作曲・編曲76

せっかく冨田恵一さんで来たので、次はこの曲にいきたいと思います。

中島美嘉さんの「STARS」です。

いやあ、この曲の編曲は凄いとしかいいようがありません。

主和音がの出現頻度が低いし、出てきても解決感(終止感)を出すところではほとんど出てこない(笑)。

たまに曲の中でふっと出てくるような印象です。

「じらす」ために主和音をあまり使わない、という方法は有効な方法ですが、やはりここぞ、という時終止形で使うのが一般的でしょう。

相変わらずのコードチェンジの頻繁さ、ノンダイアトニックコードのオンパレード、この編曲だと川口大輔さんが書いた曲とは全く違っているはずです。

もうやりたい放題と言っていいと思います。「Everything」のコード進行が霞んで見える位、すさまじいコード進行。

でも聴くとやはり、この曲にはこのアレンジしかない、と感じさせるんですよね。

そこまでアクロバティックなことをしているとは感じさせないんですよね。普通に聴けてしまう。

これって凄いことなんですよ。難しいコード進行を難しく聴かせるのであれば誰でも出来ますから。

なかなかここまで滅茶苦茶、じゃなかった、難解なコード進行で、さらっと聴かせるって難しいんですよ。

またこの曲、壮大じゃないですか。壮大な曲にするのであれば、普通はオーソドックスなコード主体で、ところどころでノンダイアトニックコードを使うのが普通です。

その方が耳に馴染むし、ノンダイアトニックコードの効果が高くなりますから。

ここまでノンダイアトニックコードを使うと、逆に効果は薄れます。

ただだからこそ自然に聴こえるのかもしれません。

そこまで計算に入れているとしたら、凄いとしか言いようがありません。

冨田恵一さんの編曲作品でも、最も傑出した作品と言っていいでしょう。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。