「一番好きな少女漫画作品は何ですか？」と聞かれたら、私は迷わずこの作品だと答えます。
私の一番好きな漫画で、何度も何度も繰り返し読みました。
ストーリー、絵、登場人物のキャラクター、そのすべてが大好きです。
 
ざっくりと内容を説明すると、
家賃滞納でアパートを追われた主人公・桃子が、街中で倒れて男性・昇に助けられます。
昇は桃子の姉の写真を撮ったことをきっかけにカメラマンになり、見知らぬ被写体の彼女にあこがれています。
桃子は姉に対してコンプレックスを持っています。
あこがれの人の妹であることを利用して、昇の住む下宿で暮らす桃子は、次第に昇に好意を抱きますが、姉への複雑な感情から、素直になることができません…。
 
桃子と姉は双子の姉妹ですが、姉は男性から好かれる可愛い女性で、桃子は偏屈で屈折した扱いにくい女性です。

私は桃子タイプだったので、姉へのどうしようもない嫉妬心や、好きな人に素直になれないもどかしさなどが痛いほどよくわかり、何度読んでも心に響きます。
最後はもちろんハッピーエンドなので、何度も何度も繰り返し、エンディングを読んで心を震わせていました。

 
クリスマス、雪、ロン毛で軟弱だけどどこか飄々としているイケメン…。
どのページも壁に飾っておきたいぐらいの岩館真理子先生の真骨頂というべきロマンティックの王道です。
 
心がひねくれてどうしようもない気分の時に、この本を読むと温かい気持ちになれます。
こんな私でも私のいいところをちゃんと見てくれる人がいるかも…。
（→それが現在、私の夫となっている人なのでしょう）
そんな気分になれるラブストーリーです。