9/13のできごと(靴を脱ぐときと脱がないとき)

土日の朝は「体が痛い」「トイレに行きたい」の両方をねじ伏せて眠り続け、家族のなかで最後に寝床を出るようにしている。

「噴水の公園行こうか」と、どこからともなく聞こえてきたので、これは準備せねばならないなと悟り起きた。

娘は朝食にバナナを食べ、大人は昨晩のカレーを食べた。結局は娘に1/3ほどカレーを食べられてしまったが、朝からカレーを食べるというのは随分健康なことだと思う。

何よりも先に濡れっぱなしの水着を洗ったが、突然涼しくなり乾く気配がなかったので、まあいいだろうという気持ちで水着は荷物に入れず、着替えや剥いた梨や2Lの水筒に入れた麦茶などを台車に詰める。

娘には行き先や目的を言わずに出発。到着し、噴水で遊ぶ子供たちを見るなり「(娘)ちゃんは水着持ってきてないから、また今後だね」とションボリ呟く娘。そんなこと思うの?すごい感受性じゃん!と興奮しつつ「娘よ。君はこのまま遊ぶためにここに来たのだよ」と教えると「ヤッター!」と声をあげてタッタカタ〜っと噴水へ突進。地面の素材が変わるキワのところで律儀にサンダルを脱ぎ揃えて出陣した。

彼女のこういうところ、なんでかなと思うけど律儀で可愛らしい。区切りっぽくなっている部分のその先に行きたいとき、いそいそと靴を脱ぎ始める。考えてみれば、靴を脱ぐときと脱がないときの違いを教えるのは難しいな。

しかし噴水で遊ぶなんて素敵だ。子供時代、噴水に入っていいと言われた覚えがない。だから、完全に『遊んでくださいね』という感じにすり鉢状に設えられたそれには夢がある。3歳の子供を見守るお母さんのフリをして私も噴水を楽しんだ。まぁ、3歳の子供を見守るお母さんなのだが。

弧を描く水をトンネルに見立てて走ってみたり、吹き出す水柱を足で踏んでみたり、濡れる準備ができていない私を追いかけたりと、娘は自主的に忙しくしていた。涼しいせいか唇がちょっと紫色だけど。

途中で尿意をもよおしワッセワッセとしたので、そのタイミングで噴水遊びは早々に終えた。あまりに儚い時間だったので猛抗議にあうかと心配したが、シートを敷いて冷たい梨を食べたり、高いところから景色を眺めたりしたら良い気分になったようでホッとした。

水に浸かると人は弱る。その日の昼寝は家族して3時間以上ねむることとなった。夏はとっくに終わったのに、ほど良い気温でしんどくなく、なんだか昔の夏って感じで記憶に残った。

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