モノガタリアン

 物語型生命体、モノガタリアンはやはり人間に寄生して存命する、
寄生命体に他ならない、これは退治しないといけないだろう、確実に、
人間は物語、ストーリーに負けてはならないのである。
 物語が持つ自然の重力に負けてしまったらその時点で、
ゲームオーバーである、分かりやすい話である、だから物語には絶対に、
絶対に負けないと誓ってくれ、それでこそ人類の明るい未来が開ける。
 ではともに戦おうモノガタリアンと。


 モノガタリアンはあらゆる人間を物語に取り込んで拡張しようとする、
ヒットメーカーが生み出した殺人兵器である、故に、人が死にまくる。
 ストーリーは人間性を破壊し、人間を寄生命体の家に作り替える。
物語を読んだ人間はそのスカスカの論理に負けて、自らもスカスカになる。
 これを繰り返してくるモノガタリアンの恐怖を味わったなら、
君はモノガタリアンを倒す戦士となる資格がある、
モノガタリアンは害悪だ、この世界に仇なす究極進化形態だ。
 そんなやつを確実に仕留めるには、本を絶つことだ、
本はモノガタリアンが寄生して体を残し延命する装置なのだ。
 その装置をまるまる否定してやれば、モノガタリアンは自然と、
危機を察知して君の前に姿を現す事だろう、バトルの時だ!
 君が剣を握ってブンブン振り回して勝利を掴め、勝利をだ!
 一人でも物語を読む人間を抹殺することが出来れば、
モノガタリアンが寄生する可能性を減らせるでしょって?

 君は既にモノガタリアンに寄生されているようだ、
そうモノガタリアンとは殺人衝動の事である。
 ゆえにモノガタリアンを抱えている人間は容易に人を殺す、
君もそうなってしまったようだ、悲しいがここで消えてくれ、
こうしてまた一人の読者を抹殺したモノガタリアンは更に、
人間を殺すために暴れ出すのだ、万歳モノガタリアン。

 モノガタリアンの圧倒的戦力を前に、
モノガタリアンと戦うつもりだった戦士達は、どんどん規制されて、
寄生されて、モノガタリアンビームで抹殺されてしまうペース上がる。
 すごいペースでモノガタリアン増える、
モノガタリアン、まさに神が如く振る舞う、
僕たち、モノガタリアンの下僕にして雑魚軍団でしかない、
そうモノガタリアンの末端に居るモブでしかない、悲しいかな、
このままでは、宇宙はモノガタリアンのものになってしまうま。
 超能力が必要になる、モノガタリアンを倒すための超能力が、
人間を殺さずしてモノガタリアンだけ駆逐するそんな超能力の開発。
 研究所でなされてそれは試行段階に入った、
秒読みが為され、3、2、1、ファイヤ!

 どうであろうか?

無事にモノガタリアンは死滅した! 万歳! これなら勝つる!

 死ね、死ね、モノガタリアン、モノガタリアン死ね!
滅びろ、滅びろ、モノガタリアン、モノガタリアン滅びろ!

圧倒的戦力であるモノガタリアンを駆逐した超能力それは、
先読みの力であった、物語の先を読まれてしまっては、
もはやモノガタリアンの存在する意味がない、勝ったも同然。

 こうして、世界からモノガタリアンの恐怖は去った、
これこそ物語にするべき至高の事実にして、神が与えたもうた勝利、
そう、語り継ぐのだ、貴様もモノガタリアンの破滅を!
 永遠に語り継ぐのだ! モノガタリアンの滅びを!
我々は勝利者だ! 何もかもを得た! 神に匹敵する!
 人類は神だ! もはや何人さえも止めることは出来ない!

俺たちは、ゴールした。

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