ベティとナニ
入院中のおばあちゃんへ。インドのシェアハウスに住む私の刺激的な毎日をお裾分け。スパイスの匂いと野良犬の鳴き声とクラクションの音。全部一緒に届きますように！
おばあちゃん、あのね。 日本に一時帰国してから久しぶりにインドに戻ってきたよ！ また少しづつ、インドでの生活の様子をお伝えするね。 今日は、インドでのお買い物のお話をしようかな。 まずは、近所の商店のお話から。 私の家は、高層マンションがたくさん立ち並ぶエリアにある。そこに住んでいる住民の人たちのために小さな商店があるよ。 日常生活に必要なものはほとんど売っている。売っているのは野菜や果物、卵にチーズ、牛乳、小麦粉、お米、豆、お菓子、洗剤やゴミ袋も。肉や魚は売っていな
おばあちゃん、あのね。 今日はインドでの移動手段についてお話するよ。 いつもおばあちゃんに電話かけているのは家からメトロまでの道のり。 住んでいるマンションの12階のお家から、エレベーターで1階まで下がって、ゲートを出て駅に向かう。 ゲートのおじさんとは仲良くなって、いつも朝会ったら手を振って挨拶するよ。笑顔が素敵な可愛いおじちゃんなの。 駅までの道は10分くらいかな。 道には必ず牛さんがいる。どこかの家の人が食べ残しの食べ物をお皿に入れて牛の餌のために置いているから、そ
おばあちゃん、あのね。 今日は私のシェアハウスの仲間たちを紹介するよ。 この家には4人の女の子が住んでいて、3人はインド人、私だけ日本人。 １人は私の会社の同僚で、他の２人は他の会社で働いているよ。 歳はみんな同じくらい。偶然にもみんなの職業も同じ。 インドで高いレベルの教育を受けた人たちは英語がペラペラだから、問題なくみんなとおしゃべりしてお話しができるよ。 まず一人目のBちゃん。彼女は私の同僚で、この家に一緒に住もうって誘ってくれたよ。とても穏やかで優しい子。メイ
おばあちゃん、あのね。 今日はお掃除のアイシャお姉さんのお話をするね。 アイシャお姉さんは30歳くらい。朝７時半くらいにお家に来て、家のお掃除と洗い物をしてくれるよ。 アイシャさんが来たらまずはキッチンに溜まっている食器を洗ってくれる。洗い物カゴの中の食器を棚に片付けてから、夜ご飯を作るために使った鍋や私たちが夕飯を食べた食器、そしてお弁当箱を洗ってくれる。 インドのシンクは二つにわけかれていて、片一方で石鹸をつけて洗い、もう片一方で濯ぐようになっているよ。 洗剤はその
おばあちゃん、あのね。 今日は、この家に引っ越してから気がついた「家庭料理は飽きない」っていう発見についてお話しするね。 この家に引っ越してからもう３週間くらい経ったよ。ここにきてから変わったことはたくさんあったけど、その中でも特に大きな変化は、毎日、朝・昼・夜ご飯がインド料理になったっていうこと。 仕事がない週末や、食べるものがない時以外は、メイドのウルファおばさんが作ってくれるごはんを食べているよ。 どの料理にもスパイスがたくさん使われた「カレー味」 例えば、先週の
おばあちゃん、あのね。 今日は、インドのお米の話をするね。 インドではバスマティ米というお米を使っているよ。 日本のお米みたいにもっちりしたお米ではなく、長くてパサパサしたお米だよ。 日本のお米と一番違うのは、重たくないということ。インドのお米はお皿に山盛りのお米をよそられて、「うわぁこんなに食べれるかなぁ」って心配になっても、気づけばぺろっと食べれちゃう。まるで空気みたいなお米。 実はお米を食べるのはもともとは南インドの人たちの文化。私が住んでいる北インドでは小麦の生
おばあちゃん、あのね。 今日は、北インドの人がよく食べる「チャパティ」っていう、フライパンで焼くクレープのお話をするよ。 「チャパティ」の材料は、「アター」っていう全粒小麦粉と水だけ。パンのようにイースト菌とかを入れて膨らませたりはしない。 「アター」っていう全粒小麦粉はインドのキッチンには必需品。日本のお米みたいに、10キロの袋で買ってきて、プラスチックの入れ物に入れて使っているよ。 アターと水を混ぜたら、こねるためには大きな台が必要だから、おばさんはまな板も使わずに
おばあちゃん、あのね。 今日は私の家に毎日、朝と夜に来てくれるウルファおばさんの話をするよ。 ウルファさんは東インドの魚料理が美味しいって有名な地域出身。 魚料理が一番の得意料理みたいで、早く魚料理を作りたくてうずうずしているよ。 私がお肉を食べないって言ったらびっくりしてたけど、お魚なら食べれるって言ったら、今にも家を飛び出して魚を買ってきそうな勢いで喜んでくれたよ。 東インドの魚料理にはどうやら胡麻油を使うみたい。おばさんの得意料理のお魚料理、いつかいただける日が来る
おばあちゃん、あのね。 私、これから入院しているおばあちゃんのために日記を書くことにしたの。 インドにいる私の刺激的な毎日をお裾分け。 野良犬の鳴き声も、クラクションの音も、スパイスの匂いも、色とりどりのサリーも。おばあちゃんの病室に届くように書いてみる。 私はインドで、インド人の女の子3人と一緒にシェアハウスを始めたよ。 １２階建の新築マンションの１２階。眺めが良くて、綺麗な光が差し込む素敵なお家。 みんなで共有しているのは、ソファとテレビとダイニングテーブルがある大
