ライブ⑨

今日またこのテーマに戻り、ロックやポピュラーのライブについて考えます。

この辺は微妙なんですよね。人によりけり的な要素が強いでしょう。

まず盛り上がるためのライブは、それが好きな人は別にいいのですが、音楽的に考えるべき要素はありません。そもそも音楽を聴くことが目的ではない訳で、それをどうこう言っても始まりません。

音楽が目的ではなく手段になってしまっている。論外です。

ただ一般的に見てもあまり一回性を考えているようには思えません。もちろんそうでないミュージシャンもいますが、どうしてもオリジナルの再現に留まりやすい。

例外的なアルバムとしてそもそもライブ演奏をオリジナルアルバムとしてリリースしたEL&Pの「Pictures at an Exhibition」のようなものもありますが、これも少し違うようなものにも思えます。

一回性もあったとは思いますが、その時々で全く別の演奏をしていた訳でもないと思います。

この辺はやはりジャンル特性というか、微妙なところで、聴き手との関係性が影響していると考えています。

聴き手側が日によって全く違う演奏を求めてはいないでしょう。

ジャズと違ってオリジナル比率が高くなるから、また聴き手側の意識も違うから、どうしてもある程度の「再現性」を求められてしまうのかと。

そうなるとオリジナル作品(この場合は他のミュージシャンのカバーも含む)を完全に捨て去るのは難しい。

最初に書いたように、やはりミュージシャンによって考え方に差はあるでしょう。

そもそも同じような演奏(しかも劣化版)しか出来ないミュージシャンも多いでしょうし、オリジナルを聴かせたいのか、演奏を聴かせたいのか、そうった点にも左右されるでしょう。

やはりオリジナルと別の要素を出しながら、オリジナルであることを捨てずに音楽的な付加価値のある魅力あるライブをする、というのがベストですが、ハードル、高いですよね。

ジャズのようににオリジナルは素材でそれを展開していく方がまだ楽です。

そこに「塩梅」は必要ないんですよ。

そこがやはりロックやポピュラーのライブの難しいところだと思います。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。