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「おはよう、私」④(短編連作小説 & 音楽)音楽編

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短編連作『おはよう、私』をお読みいただき、ありがとうございました。

この3つの物語には、根底を貫いて流れる一曲の音楽があります。

第3話で青磁の背中をやさしく押した、この曲です。


 作詞・作曲・演奏すべてが Jaga さんの手による、この素敵な楽曲。
 もともとは、歌詞のないピアノ曲でした。

 その優しくうたうようなメロディーからインスピレーションを得て、小説『おはよう、私』は生まれました。

 そして嬉しいことに、この物語がまた、作曲者である Jagaさんにインスピレーションを与え、曲に歌詞がつきました。


「おはよう、私」
作詞 作曲 Jaga

瞼の傍で 空振からぶる指先 
針のむしろから知る天気
寝床に埋めた 鼻先何処かに 
窓を打つ音はもう消えた
足元に感じる軋む廊下 
たった今日一日と思えようか
昨日までの私の背中震えてる
柔らかな光差すテラスで

眠ったときから 今まで私 
忘れた呼吸で 海へダイブして
空から雨撃つ 時待つサナギ 
その時飛び立ち 
明日へダンス踊るわ

海の底から私を呼ぶ声 
繰り返される母の声
待ってまだ私話したいことが 
あったはずなんだけどもうおやすみ

明日からまた私戦うの 
誰かの手を握って生きてたいの
こぼれる光と水面に泡のベール 
包まれた私、大空へ

眠ったときとは もう今わたし 
違うわ 違うの 空を飛んでくの
雲から雲へと種撒くクジラ 
花咲く波間で私踊るの
虹色に輝く 小さな鱗
剥がれて本当の私になるの
泳いだ傷跡 いつしか消えて 
いつかのあなたに似た微笑み

瞼の傍で 空振からぶる指先 
花咲く空から見る世界

『おはよう、私』歌詞全文


 糸をつむぐように織り重なってできた、連作短編小説&音楽『おはよう、私』。

 小説だけでも、音楽だけでも、みなさんそれぞれ自由な楽しみ方をしていただけたら嬉しいのですが、もしも、このふたつを併せて作品世界をより豊かに感じていただけたなら、これほど嬉しいことはありません。

この作品が、どなたかの心に届きますように。


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