曲と歌詞㉔

今日は予告通り稲垣潤一さんの「ドラマティック・レイン」について書きたいと思います。

作曲は筒美京平さん、作詞は秋元康さんですね。

曲の凄さについては以前にも書きましたが、少しおさらいで。

コード進行自体はオーソドックスなものですし、コード自体も変わったコードは無く、セカンダリードミナントが出てくる位です。

凄いのはやはり構成で、あまりにも短いAメロですね。しかも8小節ない中途半端な形で、いきなりBメロが食い込んでくる。で、Bメロの方が長い。これには意表を突かれます。

でBメロの最後で音が高く入った後に、サビに入って最初の「レイン」の部分は下降させて、そこから徐々にそのパターンを維持しながら上げていく、この辺の使い方が上手いと思います。

その上、ほとんど今の曲のような尺の短さ、これは構成の上手さで、各部の長さが短く、凝縮された作品であることの証でしょう。

ただこの曲、歌詞の付け方も上手いんですよね。

谷原章介さんにはやられたなあ、と思いましたよ。

この歌詞のポイントは曲のタイトルがBメロとサビに跨いでしまっているところにあります。

これって本来はやっちゃいけないことなんですよ。

ある意味曲の「顔」みたいなものですからね。

でそれを真っ二つ。

明らかに破調ですが、これが実に効果的。

家族からうたコンでやっている、と言った時に実はこの話をしていて、まさか谷原章介さんが同じこと言うと思っていませんでした。

先に書いておけば良かった…。

後から言っても何の価値もありませんからね。

音楽をやっていた方ならともかく、普通はこういう所には目が、じゃなかった、耳が行かないものだと思います。

何だかやられた、としかいいようのない気分でした。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。