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ゆたかさのしてん。

昨年の春から動き出したプロジェクトがようやく形となります。地元鳥取の今井出版さんから日本財団の木田所長さんの本が2月に出ます。企画から取材、執筆、写真まで大部分に関わらせてもらいました。

以下、Facebookで綴った紹介文を引用します。僕が20代から30代を過ごした中で感じてきたことは、他人の人生でなく、自分の人生を生きることの大切さ。それは東京にいようが、鳥取にいようが同じことのように思います。どう生きたいかは人それぞれ。それでいいのだと思います。ただ、鳥取にいて、それぞれに自分を生きている人たちを取材し、勇気をもらったり、刺激をもらえたことは確かで、どこかの誰かの毎日に少し灯りが灯るようなことにつながったら嬉しいです。


以下、引用文。

田舎なんてなんもない。

若い頃の僕はそう思って、都会に出た。
就職で鳥取に戻ったけど、やっぱり都会に憧れた。
田舎ではやりたいことができない、そんな気がしていた。でも、それは気のせいだったと気づいたのは最近だ。

その時に見ていた風景も、僕自身が見ていた風景だった。この世界を、目の前にあるものを、出来事を、出会う人を。どう見るかはすべて自分次第にも関わらず。目の前の風景の彩度を勝手にさげていた。

30代半ばで、自分を信じ、自分の未来を決めよう。
そう、思って人生の舵を切った。

そう思い始めたら、目の前の風景は少しずつ変わった。何もないと思っていた田舎に、やりたいことや出会いたい人や、これから先に広げたい未来ができた。日々が「豊か」になった。

豊かさとは、なんだろう。
なにもないと思った場所は本当になにもないのか。
今回、8人を取材して話を聞いて、写真を撮った。

ある人は、何もないことが、価値であると言った。
ある人は、面白いことがないなら、面白くすればいいと言った。

それぞれの人が、それぞれのやり方で、それぞれの場所で、
自分らしく生きている。これは、日本一人口の少ない鳥取県に住む主人公たちの話ではあるが、それはきっとどこかの誰かにも通じる話だと思っている。

どこかの、だれかの背中をそっと押せる本だと信じ、一人でも多くの人に届いてほしいと思う。

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