【TOR】戦力分析:野手編

もう開幕してしまいましたが、戦力分析について取り纏めました。まずは野手編からどうぞ。

強打のブルージェイズ復活なるか

2010年にバティスタがブレイクして以来、ブルージェイズは強打のチームであり続けました。バティスタに加えてエンカーナシオンや先日引退したドナルドソンらが2010年代後半までチームを支え、彼らと入れ替わるようにしてゲレーロ、ビシェットら野手の有望株が続々とメジャーデビューして、強打のブルージェイズは世代交代しながらも健在でした。しかし、2023年のチーム得点数は30球団中14位で、むしろ昨年は投手陣の支えにより2年連続のポストシーズン進出を決めた印象が強いです。逆に言えば、これだけ平凡な打撃力でもポストシーズンに進出できたわけですから、打線が復活すれば地区優勝の可能性もぐっと高まります。

チャップマンの穴を埋められるか

一方で、単純な選手の足し引きだけ見るとそれほど明るい材料はありません。オフにFAとなった主な選手はチャップマン、キアマイヤー、メリフィールド、ベルトの4名。このうちキアマイヤーは再契約、メリフィールドの変わりとしてIKF、ベルトの代わりにターナーを獲った形となります。IKFはサードの正レギュラーというよりは、メリフィールドのようにUT要員として起用されるのではないかと思います。そうなるとチャップマン移籍の分は純粋な戦力ダウンということになります。
また、ロスターの動きとしては開幕直前にエスピナルをCINにトレード。オプション切れのクレメントをロスターに残すには誰かを出さなければいけない状況でした。エスピナルの見返りも大したものではなく、IKFの獲得はますます微妙なトランザクションという印象に…。

クレメント、シュナイダーのブレイクに期待

上記のようにチャップマン移籍の戦力ダウンがあるものの、クレメント、シュナイダーが出場機会を増やすことにより、その戦力ダウンの相殺を期待したいところです。
昨年シュナイダーは141打席、クレメントは52打席しか立っていません。彼らの出場機会が増えれば、打撃面もある程度アップサイドを見込めます。出来過ぎとはいえ、シュナイダーはOPS1.007、クレメントは.885の好成績を残しました。特にクレメントはSTでもOPS1.026、三振も空振りもほとんどなく絶好調。クレメント、シュナイダーは守備力も悪くなくセンターラインを守れる選手なので、長期間保有できることもあり、定着できれば今後数年もブルージェイズはコンテンドを見込めます。

既存戦力のバウンスバックも大いにありうる

しかしなんといっても期待したいのは既存戦力のバウンスバックです。昨年はビシェットが気を吐いていましたが、スプリンガー、カーク、バーショはキャリアワーストの数値で、ゲレーロもルーキーの頃のような平凡な成績に終始しました。結局のところ、彼らがどこまでバウンスバックしてくるかによって今期のブルージェイズ打線の破壊力が決まると言って過言ではありません。STでは全般的に彼らが好調を維持しており、捲土重来に期待できます。純粋な戦力の差し引きだけ見れば今年はあまり上積みはなさそうに見えますが、実際はかなりアップサイドがあるのではないかというのが私の見立てです。

開幕戦は実に快勝

数時間前に開幕戦が終わり、ブルージェイズは8-2の快勝で開幕戦を白星で飾りました。スプリンガー、ビジオ、ゲレーロに一発が飛び出し、ビシェット、カークも2点タイムリーを挙げました。これぞファンが見たかった強打のブルージェイズの試合。開幕戦だけに留まらず、今年は打ちまくりのブルージェイズの試合を是非見たいものです。

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