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徒然に...回想のコラージュ

過去の回想多めなので、ご興味なかったらごめんなさいm(_ _)m

「この作品の存在意義は○○です」と言わされる日本の作家たち。
「私の作品はごくパーソナルなものです」で許される欧米の作家たち。

私も自分の作品はごくパーソナルなものだと思う。(作家じゃないけど)


「あなたとわたし」を描くのに
嫉妬や悪意から語り始めるのは迂遠すぎる
善意でもわかり合えないのが人の哀しさだから

「いらないもの」を取り去って、核心のみを語れるように
注意深く語り始めたい



自分が人間ではなくて
「声」ならよかった
と、たまに思う

「ただそのように在る」こと



「わかった」感が大好き。
実際には何もわかっていないけれど。



読書。
自分と関わりの無いところで繰り広げられる喜怒哀楽、思索。

倫理や義務やあらゆる束縛を離れたところで、
ニュートラルに
自分の心が素直に動くのを感じていればよいだけ。

(相手に何かしてあげなければ...と常に身構えてしまう
 リアルな人付き合いばかりでは、
 いつか自分を見失う気がする。)


自分の中にある「優しさ」や「母性」や「哀しみ」
かなり古層の感情が動くのを、確かめる。
そのことの、深い、深い、安らぎ。



「もしなれるなら、カッサンドラーになりたいです」
そう言おうとして、念のため調べてみたら、
小アイアースに凌辱されていたのでやめました。

文学ってカッサンドラーなのだと思うの。
本当のことを言っているから、不都合なのかもね。



そんな私がずっとずっと、これだけは許せないと思ってきたのは「レイプ」と「地雷」でした。なんか似てる気がする。



政治はきらいです。
ニュースを聞いていると自分まで穢れそう。(もともと穢れてますが)

でも、こんなに困っている人が増えているのに選挙に行かないのは、
教室の中でいじめを見ないふりをしているのと同じことだと思う。

いじめっ子に対峙する勇気については自信はないけど、
投票用紙に名前を書くのは簡単なこと。

選挙に、行こうよ。
次はいつかわからないけど。


それで、しかたなく、時事も追ってる。
間違えて投票しないために。




高2のときにフロイトを読んで無性に腹を立ててた。

ある日、教室で隣席の子が、よもやま話つながりで「フロイトって…」「ごめん私フロイト嫌いかも」「なんで?」

折しもチャイムが鳴り先生が教壇に立って
「はい授業始めまあす」と言い始めたから、
ざわめいてる間に話を終えようとした私。
んー、フロイトを一言でまとめるなら、

「エロい」

でも直前に教室のざわめきが鎮まってて、
自分の声が(声低めてたけど)筒抜けになり。
隣席の子は笑いをこらえて悶絶してる。
前から2列目だったから、先生にも聞こえたはず。


「フロイト一生許すまじ」ってわなわなしてました…

許すも許さないもないけど


芥川龍之介『或阿呆の一生』に心打たれたのもこの頃。

高3の記憶はほぼ受験勉強。数学と取っ組み合いしてました。



まわりには早熟な人、頭の良い人たちがたくさんいて、
私が最後まで児童文学を読んでいたのに対し
スタンダールとか読んでる友人がうらやましかった。

でも、なによりも好きだったのは「非現実」であり「ファンタジー」であり「幻想」だったから仕方がない。




みんなに人気の地理の先生と、
現象学がどうのって廊下で話してるクラスメートがいて、
話に入りたそうにしていたら
「わからないと思うよ」
にべもなく言われてすごすごと自席に戻りました。

フッサールって、なに?



大学に入ったときは医学部薬学科。
生物学実験で、小バエを顕微鏡で10倍拡大し
スケッチする課題。
虫は大の苦手なので、拷問のような1時間でした。

ピンセットで向きを変えたら向きが変わって
>*0*<キャアアッ 動いたー呪われた〜(T_T)
って思った自分の阿呆さ加減に気づいた瞬間に心が折れました…

その先に待っているのは解剖実習。
チェロの先輩に相談したら、
薬学だとカエルまでじゃない? マウスもあったかなあ
うちらは犬とか人間とかあるけど…
ま、馴れるから大丈夫!
と慰められたとき。

それに馴れる人生は送りたくない。←個人の見解です
と思って、転部を決意しました。


ちなみに、ヴィオラの先輩は今も私の主治医で、
ヴァイオリン復活したら市民オケ紹介するのにって
言われてます。

予定はないけれど、もし目が見えなくなったらピアノよりはヴァイオリンが向くとは思う。



転部を募集している学部を探しに学生課へ。

文学部の「英語学英文学専攻」「倫理学専攻」「インド哲学専攻」の枠。
どれもおもしろそうだったけど、
シェイクスピア好きだったので英文専攻に。

もしその時「フランス文学専攻」があったとしても
選ばなかったと思うから、なくてよかった。
そんなことになっていたら、
いまだに「一生の不覚」と思って過ごしただろうから。



転部の面接で数人の教授とお話。
「シェイクスピア好きなんです」と晴れやかに答えたけれど、
「本命はオスカー・ワイルドです」は
言わない方がいい気がしたのは何故だろう…と、今でも可笑しい。

そのまま猫をかぶって、卒論はハムレットでした。



2年生のアメリカ文学講義で、
deepとprofoundが同じ「深い」なのに
なぜニュアンスが違うのかを教わった。
身体感覚としてのdeep、精神世界のprofound。
profound はフランス語由来だから観念的なんです、
って、フランスはえらい国なのかあ...なんて素直に感心してた。

その当時、ホーソーン『ラパチーニの娘』に岡惚れ。



3年生の英文学講義で、ディケンズの研究をなさっている先生が
ディケンズの短編を読解されてて。
どうしても知りたくて、
(そんなことする人はまずいないのに)
授業中に手を挙げて質問した。
「地の文で、Tobiasのことを愛称のTobyと
書いてあるところがありますが、
作者は意図して使い分けているのでしょうか?
なにか規則性とか傾向とか…」
先生、ふふっと笑って「自分で調べてみたら?」
その時は顔から火が出る思いだったけど、
ディケンズの専門家でもわからないのかと素直に驚いた。
(もちろんわかるはずがないよね)



当時、なぜか英文学はほぼ読まず、
一番仲良くしていたのはドイツ文学の先生。
「好きだと思うよ」って、ポールとヴィルジニーの、
端っこがセピアがかった
岩波文庫を貸してくださいました。
その本が過ごした研究室の
時間もいっしょにお借りした気持ち。
悲しいけれど美しいおはなしでした。
(いま絵画探し中)

ちなみに、その先生のことはこちらに書いたんだけど、
エッセイのお題に応募したから、
いいことしか書かなかった(^^ゞ

唯一の汚点というか衝撃的だったのは、
独文専攻の一部の女子に、
先生と私が怪しからぬ関係にあると誤解され、
廊下で出会うたびに、「穢らわしい」みたいな目で睨まれたこと。
それこそ、エベールのオフィーリアくらい強烈な目でしてね・・・
世間って怖いよね。

(こんなところで引き合いに出してごめんなさい>オフィーリア
 大好きな絵なのに…)



ゴーチエにちょっとはまってた。モリエールなんかも。
「世界幻想文学大系」っていうシリーズを見つけて、図書館に籠もる。

澁澤龍彦、ギリシャ神話、ギリシャ悲劇に親しんだのもこの頃。
(どれも冊数はこなしてなくて、繰り返し読む派です)

岩波文庫は赤帯と青帯の割合が同じくらいだったかな。

いろんなものを渉猟して、何も専門的には身についていない私。



大学の卒業式に、初めて泣きました。
学校は嫌いではなかったけれど、
それまではいつも笑顔で卒業してた。

もし幽霊になったら、文学部の校舎にも滞在すると思う。



オクシモロン(撞着語法)フェチなんだけど、
初めて出会ったのはオスカー・ワイルド『ドリアン・グレイ』。

「ふっくらと華奢な指先」を読んで雷に打たれる。
内容も好きだったけど、この描写がなによりも好きだった。

ボードレールはオクシモロンそんなに使わないけど、
ご本人がオクシモロンの権化みたいな人だから、
ついフェティッシュが発動する私です。



フェティッシュといえば、
フランス人男性が
フランス語なまりの英語を話しているのを聞くと
キュンキュンします(^^ゞ



ジュテームはともかく。
恋人に囁くという"mon petit cœur"(私の小さな心臓)は
ちょっと言われてみたかったかも。(過去形)




【番外編】
先月のこと。
知らない番号から着電。
自動音声で、NTTファイナンスを名乗り、
未納料金…法的措置…
これは特殊詐欺だなと電話を切りました。
番号を検索したら、国際電話で、台湾からみたい。

特殊詐欺っていうけど、この手の詐欺の方が多いから、
一般詐欺に改名したらいいのに、なんて思っていたら。

翌日、また知らない番号から着信。
取り損ねたのでネット検索したところ、
大阪府のとある警察署から。
もしかして、国際的な犯罪に巻き込まれた…?
と冷や汗をかきながら、電話してみる。

代表電話だったので
「内線で呼びかけてみます…えー、
広島県、○○さん、女性。電話番号はxxxx...架電した者は至急連絡下さい」

1時間後、
「番号押し間違えました…すみません(*^^*ゞ」って言われて(T_T)

ついでに、詐欺電話を通報した方がいいかをお尋ねしたら、
「ぶっちゃけ、放置でいいです。ただ、ヤツらは名簿見てかけてきますから、不安なら広島の警察に連絡したらいいです。ただ、お宅に伺ったりすることになるから、面倒がる方も多いです」とのこと。

全国では相当な件数に上るでしょうから、
いちいち来てもらっていたら
他の業務に差し障るように思え、
そのままにしています。



写真はミモザの葉っぱと水滴🌿✨️💧✨️

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