トキハトマラナイ

停車したばかりの新幹線は、いつもの如く降車客と乗車客でごった返していた。

前の駅から乗車していたヤスオは、一眠りした後でぼーっとしていた。
そして、我や先にと席へ着こうと自分しか見えていない乗客や
疲れきった姿の乗客を眺めていた。

疲れた様子の男達は次から次へと乗ってくる。
まるで工場の流れ作業で次々に流れてくる商品の
仕分け作業のように....入ってきては右、左と席に消えていく...

そんな事を考えていたら、いつの間にか列車が駅を離れていた。

揺れに身をまかせていると眠気が襲った。

プロトタイプヤスオを乗せた列車はトマラナイ...

2006/7/4 執筆

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