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、そんな夜。

NHKで、(恐らく不定期に)ちょっと興味深い番組をやっています、というところから始めましょう。

(ちなみに今続編?を放送中で、5/2から再放送もあるそうです、僕はどこまで追うか考え中ですが)


とはいっても、知ったのは今年の年始。
正月再放送をしていたのをたまたま(他の音楽番組をチェックしていたときに)見つけて、録画しました(ので、全部は見ていないしめちゃくちゃ追いかけているわけでもない)。

『言葉にできない、そんな夜。』

このタイトルで2021年から放送していたようです。
面白そうなタイトルだと思ったし、何より水野さんが出演しているというのだから、見るしかありません。水野(良樹)さんというのは、「いきものがかり」のリーダーであり、(いきものがかりやその他アーティストに向けて)多くの作詞作曲を手掛けている方でもあります。

(ただし全部の回に水野さんが出演しているわけではありません)

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今では少し離れてしまったいきものがかりですが、小学生~中学生の頃よく聴いていました。CDを借りて聴いていた中で、特に好きになった曲もいくつかあります。
そのひとつが、『コイスルオトメ』です。

この曲が好きだと公言しづらいほどド直球の(恋の)歌なのですが、何だか気に入っていつもこっそり(家族にも知られないように)聴いていました。

そんなことで、ご縁のある水野さんが出演して、言葉にできない感情を言葉にしていくなんていう魅力的な番組があると言うのですから、数年のブランクを忘れて楽しみました。


とても面白く興味深い、魅力的な番組だったと思います。

言語化の仕方は、小説家とアーティストで全く違う。
でもそれぞれに世界観があり、曖昧で形のないものを自分の感覚や感情から紐解き、あるときは情景で描写し、さらには比喩や倒置といった技法を用いて表現していく。


勉強になる、、ような一面もあるけれど、作家やアーティストを始めひろく表現者(と言える存在)である人たちが、実際どんなことを考えながら作品を作り上げているのかなんて、純粋に気になるじゃないですか。


こういう場があったら楽しいだろうなと思ったし、僕が文芸部で感じていた感動と似たものがありました。


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その後、水野さんのTwitterをフォローして、現在ソロ活動としてHIROBAという活動をされていることを知りました。分野横断型の作品や対談をされています。

アーティスト×俳優、あるいは小説家、詩人、、、

(↑こういうのめっちゃ好きです。表現者同士でぶつかったり譲れなかったりすることもあるだろうけど純粋に楽しそうだから)



その中に、「言葉にできない、そんな夜」で見かけた方もいて。
それが、俳優の橋本愛さんです。「ただいま」という曲を作詞、歌唱されています。

こう、人の繋がりが見えると人となりがわかる気がして俄然楽しくなり、HIROBAのCDも購入しました。


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ちなみに、少し前に読んだ『舟を編む』も番組内で言及(一節の引用)があったからです、実は。
なんていう風に、1つの番組からこうして世界が広がったことをちょっと嬉しく思っています。



ということで、ここでやっと伏線の回収。

番組内で、曲名の言及はなかったけれど明らかにこれだろうという発言がありました。
(水野さんの作詞の裏側なんて感動ものですね!)


それが当時リピートしていた『コイスルオトメ』でした。
この曲は、女の子目線で相手への思いを歌った曲で、まさしく赤面するほどの乙女チックな曲、、に思えます。
でも、実はコイする女の子目線で(水野さん自身が)詩を書くのは難しいために、歌詞では客観的な事実を並べているんだと、こう言うのです。

なるほど~~~!!

『募る思いを打ち明けた』
『大きくうなずいてくれた』

『いつしかあなたの横顔をのぞくことが好きになって』
『キスをねだると怒られた』

なるほど、、?

確かに、1番2番の歌いだしはどちらも情景で、コイスルオトメさん(=主人公)の内面がどんなものかは聞き手に委ねられているようにも思います。

歌を歌う人(ボーカル)に合わせ、リスナー層にも合わせ、いろんな工夫と技術の上で一曲が成り立っていることを実感した瞬間でした。


さああ、、、

2回通しで歌ったところでギブアップしてしまったのですが、ご紹介するならいっそ歌ってしまえと、そういうことです。

そのためだけにこの記事ができたわけです、正月にあの番組を見て、コイスルオトメのこと言ってる!って気がついてしまった時点でこの公開だけは確定していました。

恥ずかしい気持ちはありますが、後悔はない、つもり。。。



ここからは恥ずかしいための饒舌と思ってもらって問題なのですが、この曲カラオケで二重の意味で歌いづらいんですよね。

まず、純粋に恥ずかしい。
そして第二に、「好きな人いるの?」って思われる。

はい、アウトです!

なんせ普段から思わせぶりとか気があるように見せといて悪趣味とか言われる(*倫理観を疑われるようなことは全くしていない)ので、これは避けなければいけません。

さらには残念なことに僕は赤面しやすいタイプなので、
”好きな人いると思われたかもしれない”とか
"好きな子に歌ってもらったらめっちゃ照れそうだけど照れながら歌ってるその子もめちゃめちゃ可愛いだろうな"
とか考えただけで(というか考え始めて)赤面してしまうというどうしようもなさです。

周りはからかい放題、もう誤解を解くことはまず不可能です。


「もう笑、そんなこと言って顔赤いよ?」
これを説得する方法はないので、いっそわかり切っているなら歌わないのが吉という訳です。


というわけで、純粋に水野さん(を含めたいきものがかり3人)の素敵な楽曲とついでに僕のも聴いてくださったら嬉しいなと思います(正直僕のは無理に聞かなくていいです、今ちょっと暑いのは午後の日差しのせいです)。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

最後まで読んでくださりありがとうございます。読んでくださったあなたの夜を掬う、言葉や音楽が、この世界のどこかにありますように。明日に明るい色があることを願います。どうか、良い一日を。