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中央アジア男性に「結婚しているか」と聞かれたら必ず「だー」と答える件と、子だくさん

※この記事は投げ銭制です


ロシアのサンクトペテルブルグの空港から、タクシーに乗った。

携帯アプリでタクシーを予約すると、運転手さんから、待ち合わせ場所を確認する電話が入る。

ロシアではタクシーの運転手さんや、道路工夫の人などに移民の人が多いのだけれど、移民の人が話すロシア語は、彼らの母語である中央アジアの言語などの独特の訛りがあって、日本語訛りのロシア語を話す私にとっては聞き取りにくいことがある。

電話でロシア語の発音のとてもきれいな人だったので、ロシア人かと思ったらカザフスタン人だという。ロシアに来て36年、だそう。日本人の女の子は初めて乗せた、となぜか喜ぶその人。

タクシーの運転手さんが中央アジア人だった場合(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス出身など)、

必ず聞かれるのが「年齢」「結婚しているのか」「子どもはいるのか」。

セクハラという概念は全くなく、20歳ぐらいで結婚して(親が決める場合も多いようだ)子どもを沢山もうける彼らは、まるで今日の天気を話すようなノリで、必ず聞く。

タクシーの運転手さんだけではなく、マルシュルートカ(乗り合いタクシー。バスのような経路があり自由に乗降できる)の運転手さんにも聞かれる。

ここで気を付けたいのは、自分自身の事実がどうであれ、偶然タクシーで出会った中央アジア人と交際するつもり、中央アジアに嫁に行くつもりがなければ絶対に「結婚している」と答えること。場合によっては猛プッシュ、大変なことになる。お相手が独身だったりバツイチで彼女募集中だったりすると、携帯番号を教えない限り、普通にタクシーから降ろしてもらえなくなる。中途半端に彼氏がいるとかいう回答もだめだ。(注:実際のところ募集中なのだけどここは反射神経で答えないと大変なことになる。)

「彼氏はロシアに居るの?」

ここでさらに正直に日本に居る、とか答えてしまうと、「ロシアにいないならさ、俺と付き合ってみようよ」となる。これは私が可愛いからというよりも、日本人女性が彼らよりも全体的に色白で、年齢より若く可愛らしく見えるためらしい。

私も年齢を聞かれたので正直に答えたら、10歳ぐらい若く見えた、と言われた。これも私が年より飛びぬけて若くみえるのではなく、彼らが日本人を見慣れていないためである。

そして今日も話題に挙がったが、日本の製品(車、テレビ、コンピューター)はやっぱり品質がよくて、彼らにとっての憧れの国らしい。

そういうわけで、今日もいつものごとく私は年齢と既婚か未婚か、そして子どもの有無を聞かれる。

「結婚しているか?」

「だー。」(ハイ)  

「コドモはいるか?」

「まだいない」

「Дети надо!!」子どもはいなきゃね、というわけだ。

彼の言うコドモ、というのは複数形である。

じゃああなたには何人子どもがいるの、ときいたら、

「6人。3人男で、3人女だ。」だそうな。

彼夫婦と、子4人がクバルチーラ(ロシア式アパート)に一緒に住んでいて、残り2人が別のところで独立して生活している。

「お嬢さんは、おいくつ?」

「一番上が27歳でね、一番下が1歳8か月。」

!?!?

タクシーの運転手の彼は54歳だそうだ。

私の聞き間違えかと思ったけれど、

聞きなおしたら、やっぱり1歳8か月らしい。

そういえばタクシーのトランクにスーツケースを入れた時、乳幼児用の椅子があった。てっきり孫用かと思った・・。では奥様はいくつなんだろう、もし後妻だったりしたら聞いたら失礼かしら、と恐る恐る奥様の年齢を聞いたら、奥様は47歳とのこと。どうやら後妻でもなさそうだ。

彼の末娘の名前は「月の光」という意味をもち、長男は「希望」という意味だそうだ。彼自身は11人兄弟。

彼のお母様が81歳で、お父様は既に他界。5人の姉妹、6人の兄弟。たった一人で11人も産んだお母様といい、45歳にして6人目の御子を産んだ彼の奥様といい、女は偉大である。

54歳の彼は、月の収入が34,000ルーブルらしい。今日のレートで約55,000円。

54歳にして1歳8か月の御子を育てる彼に、チップをいつもより多めに渡して、私はタクシーを降りた。



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