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はじめに よりもはじめに書いてる はじめに

会社のメンバーと、ある企画をやってみた。その企画を簡単に説明すると、『遠く離れたとある本屋さんで自分が影響を受けた本を(中古として)売ってみる』ということ。どうせなら、オリジナルの帯をつくろうということに。私も4冊選書し、うち1冊が『岩田さん』という本だった。

「帯、どうしようかなぁ」と考えてるうちに、たくさん言いたいことが浮かんできたので、もうこれは文章にしてしまおう。と。本にはよく本文に入るまえに《はじめに》というエピローグがあるが、それよりもさきに《はじめに》を書いてしまえ。

おもいのたけを短くまとめるのは、なかなか難しかったけど、以下。

はじめに よりもはじめに 帯に書いてみた はじめに

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 岩田さんのことを初めて知ったのは、「ほぼ日刊イトイ新聞」というWEBサイト上で、コピーライターでもある糸井重里氏との対談記事を読んだのがきっかけだった。その時の対談タイトルは『星空の下の仕事観』。最初は、ぼーっと読んでいた気がする。「このおじさんたち、仲よさそうだな」テキストからも伝わってくる、その場の楽しそうな空気感がなんだか心地よく、読み進めていくうちに好きになっていた。

 《 岩田 聡 》 天才プログラマーであり、元ハル研究所社長であり、元任天堂社長。高校生のときにヒューレットパッカード製の電卓をプログラムし自作ゲームを作成。それをHP社に送ったところ「なんだこの高校生は!」と驚愕させた逸話を持つ(あ、まだパソコンという言葉がない時代の話です)と、彼を紹介するにあたっては、ダーマ神殿に寄りすぎじゃない?ってくらいに肩書きが存在する。『星空の下の仕事観』の対談を読み終えた私は、そのまま「ほぼ日刊イトイ新聞」内にある、別の対談記事を探し、読んでみた。どうやら糸井氏とは親交があるようで、別の記事もすぐ見つかった。「ふんふん、やっぱり面白い。」よし、次の対談記事も。過去の記事がたくさんある中、ついつい時系列でいう最新のタイトル(それでも3年前か。まぁ、仕方ない)が読みたくなりその記事を開く。・・・ん?そこにいたのは、私の好きな岩田さんではなく、知らないおじさんと糸井氏が話している。宮本という人らしい。その対談は衝撃的な会話でスタートした。

「私たちが最後に会ったのは、まさしく、あの、大雨の、(岩田さんの)お葬式で、」

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岩田さんとの出会いから、2時間くらいの出来事だったと思う。私はこの日、岩田さんという人に出会い、好きになり、追いかけてみたら、3年前に亡くなっている人だった。

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 それから、過去の岩田さんを追いかける日々をはじめた。著書などは1冊もないが、出会いのキッカケでもある「ほぼ日」のサイト上にはまだまだ対談が残っていたし、任天堂のサイト内にも、岩田さんはたくさん存在していた。その他のサイトや動画など、拾えるものはほどんど拾ったとおもう。ありがたいことに、私の職種は、パソコンを眺めているだけで『なんとなく仕事をしている風』に見えること。ここだけ切り取られてもアレなので補足しておくと、もちろん仕事だってちゃんとしていた。ほんとにほんと。2回言っとく。

 この本は、いろんな対談やインタビューの中から抜粋した『岩田さん語録』みたいなものです。私が1年くらいかけてネットから探し出し、ほぼほぼ読み込み終えたかなぁ。ってタイミングで発売されました。。なので、私にとってはどのページも、どの言葉も、どのエピソードも、正直、新しいものではありません。でもそれは、『私にとっては』っていうだけの話で。岩田さんのことを知らない人が岩田さんのことを知るには、今のところ、この本しかないんです。そして、ひとりでも多くのひとに、岩田さんという人に触れ、よければ好きになってほしい。ほんとにほんと。

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#岩田聡 #岩田さん #ほぼ日刊イトイ新聞

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