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2023/8/12 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週の米国経済指標、7月 消費者物価指数CPI 8/10、7月 生産者物価指数PPI 8/11、について簡単にまとめてみました。



① 7月 消費者物価指数 CPI 8/10


⭕ 消費者物価指数(前年同月比)
総合 結果+3.2% 予想+3.3% (先月+3.0%)
コア 結果+4.7% 予想+4.7% (先月+4.8%)

★ 利上げバイアス ⤵

✅ 前年の2022年7月は、ロシアのウクライナ侵攻によりエネルギー価格が高騰した為、前年同月比は相対的に低い対比となります。

⭕ 市場では、FRBが9月FOMCで利上げを見送るという見方が強まっていますが、直近の原油価格上昇により、米国でのガソリン価格が急騰しており、インフレ退治に向かい風が吹いています。

 8月CPIの結果次第では、追加の利上げについて議論が再燃する懸念が生じております。

出典元 TRADING ECONOMICS

② 7月 生産者物価指数 PPI 8/11


⭕ 生産者物価指数 (前年同月比)
総合 結果+0.8% 予想+0.7% (先月+0.2%)
コア 結果+2.4% 予想+2.4% (先月+2.4%)

★ 利上げバイアス ⤵

✅ 今回は予想を少し上回りました。しかし、世界のサプライチェーン正常化、需要縮小、物から体験型サービスへと幅広くシフトしており、生産者でのインフレ圧力が緩和されて来ました。

 しかし原油価格が上昇に伴い、エネルギー価格、ガソリン価格上昇と、CPIと同様にインフレに対し、再度向かい風が吹き始めている。

出典元 TRADING ECONOMICS



③ 重要経済指標のおさらい

作成 ぼなんざ本舗研究所


⏺️ 6月 小売売上高 7/18(前月比)
● 総合 結果+0.2% 予想+0.5%

★ 予想を下回ったが需要が依然強い。利上げバイアス ➡


⏺️ 7月 米国総合PMI(速報) 7/24 
結果 52.0 前回 53.2 先月比-1.2

★ 
総合やサービス業は54.1→52.4)先月より企業活動縮小しましたが、製造業の投入価格が上昇(46.3→49.0)(製造業の生産活動に必要な原材料や燃料・動力などの価格が上昇)、インフレ圧力が根強く続いている事が示唆された。 利上げバイアス ⤴


⏺️ 6月 個人消費支出 PCE 7/28

● PCEデフレーター (前年同月比)
 結果 +2.968%  先月 +3.821%
 コアPCEデフレーター(食品とエネ除く)
 結果 +4.1%  先月 +4.6%

★ 前年比で前回から大きく低下、インフレの鈍化を示唆した。市場ではソフトランディング(景気後退軟着陸)の期待が高まる。 
利上げバイアス ⤵


⏺️ 7月 ISM製造業景況感指数 8/1
● 結果 46.4 前回 46.0 先月比+0.4

★ 総合は46.49か月連続で50を切る。3年ぶりの低水準、製造業は活動縮小を継続。 利上げバイアス ⤵


⏺️ 7月 ISM非製造業景況感指数 8/3
● 結果 52.7 前回 53.9 先月比-1.2

★ レジャー・宿泊・飲食など体験型支出には強い需要あり。
利上げバイアス ➡ 横ばい


⏺️ 7月 米国雇用統計 8/4
● 非農業部門雇用者数 +187,000人(予想+200,000人)
● 失業率 3.5%(予想3.6%)
● 平均時給増減 +4.4%(予想+4.2%)前年同月比

★ 非農業部門雇用者数が予想を下回り、やや勢いを失い減速の兆しが見えた。 利上げバイアス ➡ (横ばい)


④ 利上げマップ 8/12


✅ 9/20、連邦公開市場委員会(FOMC)での市場参加者の意見は現状維持が90.0%と優勢。

⭕ 市場参加者の37%が今年中に1回の利上げを観測、FRBメンバーのほとんどが今年中に1回の追加利上げ実施を支持している。

出典元 CMEのFedWatch ツール

⑤ まとめ


⭕ 9/20、連邦公開市場委員会(FOMC)で市場参加者の意見は現状維持が90.0%と優勢。

⭕ ハイテク株、売りが優勢となりNASDAQ指数は今年に入って初めて2周連続安となった。AAPL、MSFT、NVDAの大幅下落の影響が大きい。通常株式パフォーマンスの悪い9月に入る前の調整の可能性も大。

★ 日本人米国株式投資家にとって、円安傾向もあり利確もありか?

⭕ 米国債利回りが上昇。日米金利差が引き続き保たれていると判断され、ドル買い、円安が進行。一時145円台に。

★ 米国10年債利回り 4.158% 8/12 (4.042% 8/5)
★ 日本10年債利回り 0.580% 8/12 (0.636% 8/5)

★ 1ドル=144.957円 8/12 (141.762円 8/5)


⭕ OPECプラスの協調減産を継続、供給不足の認識、需要の強まりもあり、原油価格がじわじわ上がってます。それに伴い日米ともにガソリン価格も上昇

 これが、再び、インフレ圧力の懸念材料となっている。

★ 1バレル=83.04ドル 8/12 (69.79ドル 7/3)

⭕ 英国経済がやや復調、4-6月期GDPで前期比+0.2%の伸びとなった。

 中国がインフレ率がマイナスとなり、デフレ経済に転換。若年層失業率も上昇、不動産バブル崩壊も進行中ですが、何故か、日本より大きいGDPプラス成長(前期比+0.8%、年率+6.3%)の数字が発表されている。不思議。



🔅 今週の米国株主要3指数(前週比)

NYDOW 35,281 +0.61%
NASDAQ 13,644 ▲1.90%
S&P500 4,464 ▲0.11%

日経平均 32,473 +0.87%


🔅 来週の米国、日本経済指標

8/15 米国 7月 小売売上高
8/15 日本 実質GDP1次速報
8/18 日本 7月 消費者物価指数


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