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物が少ない空間とあふれてる空間 極端が好きな話

寒波がやってきたようです。
とてつもなく寒い寒い
コートの上のマフラーをしていない部分
手袋をしていない手に猛烈にかみついてくる冷気

仕事の打ち合わせおわり。
左手に喫茶店
カランカランお決まりの鐘がなる
「昭和」
おれが生れる前の
感じたことのない時代の空気が
ふかふかと包み込んでくる

おばあさんの話声がひびく店内
天井近くのテレビからニュースコメンターが何かコメントしている
あったかい空気
テレビの存在が前時代的なものに感じる
ヒーターのヒューという音 
地べたの分厚い鉄の塊の名前 
その角の丸まりに温かさを感じる
ホットコーヒー?モーニングでいい?OKー


料金提示はされていない
でもたぶんそんなたかくないんだろうな
たくさんの人形、異国のお土産らしきものから日本の縁起物らしきものまで

バターが塗られた焼きたての食パンを噛む
花瓶に植物にバルサンに猫の人形
猫のポスターに犬のポスター

とにかく物がおおいな
物があふれてる世界
実用的という言葉は似合わない
だが必要なもの
時代を感じるという表現が浮かぶ
くさすぎるだろうか
物質に人の気配を感じる 人人人
そういう空間
雑多な感じ
整理するのではない
とにかく積みあげていく
趣味に没頭する
埋まっていく
そんな世界が嫌いじゃない
そこに人間がある気がする
雑多な世界がおれは好きだ



雑多な風景は昔ながらの喫茶店にみられる
飽和した世界
それはいずれ無になるかもしれない
消えてしまうかもしれない

そうやって無であること
必要以上の飽和をよせつけない新しいカフェを
よくみかける

昔からあるような喫茶店と真逆の
好きな空間



「ものがない」空間をもったカフェ
コンクリートの地面
木の椅子と机
スピーカーからの音楽
小さな声
カウンターにはお菓子とメニュー
それだけ
必要なものだけ
真空のような空間にchillな音楽が流れる

ものがないからか
雑音なく耳におちてくる
おれだけの記憶がよびおこされる

ものがない
空白がおれをひきつける
なんでかって?
空白は想像力と哲学を増幅させるから
洗練とはなにか
空白をつくることなのか
幸せとはなにか
空白になにをみいだすか
空間とはなにか
悶々

想像がかけめぐる
そんなある日の午前10時
すいませんまた今度みたいです🤦

ここまで読んで頂いた方
ありがとうございます!

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