーリーグでも好調だったのでサインできれば面白い存在となりうる。海軍士官学校ということもあってか、サインは成立せず。

18位(全体544位) Chase Brunson

San Clemente HS (CA)
USA
OF
R/R
HS SR
6' 3" 195lbs
DOB:07/07/05
Comment: 11位以降では唯一の高校生の指名。ボーナススロットはカツカツであったため、十分な契約金が提示できず、サインは成立せず。

19位(全体574位) Aaron Munson

Angelo St U (TX)
P
L/R
4YR JR
5' 10" 180lbs
DOB:03/15/02
Signing Bonus: $100K
Comment: Lone Star Conferenceというマイナーカンファレンスの出身。3年次は先発に定着してK/9が10.2、K/BBが4.6と好成績を残している。体格的にはリリーフ向きにも見えるが、プロではどのように起用されるかにも注目したい。

20位(全体604位) Kai Peterson

Sierra JC (CA)
P
L/L
JC J3
6' 1" 190lbs
DOB:08/14/02
Signing Bonus: $150K
Comment:JCの成績を見る限りでは与四球が非常に多くプロでは要修正となりそう。JC出身だが年次的には4年制大学の学生と同期となるだけに、早期にマイナーでの結果が求められる。

まとめ

間違えなく勝ち組と言えるドラフトです。1位の二マーラは20番目指名までスリップするような選手ではなく、契約に成功できただけでも上出来でした。しかもそれだけに留まらず、アンダースロットでサインに成功して、4位のメローディスにも特攻してオーバースロットでのサインに成功。メローディス、ワッツ=ブラウン(3位)、ブローフェン(6位)はいずれも2位前後で指名されておかしくない選手で、2位指名権を喪失したドラフトとは思えません。
ワッツ=ブラウンはややスロットを越えましたが、ブローフェンはスロット以下ということもあり、中位でもオハロラン(5位)やグッドウィン(7位)といった指名順位以上の実力者や、高校生のショー(9位)とのサインにも成功しました。昨年は2位と3位の間で補完指名権が2つありましたが、そのドラフトと比べても遜色ありません。
マイナー組織はやや手薄でしたが、今年のドラフトでまた有望株をしっかり補充できました。カレッジ/高校生の指名のバランスもよく、ポジション的にもあまり被りはないので、理想的なドラフトと言えます。
もちろん評価の高い選手を指名したからといって今後の成功が保証されるわけではないですが、指名権を喪失した状況下とは思えない素晴らしいドラフトで、ブルージェイズが継続的に戦えるチームの下地が出来たとは言えます。別途投稿予定のジョーダン・ヒックスのトレードで無駄に有望株を大盤振る舞いしたブルージェイズですが、それでもマイナーが枯渇しない可能性が見いだせるドラフトとなりました。

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