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小宮有紗の「匂わせテクニック」にまんまとやられた話。

このCMをとりあえずみてやってください。

みてくれましたか。これは2020年3月23日に発売された「日清旅するエスニック カップ トムヤムクン」および「日清旅するエスニック カップ グリーンカレー」のCMです。以下、映像をみた前提のネタバレありで話が進みますのでご承知おきください。

やられました。「特命戦隊ゴーバスターズ」の宇佐美ヨーコ役で存在を認識し、「ラブライブ!サンシャイン!!」の黒澤ダイヤ役で再会し、気がつけばバースデーイベントにまで参加してしまった小宮有紗さんに釣られてCMを拝見したのですが、中盤で「匂わせテクニック」が「匂わせエスニック」にレッツモーフィンしてからの急展開が本当に素晴らしい。

あぁもう何で気がつけなかったのか! 2つ目の「顔は見えない後ろ姿」のところなんてもう露骨に書いてあるのに……! 「#気づいてる?」と煽られているのも腹が立つ(褒め言葉)! 「ある情報」を加えるだけで、同じ映像や展開でも全く違った部分に視線を誘導したり作品の意味自体が全く違ったものになったりするこの手法、アニメやコントでもたびたび見受けられることがあり、いつも悔しい思いをしています。好き。

りっぱにゴーバスターズの頃から成長した小宮有紗さんを愛でたかっただけなのに、まさかCMそのものに魅せられるとは。羽目を外し過ぎるとクレームが飛んできて非公開へと追い込まれる昨今、各方面に気を遣い過ぎるあまりに無難なCMばかりが生まれる中で、珍しくキラリと光った作品でした。私の中の2020年悔しかったCM大賞にノミネート。

さて、この「匂わせ」なんですが、実はCM公開前日からCMの外でも展開されていました。

最初みたときから「あれ、こんな髪色していた時期あったっけ?」という違和感はありました。しかしまさか「匂わせ」の撮影の「#思い出」を使った匂わせtweetであることまでは思い至らず。リプライで繰り広げられている、ちょっとした困惑とよくわからないけどとりあえず褒めておくかというファンの姿勢は、後出し的で少々いじわるな視点からすると面白いものがあります。砂浜に描かれた「こみや」でも「ありさ」でもない「T」と「E」、今ならわかる。これ「たびする」「えすにっく」じゃん……!

高難度な、CM中では言及されていない「匂わせエスニック」要素が他にもあるようで、例えばサングリアの写真で見切れている葉っぱが実はパクチーなんて言われるまで気がつきませんでした。そんな制作裏話や小宮有紗さんのコメントが載っている日清のプレスリリースも一読の価値ありです。

っというわけであまりにもCMが気に入ったので紹介記事を書かせて頂きました。最後に余談をひとつだけ。

!!!! ……と気づいてくださった方はいるでしょうか。本項の各段落の頭文字を繋げると「こみやありさ最高っ!」になっています。これも匂わせテクニック。

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