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ニューカマー登場 Day643

こんにちは!

だいすけです!


実は任地に新たに日本人が

やってきました!


JICAボランティアではありません。


大学院生です!


僕が彼と知り合ったのは1週間くらい前で

後輩隊員がアレンジしてくれた国際農研の

方との食事会でした。


「これからベタフ(アンチラベの西方の町)に

住むのでどうぞよろしくお願いします」と

彼の担当教授から丁寧な挨拶をされました。


日本で一番と言われの高い大学から

来たその大学院生は良い意味で

そんな雰囲気を見せることなく

好青年という感じの印象でした。


僕の勝手なイメージでは

あまりこういうところに来るような人たち

ではなかったので、驚きでした。


最初はそんな印象で始まり

少し前に彼から、「ベタフで生活するのに

必要なものを揃えたいので、手伝って

もらえないでしょうか?」と

連絡が来ました。


実は彼は今まで長期で海外に出たことがなく

今回が初めてということでした。


そんな彼が右も左もわからずに困っている

というのですから、助けないはずはありません。


というわけで、今日は彼の生活に

必要なもの一式を買ってきました。


朝10:00。

チェナサブチ(アンチラベで一番大きい市場)

の前で待ち合わせ。


時間になっても現れず、かわりに

電話がかかってきました。


「チェックアウトに時間がかかっていて

遅れます。」と連絡が来ました。


まぁよくあることです。


こっちでは忘れ物がないかとか

部屋のドリンクを飲んだのに申告忘れを

していないかなど確認のために部屋を

スタッフが確認したり、単純にスタッフが

仕事が遅いだけなんてこともあります。


僕の日記をみている皆さんは知っていると

思いますが、日本のように時間通りには

いきません。


彼を待つ間、市場の前でやっていた

謎の人形劇を見ていました。




何か子供の病気の啓蒙活動の

ような感じでした。

AC(健康保険員)のような人がいて

子供がいて、医者がいて何か色々

話していました。


こういうのをやるだけでも

マダガスカル人はたくさん見に来ます。


どれだけ身になっているかわかりませんが

ここでは啓蒙活動として効果的な

手段と言えるでしょう。


しばらくすると、彼も到着し

買い物開始です。


あらかじめリスト化してもらったものを

元に買い物を進めていきました。



フライパン、桶、鍋、コップなどなど

どんどん買っていきます。



少しでも安くなるように

その一つ一つを値段交渉していきました。


この時に一つ失敗したなと

思ったのは彼自身に会話させて買い物を

させてあげなかったことです。


まぁでも、首都からアンチラベまでは

1人で来れたので、大丈夫だと思います。


市場での一通りの買い物を終えて

今度はガスコンロを昼前に購入し

一旦昼休憩。


ご飯を食べながら色々話をさせて

もらいました。

大学のことや日本での生活のことなど

色々話していくうちに彼の人となりも

見えてきました。


実は彼の実家と僕が今日本で住んでいる

ところがとても近くてその話でも

盛り上がりました。


昼食も食べ終わり、

買い物もあとちょっとで終わりに

差し掛かっていました。


残りはガスボンベ、マットレス

自転車、薬です。


僕は4時からフランス語の予定が

あったので、この時にはちょっと

次の予定に間に合うかソワソワしていました。


まず、ガスボンベを買って、

そのあと、急いで自転車を探しに行きました。


自転車はまぁそんな簡単に

決められるものではないと

踏んでいたので時間がかかるかなと

思っていたのですが、

一通り良さそうな自転車を乗ったら

すぐに、


「僕これにします」と即決。


今までの買い物もそうだったのですが、

「え?もう決めちゃっていいの?」と

びっくりするくらいの速さでした。


あまり、物にこだわりはないようで

「とりあえず、使えればいいです」と

言っていました。


そうだよね。僕もそう思う。


これに決めた
決めるの早すぎてびっくり


あまりの早さに「それでいいの?」と

ぽろっと口をついて出てしまいました。


そんなことを言われた彼も少し不安になって

「ちょっと決断が早すぎますかね?」と

聞いてきました。


最終的に「これにします」と最初に言った

青い自転車に決まりました。



支払いの段になって、彼が支払うお金を

まとめている間に店の店主が領収書を

書いていました。


書き終わった領収書を受け取り

店を出て行こうとすると

店主から「お金払ってないよ…」と

小さな声で囁かれました。


僕はてっきり払った物だと

思っていたら、彼完全に忘れていたようです。

意外とお茶目な部分もあります。


自転車を買った後は

シクロ(三輪自転車)2台でガスを

買ったところに置いてきた荷物一式を

回収し、荷物満載に乗ったシクロは

マットレスを求めてチェナサブチへ。


チェナヘ向かっているとその途中で

マットレスを売っているところを

発見しました。


すぐにシクロを止めて、

お店に入店。


ここでも一通り、商品を見て

「ぼくこれでいいです」と

選んだのはスポンジタイプの

マットレスでした。


最初は12cmのスポンジタイプでも

一番薄いやつを選ぼうとしていましたが、

14cmも少し安くできると従業員から

聞いたのでちょっと厚めのものを

買うことにしました。


会計時に金額を確認すると

なんと、金額が全く下がっておらず

定価になっていました。


流石にこれは店員に確認しました。


「値段下がらないの?」

「これはこの値段です。」

「だってさっき別の店員が安くなるって

言ってたよ」というと

何かに気づいたように

「あー!それは12cmの値段です。」と

言われました。


値段が安くなるのではなく

12cmのものは値段が違うということが

言いたかったらしいです。


大きな勘違いをしてしまいました。



彼に「これでも大丈夫?」と聞くと

「まぁ全然いいっすよ」とあまり気にしていない

様子でした。


でも、12cmだとちょっと薄くて心許ない

感じだったので予定よりは高くなって

しまいましたが、これで良かったと思います。


マットレスの買い物も終わり、

店を出ようとすると

店の人が枕を二つ持って僕らに

近寄ってきました。


僕らが枕を見ながらポカンとしていると

「プレゼントだよ!」と言われました。



まさかのプレゼントでした。


僕もおこぼれに預かりました。


しかも実は僕今日まで枕を

持っていませんでした。

枕ではなくクッションを使ってました。

なので、いつも首が疲れてます。


今になって、枕をゲットです。

残りの3ヶ月快眠できそうです。



チェナサブチに行く必要がなくなったので

一向はタクシーブルース(長距離バス)

乗り場に向かいました。


もうこの時点で、

フランス語に間に合わないので

先生に遅れることを連絡しておきました。


流石に2時間でこれだけのことは

やりきれませんでした。


乗り場について、一台のシクロの

運転手にお金を渡すと

「いやいや20,000アリアリだよ」と

渡そうとした6000アリアリを

突っぱねられました。


でも、流石に20,000は法外すぎます。

僕も負けじと

「ありえない。絶対に払わない。

高すぎる。7000しか払わないからな」と

応戦しました。


まぁ、先に金額交渉してなかったのが

悪いんですけどね。


でも、今はそんなこと関係ありません。


そんなことは遥か彼方のエベレストくらいまで

棚に上げて、「安くしろ」の一点張りで

向こうも10,000まで下がったところで膠着状態が

しばらく続きました。


院生の彼もこの状況にはとても

不安そうな顔をしていて、「大丈夫ですか?」

という声が聞こえてきそうでした。


彼を先にバスに乗せて、ベタフヘ帰し

引き続き、金額交渉続行。


両者一歩も引き下がらず、

10000、7000の応酬が続き

最後は僕が「8000までなら

出してやってもいい」と謎の上から

目線提案をして、無理やり相手の

意見をねじ伏せました。


あまりの力技すぎて向こうも

もううなだれるしかなかったようです。


さすがにちょっとかわいそうだったので

さらに1000だけ乗っけて支払いました。


それでも、運転手は高額の報酬を

期待していたのか顔は曇ったままでした。


まぁでもこれは交渉しなかった僕も

悪いですが、交渉しなかった向こうも悪いので

お互い様です。


そして、距離的に言えばこの金額は

むしろ、かなり払っている方です。


なので、かなり強気に僕が言っていますが、

どちらかと言えば僕が折れている感じに

なります。


その後急いで、フランス語のレッスンに

行ってきました。


最近のレッスンは日本人の説明の仕方と

フランス人の説明の仕方の違いに苦しめられて

います。


日本人の場合は理由を交えながら話すので

結構話が長くなりがちですが、フランス人は

ダイレクトにものを話す傾向にあるようで

その違いに苦しめられています。


少し話せるようになったかなと思えば

新たな事実を知り、ぐーんと遠くに

目指しているものが遠ざかるということを

繰り返しています。


話すというのはそんな簡単なことでは

ないのは百も承知ですが、それを

身をもって体感するのは辛いですね。


でも、語学で大事なのはこれだと思ってます。

「根性」。

必要なのは根性です。

どれだけ、歯を食いしばって耐えられるか

楽しい時ももちろんあるのですが、

自分ができていない現実に真正面から

向き合わないといけない時もあります。


そこを乗り越えられるかどうか。


今日はなかなか苦しい時間でした。


レッスンの帰り道。

突然電話が鳴りました。


院生の彼からです。

わざわざ、ベタフに着いたことと

帰りにちゃんとお礼の挨拶ができなかったと

連絡をよこしてくれました。


なんとまぁ律儀な人なんでしょう。


何度も何度もお礼を言ってくれて

今日は色々頑張って良かったなと

思いました。


電話を切ってふと思い出しました。


薬買うの忘れた。


てなわけで今日はこんな感じ。

それじゃあまた!

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