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社畜が骨折したら、引きこもりになった件。㉛~休眠中・・・から一転、覚醒した話。~

今回のお話は、

  • 振り返って、何が問題だったのか考えてみた。

  • 引きこもりもスキだけど、もっとスキなものがある!!

  • 休眠中・・・から一転、覚醒しました。

になります。痛い話は前回の振り返りまでで終わりです。
そこから、どうやって立ち直り、開き直れたのかをお話したいと思います。では、受傷当日から前回までのあらすじをザッと振り返りましょう。

2024/01/06に左上腕骨大結節(肩関節)を骨折し、労災による休職というネコを被った引きこもりなったことが発端でスタートした、noteの骨折日記。
痛い話(絶叫を含む)や、労災と社会保険料のシビアさを交えながら順調に進んでいましたが。

エッセンシャルワーカーの一言で社畜の説明を終わらせたことをふと思い出してしまい、職種の話へ。ちなみに、私の職業は”電車の運転士”です。

更に、本屋の誘惑には勝てずに”簿記のテキスト”を購入した直後、数十年続けてきた株式売買の話にも風呂敷を広げてしまい、気づいたら、職場復帰まであと僅かになってしまいました。

そこで4月末終了を目処に、三角巾が取れたあたりから、自宅療養の延長を3回繰り返したところまで骨折日記に集中することを宣言しました。

そして迎えた2024/03/29、無事に? 3度目の自宅療養延期を宣告され、絶望した翌朝から、今回の話が始まります。

その日の日記によると「眠れなかった。(夜中に目が覚めてからは)、頭が冴えてしまい、眠気が訪れる明け方までボーッとしていた。どうにかして訪れた眠気にあわせて寝ようとしたら、肩が痛い! ふざけるな! 完徹すると開き直り、勢いで苔の整理までしてしまった」と書いてありました。

実は、帰宅後、家族会議だけはどうにか熟してから、絶望のままに爆睡を試みたのに、3時間あまりで起きてしまいました。精神的に追い詰められた興奮状態に陥っていたんだと思います。

でも、その先の思考回路は、今でも謎です。
趣味のひとつ「テラリウム・パルダリウム」作製用に購入した苔の整理ですが、その手間は尋常ではありません。

苔の仮根についていた土や汚れを手作業で洗い落とし、消毒し、その上で、テラリウムに使えるか、ひとつひとつ選別し、枯れているところは専用のはさみですべて切らなければなりません、
時間的に半日で終われば御の字。1日かけても仕方がない作業量です。

それを夜明け前から、チマチマ、チマチマ、チマチマ・・・・・・ 趣味に熱中できるぐらいテンションが上がっていれば別ですが、絶望しながら作業するなんて・・・・・・、精神的に危なかったのかもしれません。

ですが、できあがった苔の山を見て、気分的にすごくスッキリしたことは、確かに覚えています。その翌日の日記にも「残りの分の苔の消毒をした。予想以上に量があって驚いたが、早めに着手しよう。模様替えもできたし、ジュエリーボックスも注文できた」と書いてあるように、へなちょこのままの左手でテーブルや棚や、重いものまで移動させていたのです。

しかも、その翌日、今までのひきこもりから一転、リハビリの後、本屋以外のどこかに立ち寄ることを決意。それが・・・・・・


義園のしだれ桜

綺麗ですよね。
六義園のしだれ桜です。

先ほどお話したテラリウムがきっかけで始めた「庭園巡り」も、私の趣味のひとつで、六義園はしだれ桜以外の季節で何度か訪れた経験があります。目的のないまま、何となく散策するだけでも1時間近く要する、お気に入りの庭園のひとつです。

実は、自宅の目の前が小学校なので桜並木は見慣れた風景でしたが、その日の日記に「リハビリ後、六義園へ歩いて行ったが、あまりの混雑振りに帰ってきてしまった。明日、リベンジしよう」と書いてあるとおり、労災でお世話になっている整形外科さんから徒歩圏内の場所に、六義園があるのです。

なのに・・・・・・、結果は出戻り。帰宅後、六義園について調べ直したところ、散り始めとはいえ、夜桜のライトアップ期間中だったため、当日券売り場は大渋滞。前売り券の購入にご協力をという注意書きがありました。

そこで、翌日。
とある観劇の前段として、六義園を訪れたのです。
予定では、六義園でプレお出かけを体験してから、本番の観劇に挑むつもりでしたが、ふたつ同時になってしまいました。

それでも、大満足です。
日記には「通院以外の初めてのお出かけ。舞台は濃密だった。来年は着物を着て、夜桜見学と併せてしたい」と書いたとおり、桜に酔いしれて始まった1日は、「苔」「庭園」「桜」「能」「着物」と、私のスキを詰め込んだ宝物になりました。

ちなみに、復帰祝いにと、こんなこと準備していたんですよ・・・・・・。


桜のジェルネイル

もっと本音を言えば、自分で着付けした桜の着物を着て訪れたかった。
でも、左手の不自由さが、ある程度、改善しないと無理な話なので口にしませんが、切実に求めていたものは分かりました。

外からの刺激です。
労災ということもあって、受傷から3ヶ月、リハビリの帰りによる本屋と、近所のスーパーマーケットと、図書館と公園ぐらいでした。
自己紹介文にある”労災による休職というネコを被った引きこもり”と、同僚から揶揄されるほど徹底していたのです。

なぜなら、労災中に外出して事故にあったら・・・・・・ どうなる?
今でも会社に散々迷惑をかけているのに、その恩を仇で返すことにならない?
本来は自宅近くの整形外科に転院して、もっと引きこもるべきなのに、プレ通勤をとお願いして通院しているのに・・・・・・。

他にもいろいろ考えました、ギリギリまでお出かけを止めるか悩みました。
けれども、これまでの経緯を振り返ってみると、今までの精神状態だと回復できそうにないと結論づけるしかなかったのです。

引きこもり自体を否定するつもりはありません。
テラリウム作製や着物の着つけ、ジグソーパズルやミニチュア模型など1週間ぐらいなら平気でお籠もりできるぐらいの趣味があります。

ですが、それ以上に、庭園や美術館、神社や寺院を巡ったり、お稽古で極めたいこともあるし、何より旅がしたいです。
運転士だからというと語弊になりますが、鉄道旅が大スキなんです。

若い頃はもちろん、主人が長期単身赴任の身なので、予定があわなければ今でも一人旅を平然と熟します。
新幹線、特急列車の豪華旅はもちろん、18切符で日本横断、夜行高速バスで明け方到着からの出勤、ひとりではないものの寝台特急から九州1周、日本を飛び越えてヨーロッパでも同じような寝台列車の旅なんてこともやらかしているぐらい、大スキです。

おそらくですが、この気持ちを抑制して鬱屈したことで、精神的に弱くなってしまったのだと思います。その証拠として、体調悪化の要因は、薬の副作用を除くと、会社への報告会や産業医さんとの面談のような心理的なものばかりなのです。

そして予想通り、リスクを覚悟のうえで、診察やリハビリの帰りに、どこかへ立ち寄るようにしたところ、診察やリハビリで良い結果がでなかったとしても、帰宅するまでに気分転換を図れるようになりました。

つまり、”休眠中・・・から一転、覚醒した”ため、これまで書いてきた私の物語、”社畜が骨折したら、引きこもりになった件”は、今回の㉛で最終回となったのです。

ここまで辿り着くことができたのは、記事を読んでいただいた皆様、スキを贈っていただいた皆様、フォローしていただいた皆様、そして、記事を書く場を提供してくださったnoteのスタッフの方のおかげです。
本当にありがとうございます。

ただ、復帰までの骨折日記1ヶ月分はもちろん、叫ぶことでバレてしまった趣味や勉強、職種の話など、ネタはまだまだあるので、新章もお付き合いいただけると幸いです。

最後に、長く、長く、タイトル画像をお借りしていたのにコメントもせず、なのに何度もスキをしてくださったポピットさま、今まで本当にありがとうございました。話を完結させてから改めてコメントしたいと思っていたら、こんなに遅くなってしまい、申し訳ございません。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。

それでは、新章にてお会いできることを願いつつ。
失礼いたします。

2024/04/26 のどか

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