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こんなライブのPAは苦手です

オイラはカントリー、ブルーグラス系バンドのライブPAが苦手です。
いや、正確には「オフマイクで演奏するクセのついているバンド」のPAに苦慮していると言うべきか。

昔・・・1960年代はライブで使用できるマイクの本数もミキサーのチャンネル数も少なかったため、ドラムを1本のマイク、コーラス数名を1本のマイクで収音する、なんてことは「普通」だったようです。

当時のアコースティック系ライブの写真を見ると、1~2本のマイクの回りをメンバーが囲んで、歌と楽器を同時に収音している様子がうかがえます。

1970年代後半あたりから、歌い手一人につきマイク1本、ドラムに数本のマイク、楽器ひとつずつにマイク1本、という現在に続く基本形が確立されてきたと思われます。

なので、オイラがアコースティック系のライブPAを担当するのであれば、ボーカル一人ずつにマイク1本、楽器ひとつずつにマイク1本、を用意するようにしています。
オイラがPAアルバイトした頃(1980年代前半)からそのようにし続けているので、これが「基本」だと思っているワケですが、オイラより上の世代のミュージシャンの中には、前述のとおり、少ないマイクを多数のメンバーで「共有」するスタイルがスタンダードになっている方が少なからずいらっしゃいます。

たとえば、メンバーが5人、それぞれギター、バンジョー、フィドル等の楽器を演奏しながら歌を歌う場合、メンバー一人ずつにボーカルマイク、楽器収音用マイクを設置するのではなく、1~3本くらいのコンデンサマイクを立ててくれれば、あとはメンバー同士がマイクからの距離を計算して、自分たちで音量バランスを調整しまつ、と、おっしゃるワケです。

ステージ上の演者のみでPAバランスを調整されるというのであれば、「はい、わかりました」で済むとお思いかもしれませんが、コンデンサマイクから30~50cmも離れた距離(オフマイク)で歌ったり、演奏された日にゃあ、ミキサーのヘッドマージンがまったく取れません。

この状態では、ステージ上のモニタースピーカーの音量を少し上げただけでハウリングを起こしてしまいますし、ヘタすればメインスピーカーからの回り込みでもハウってしまいます。

その結果、すげー小さな音量しか出せないことになってしまいます。

まあ、出演者がこのバンド一組であれば、それでもなんとかなりそうですが、複数の出演者が登場するイベントライブの一組がこのスタイルだと、際立って出音が小さくなってしまい、なんつーか、お客さんから見たら、PAがヘタクソに見えてしまわれそうな気もします。

こーゆー「オフマイク」に慣れている出演者に対して、PA屋はどのようにアプローチすればいいんでしょうかねえ?
名案がありましたら、ぜひご教授お願いします。


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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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