2019年2月3週目のアフリカ最新ニュース:サファリコム1強から女性起業家、エチオピアーエリトリア国境、アフリカ宇宙事業、ナイジェリア選挙延期、エチオピアとジブチ間、44歳セネガル大統領候補まで

2019年2/13-2/19に取り上げたアフリカ最新ニュースです。

Twitter(@BlueBaobabBar)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
#アフリカ 057

サファリコム1強◆「ケニアのモバイル2番手と3番手が合併するが、やっぱり一番手のサファリコムが強い」

ケニアで2番手、3番手の携帯通信会社が合併し、一番手のサファリコムに挑もうとしている。
インド系のエアテルとテルコムケニアは、エアテルーテルコムという合弁会社の設立を発表した。
携帯、キャリア、企業向けサービスで協働するが、テルコムの不動産業、政府系サービスは含まれない。
テルコムは資本の60%がヘリオプライベートエクイティが、40%をケニア政府が持つ企業だ。

ふたつの企業は独立して事業を継続するが、製品やサービスの幅を協力して広げる予定だ。
この契約は認可を受けるところだ。

合併は昨年も取りざたされたが、エアテルの離脱によって失敗に終わった。
ケニアで大きな通信会社の合併が前回あったのは2014年で、サファリコムとエアテルがユーというブランドのインド系エッサテレコムを1億ドルで買った。

今回のエアテルとテルコムの合併でも、サファリコムの独占市場に挑むのは厳しい。
サファリコムはケニアの4.6人千万の携帯ユーザーのうち3千万人の顧客を抱える。エアテルーテルコムの2倍だ。
サファリコムは音声電話にSMS、モバイルマネーのエムペサでも2.4千万の顧客を持ち、市場をリードしている。

資本規模でケニア最大の市場であるため、影響力を弱めるため当局はサファリコム事業を分割しようとしてきた。
しかしその計画は2017年に世界的コンサルファームの調査資料漏洩後も成果が出ていない。

サファリコムはこの数年存在感を増し、革新的な製品を作り出してきた。
ウェスタンユニオンやペイパルとの海外送金協定や、音楽配信、EC、モバイル支払い+チャットのサービスなどだ。

サファリコムにとってこの2社の合併は脅威ではない。CEOのコリモアは業界の競争を高めるので合併は歓迎だと表明した。

Airtel and Telkom are uniting to take on Safaricom in Kenya
https://qz.com/africa/1548281/

#アフリカ 058
普通の話だけど普通について考える◆「ウガンダ起業家はバレンタインに香り付きキャンドルを売る」 

ウガンダの女性起業家が天然素材の香り付きキャンドルを作っている話で、話自体はとても普通なのですが
これがアメリカの話だとしても日本の話だとしても、あーそうなんだーと普通に受け入れられそうなのが面白いな、と。
バレンタインに絡めた記事でもあるのでHappy Valentine!
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大学卒業後、ルース ウィンババジRuth Uwimbabaziはいい仕事が見つからなかったので
手作りの香り付きキャンドルの会社を立ち上げることにした。

25歳のウガンダのカンパラに住む彼女はソフトウェアエンジニアリングを学んだが
職に付けなかったので2016年にビジネスを立ち上げた。
ルースはネットの教材でキャンドルの作り方を学び、香りが好きだったのでキャンドルに香りを付けることを思いついた。
母親からの1300USドルを資金にした。
「昔から香りがすきだったので。ある香りをかぐとその当時の母親のことを思い出したり。
香りの仕事をしたいと思っていました。
キャンドルはとてもセンチメンタルなものなので、香り付きのキャンドル作りを思いつきました」

アフリカでの贅沢品需要は高まっており、ルースのような起業家は増えつつある中間層を狙う。彼らは良いものを求めている。

このキャンドルの材料は地元と海外のもので、できるだけ自然素材のものを使いたいと考えている。

「このキャンドルには大豆成分も含まれています。使用しているエッセンシャルオイルや香料は天然由来で
副作用はほぼありません。
昔のろうそくは匂いがキツかったので、私は天然素材を使っています」

彼女は自宅を作業所にしており、必要な時だけ臨時従業員を雇う。
Nkwanzi Scentsというブランドで15種類の香りのラインナップがあり、ラズベリーサングリアから
地中海産いちじくの香りまで取りそろえる。
1つ13ドルから19ドルだ。

ここ最近はバレンタインのギフト用の注文を多く受けている。
コラボしたいという企業やカスタマイズしたキャンドルの需要もあるという。
キャンドルはネットで注文でき、街まで配達する。

彼女は事業を拡大する予定で、国中そして国外への顧客にも広げたいと考えている。

Ugandan entrepreneur spices up Valentine's Day with scented candles
http://www.africanews.com/2019/02/13/ugandan-entrepreneur-spices-up-valentine-s-day-with-scented-candles/

#アフリカ 059
制限が取り払われた所にビジネスが広がる◆「エチオピアとエリトリアの国交再開で商業が盛んに」

20年に渡り閉ざされていた国境が開いたことで様々な利点が生まれている。商業に家族、個人間の交流などだ。
その他に大きなものとしてはビジネスで、アフリカの角の最大経済のエチオピアから、
商品を求めているエリトリア市場への間で盛んだ。

今年1月に開かれた国境点で盛り上がるビジネスをBBCがリポートしている。
特にエチオピア通貨のビアBiirとエリトリア通貨のナクファNakfaの両替再開に注目している。

貿易商はエチオピアからエリトリアへ行くため許可証を求めるトラックの長い列で待つ。
エリトリア首都アスマラや他の町へと向かうベッドの市場も活況だ。

1月の最初の週に、エチオピア首相のアビー アーメッド Abiy AhmedとOmhajer エリトリア大統領イサイア アフウェーキIsaias Afwerkiはスーダン国境近くのオムハジェとフメラの国境点で国境開放のために会談した。

ここは、両国の首脳と代表団が主要なふたつの国境点開放を見守った2018年9月のイベント以来開放された2つ目の国境だ。
2018年6月の平和協定は、苦い国境戦争によって断絶された2国間のつながりを取り戻すことを意味する。
エチオピアの首相は和平を求めて尽力した。

国交回復後、電話線は引き直され、大使を派遣し外交を再開し、空の便も復活し、全土にその効果は広がった。
しかしながら人権活動家はエチオピアでエリトリア人難民たちが襲撃された事件も報告している。

Business boom on Ethio-Eritrea border amid brisk Birr-Nakfa exchanges
http://www.africanews.com/2019/02/14/business-boom-on-ethio-eritrea-border-amid-brisk-birr-nakfa-exchanges/

#アフリカ 060
宇宙事業へ!◆「アフリカ宇宙局設立で地理空間データ利用に注力」

アフリカ、宇宙業界へ!
こういう明るい未来の話は良いですね。日本の宇宙業界状況はどうなっているんですっけ。。
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数十年にわたるキャッチアップの後、アフリカ連合【AU】は宇宙業界へ参入する予定だ。

AUは2017年にアフリカ宇宙局を造る法律を作り、エジプトが新しい局の本部として認可された。
本部地候補として、ナイジェリアと、既に数百万ドルの観測・研究所を持つエチオピアもエジプト同様に立候補していた。ナミビアは立候補を取り下げる一方、ガーナも遅れて立候補していた。

AUの目的は、リソースと労力が重複することを最低限にし、現在とこの先の宇宙事業の利益を最大化することだ。
言い換えると、アフリカ大陸中の国が協力し、将来の利益を共有しようということだ。
そこには個別の宇宙事業計画が長い事経済事情によって妨げられてきた国々も含まれる。

アフリカ宇宙局の設立は、技術革新により衛星が小さくなり、利用しやすくなってきたことにより
宇宙事業計画を始めやすくなっているということも関連している。
その効果は昨年顕著だった。ケニアでは昨年5月に衛星を打ち上げ、エチオピアでは今年9月に打ち上げる予定だ。

アフリカ宇宙局の設立目的の一つは、アフリカ各国が
宇宙関連のデータ、情報、サービス、商品にアクセスできるようにするというという、宇宙ミッションを強化することだ。

そのような広範なアクセスは農業発展や森林乱開発の防止、災害時計画の改善などにつながる可能性があり
他の国に比べて気候変動の影響に弱いアフリカにとって、大きなメリットとなりうる。

過去にはAUはEUの世界3位の衛生情報提供者であるコペルニクスプログラムと協力して、
その不足している宇宙データを得ようとしていた。それはアフリカ科学者がデータやデジタル航空写真、地形学、植生変化から天気情報まで無料でアクセス可能になるものであった。

A new space agency signals Africa’s focus on harnessing geospatial data
https://qz.com/africa/1550551/

#アフリカ 061
グダグダでも謝らない!◆「ナイジェリア選挙延期の人的・経済的影響大きい」

ナイジェリア大統領選延期の影響。
故郷でしか投票できないので、国内外から戻ってくる人たちがいたり、
選挙監視の国際組織も沢山入ってるので影響大きいという話。
1国内の話に留まらないのが、日本と違う感じ。
なんで予定通り出来ないのかが謎だけど、当日朝方発表とかヒドイw そして謝らないとかw

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ナイジェリア大統領選挙の当日に計画の変更となった。
選挙が始まる当日の数時間前に、国の選挙委員会は一週間の延期を決めた。
現地時間で深夜2時半に発表され、何百万もの有権者は、特にネットやSNSにアクセスできない人達は
朝起きてから延期を知ることとなった。
朝早くから選挙のための列に並んでから延期を知らされた人たちもいるという。

大統領及び国会議員選挙は一週間後の2/23土曜に行われる。州政府の選挙も同様に延期され5月9日となった。

選挙委員会は遅延による経済損失を明らかにしていないが、物流の遅れのせいにしている。
4年もの準備期間と5.2億ドルもの予算があったにも関わらずだ。

一般市民にとって1週間の延期の影響は大きく、経済コストがかかる場合もある。

ナイジェリアでは最初に登録された場所での投票となるため、高額な旅行計画も必要となる。
故郷を離れた人、転職した人、国外に出た人などは投票のために故郷に戻らないといけない。

投票の為だけにヨーロッパ、アメリカ、アジアから短い旅程で帰国したナイジェリア人たちが報告されている。
国内でも別の地域へ投票旅行に行くことはいつもの光景だ。

学校も選挙にあわせて生徒を家に送り出すことにしていた。
ナイジェリアの厳しい経済は、選挙に合わせて操業停止にしたビジネスなどにも影響を受けるだろう。
選挙延期はこれらをすべてやり直すことを意味する。

ナイジェリアの8.4千万の有権者にも大きく影響するという。
来週の選挙では多くの有権者は選挙旅行をやり直すことは出来ない、もしくはしたくないだろう。
近年問題となっている棄権者増加という問題にもつながる。6週遅延した2015年の大統領選では投票率はたった33.5%だった。

選挙委員会の直前発表による延期は、市民に対する影響を無視しているとして怒りと非難が高まっている。
実際、選挙委員会は「難しい決断」と述べたが謝罪はなく、
特に発表の12時間前には延期の可能性は無いと繰り返し述べていたことからも
有権者への影響を考慮していない。

実際、選挙スタッフとして登録していた何千もの若いナイジェリア人も危機にさらされた。
国中でこのような若者は選挙所で夜中セキュリティも補償もないまま放置されていたとあるスタッフは語る。

国際選挙監視委員会にこの延期がどのような影響を与えるかは不明だ。
UN、ECOWAS、EU、米国組織等もすでに選挙監視のため現地入りしていた。
いくつかの組織に監視活動への影響を問い合わせたが回答は無い。

しかし最終的に選挙が行われる時に、選挙監視組織を減らすことは選挙の信頼性に影響するだろう。
我々は選挙監視活動がどれだけ重要かよくわかっている。選挙が始まったら客観的な選挙監視が始まるだろう。

The postponement of Nigeria’s elections will have major human and economic impact
https://qz.com/africa/1552459/

#アフリカ 062
ここにも中国◆「エチオピアとジブチでガスパイプライン契約」

エチオピアのガスを紅海の輸出拠点に運ぶためのパイプラインを建設する。
アフリカの角地域で一番高額のプロジェクトとなる。

ジブチのエネルギー大臣は両国相互利益のため基本合意したと語る。

エチオピアでは1970年にガス田が見つかった。
中国の石油投資会社が2013年の生産共有合意以来、当地で採掘をしている。

Ethiopia, Djibouti sign gas pipeline deal
http://www.africanews.com/2019/02/17/ethiopia-djibouti-sign-gas-pipeline-deal/

#アフリカ 063
44歳の大統領候補◆「セネガル大統領選の最年少候補オウスメン サンコ Ousmane Sonko」

セネガルの大統領選、若い候補者は44歳!政界では若いんでしょうね。
顔が見切れてる写真ですけど。
CFAフランって西アフリカ通貨だから便利そうに思いますけど、
フランスの影響があるから嫌なのでしょうか。フランスから通貨を買わされてるってセネガル人が言っていた気もするな。

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セネガルの大統領選は2月24日に行われる。現職大統領のマッキー サル含め5人の候補が競っている。
オウスメン サンコ Ousmane Sonkoは最年少候補で、44歳になる彼は前・税務官で希望の星とされている。

「大統領になったら、エミル バディアン橋の再建設をしたい。
ジョーラ船のような悲劇を2度と起こしたくない」とダカールで語った。

2016年に役所を辞め、政治に舵を切った。学問の世界と国内地域では彼は有力な候補者だ。

「彼はセネガルの希望であるだけでなく、若い層の希望だ。
よく言われるように、政治はサンコが現れる前と、サンコ後として語られる」

強い支持基盤と共にサンコはセネガル政界に現れた。
CFAフランの使用中止と透明性と結束力のある新たな統治機構を主張する。

財政困難のため、大統領選キャンペーンでは参加型資金調達をしている。

Meet Senegal's youngest presidential candidate, Ousmane Sonko
http://www.africanews.com/2019/02/18/meet-senegal-s-youngest-presidential-candidate-ousmane-sonko/

◆ニュースソースは基本的にこの2つをチェックしてます。
https://qz.com/africa/
http://www.africanews.com

Blue Baobab Africa ブルー バオバブ アフリカ。 東京タワーの麓でアフリカとメンタルヘルスと色々のごちゃ混ぜをやっているカフェですがゴーイングコンサーンに疑念しかないので サポート頂けると嬉しいです。