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気になっていたバンドをイッキ見してきた。古くて新しい都市型フェス"shin音祭"

今年が初開催となる新宿のフェス"shin音祭"に行ってきました。

台風を逃れた晴天の中(と言っても室内ですが)、会場となった新宿文化センターへ。

昭和な香り漂うホールの特性上、昔のコンサートや学園祭のような着席スタイル。小ホールのパイプ椅子も、むしろ新鮮でした。

好きなバンドが3組も観れて4,800円[※]。結果、大満足。

[※]価格は税込

●これが観たかったその1:羊文学

その名前とジャケットの女の子が気になって、1stアルバムを聴き始めたスリーピース・バンド。3人とも、まだ大学生らしいです。

時間ギリでヤバイなーと思いつつホールに駆け込むと、まだ客もまばらで、リハーサル中の彼らが目の前に!

手を伸ばせば届きそうな距離で、ギター女子の破壊力[※]が半端ないことを再認識しました。

※宮崎あおいの映画"ソラニン"で証明済

マキシワンピの女の子2人とラモーンズみたいなボブヘアーの男の子。3人のビジュアル・バランスもいい感じ。

華奢な体で、ファルセットを交えながら憂いを帯びた伸びやかなボーカルを聞かせる塩塚モエカにやられます。

演奏に埋もれないボーカルは、細麺なのにコシがある、そんな感じです。

MCも一言ボソボソというだけで、サンドイッチマンばりに「ちょっと何言ってるかよくわからない」感じですが、一度演奏を始めると轟音ギターが牙を向く。

やっぱり人間の魅力ってギャップですね。

彼らの曲を聴いていると、そんな事実があったかどうかも忘れてしまいましたが、懐かしいような切ないような、そんな青春時代を思い出します。

●これが観たかったその2:カネコアヤノ(バンドセット)

こちらもリハから観れて面白かったです。どのアーティストも本番ではやらない曲でサンドチェックをしていて、「レアもの聴けた」感が嬉しいですね。

可愛らしい中にも、どこか毒っ気や汚れを感じる、カネコアヤノの声がいい。綺麗なままのガンプラよりウェザリングしたジオラマの方がかっこいい、そんな感覚です。

今回はバンドセットということで、アルバムよりもダイナミックな演奏で、モヒカンのベース担当、テレキャスを操るギタリストのメンバーがいい味出していました。

ちなみにカネコアヤノさんの足元をよく見ると裸足。乃木坂46も裸足でシンクロニシティを歌唱してましたが、女性が裸足で歌うとエモくなるんでしょうか。

彼女のInstagramは、写真がとても味わい深いのでフォローさせていただいてます。

●これが観たかったその3:ミツメ

今回の本命はミツメ。メインの大ホールのトリです。

のっけから大好きな"あこがれ"。これ後半に延々と続くギターのカッティングが好きなんですよね。

他にも最新曲の"セダン"や"ふやけた友達"、"エスパー"など聴きたかった曲が全部入りであっという間の50分でした。フェスは1組の時間が短いですね。

フロントの3人は同じような髪型で、ギターもベースもフェンダー製。

中でもリードギターがバンドを引っ張ってて、ムスタングで切れ味のいいカッティング(これが本当に気持ちいい)や、時にノイジーな轟音をかき鳴らす。エフェクターを効かせながら、最後まで飽きさせないギターの音響にグッときました。

彼らのファッションも90年代のストーン・ローゼズみたいなルーズで気負わないスタイルで、終始浮遊感溢れるグルーブが最高でした。

まとめ:来年も行きたいと思った、その魅力

●価格がリーズナブル
観たいアーティストが複数いるなら4800円(税込)は安い。最近はストリーミング文化の影響でチケット価格が高騰してますし、よくある「入場の際に1ドリンク代別途いただきます」とかもないです。
●フェスなのに疲れない
涼しい会場で着席してゆったり観れる。会場の内外にちょっとしたフードとドリンクもあるし、出入りも自由なので近くのコンビニや公園に行ったりできます。
●アーティストのラインアップがいい
イベントのコンセプトは、歴史的に常に“先進的”で“前衛的”な様々なカルチャーを生んできた街=新宿の「文化的な多様性」と「最先端の文化」の融合、だそうです。(公式サイトより)

洗練されているようで下世話な街、新宿(愛を込めて)。わかる人にはぶっ刺さる、そんなセレクトを来年も期待しています。

おまけ:オススメ曲

●羊文学

●カネコアヤノ

●ミツメ
個人的には2018年上半期No.1番の名曲


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