カーマン・ラインを越えて行け(the other side)

朝、美術室の扉を開けると大抵先客がいる。くせっ毛で長めの黒髪を規則正しくワックスで整えている彼は、いつも窓際に座ってデッサンしている。美術室は南校舎に位置しているからか、日の光が一日中差し込んでいる。干された画材が白く光り、彼を照らすレフ板になる。色の白い彼の肌が、白いキャンパスよりも映えて見えるのは、他の女子にとってもそうだろうか、それとも私の主観だろうか。私が部屋に入ってきたことにはまったく気

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カーマン・ラインを越えて行け⑤

帰る時は、またロープを使って一階まで降りた。そしてピカイチと別れてから、僕の頭の中は透き通っていた。はやく、自分の思いを形に残さなければと思い、家に帰ってから夜、寝ずに下書きを始めた。描きたい、ただその思いを誰に向けるわけでもなく、ただただ必死に筆を走らせた。突然の僕の変貌ぶりに驚く睦や先生は気にも留めず、その日を境に僕は朝から晩まで美術室にこもり、作品を完成させるべくキャンパスと向き合った。白に

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命とは? 一瞬と永遠

ストイックな健康オタク 鈴木れい子です。

Facebookの投稿記事で障害者の方が「命とは繋げるものではなく完結すること」と言ってる動画があったんですね。動画ごとシェアしたかったんですが、どこかにいっちゃって😩
で、その時にふと昔のことを思い出したんです。

浜崎あゆみさんの曲で何の曲かも忘れちゃったんですが、「一瞬」と「永遠」が歌詞に入ってる曲が、あったんです。当時、友達にこれの意味わかる?

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「ひたすら面白い映画に会いたくて」22本目:『図書館戦争 THE LAST MISSION』

本作で『図書館戦争』シリーズは完結を迎えます。小説を実写化した作品の中でも、『図書館戦争』シリーズは、群を抜いてクオリティの高い作品であったのではないでしょうか。最初から最後まで非常に満足度の高い作品でした。

   本シリーズを観終わると、無性に近所の図書館へと足を運んでみたくなることでしょう。そこで、久しぶりに本を借りて読んでみるのもいいかもしれませんね。それでは、 『図書館戦争 THE LA

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大切なお時間を割いてお読み頂きありがとうございました!!感謝です😊

「忘れ花」のストーリーの原型を思いついたのは、たしか小学生の頃。
今とは少し違うストーリーの処女作は、当時父親から借りていたワープロで書き上げた。けれど機械が壊れ、印刷もしていなかったので消えてしまった作品を、時代を超えまた新しく書き上げられたことに満足しています。

完結のご挨拶

およそ10ケ月の間、お付き合い頂きありがとうございました。
珈琲ファンタジー、珈琲の大霊師本編はこの投稿をもって完結させて頂きます。
毎日1投稿を目指し、時には間に合わず次の日に持ち越して2投稿させて頂いた時もありましたが、なんとか完走できました。

さて、完結までお付き合い頂けた皆様。珈琲を取り巻く環境はお変わりないでしょうか?
中には、ハンドドリップを始めた方もいらっしゃるとか。
この作品から

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珈琲の大霊師306

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最終章

    珈琲の大霊師

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 ――大陸北部

 二つの国が、国境を挟んでにらみ合っていた。

 物々しい装備、血を求める鈍色の武具。そして、血走る目。

 彼らは総じて気が立っていた。それも無理は無い。

 その原因は、彼らの国境に突如立てられた1つのテントにあった。

 彼らの王、両国の王は、昨夜前線の

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