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2023年の「阿佐谷七夕祭」

日本の三大七夕祭の一つが「阿佐谷七夕祭」です。

今年は8月4日(金)~8日(火)まで開催

第67回を迎えた、阿佐谷パールセンターの「阿佐谷七夕祭」に行きました。

東京名物の阿佐谷七夕祭

「4年ぶりだヨ!全員集合」という折り込みチラシが入ってきたので、急遽中央線•阿佐ヶ谷駅を目指した次第。

キッズに人気のキャラも

くす玉や吹き流しの色の洪水は圧巻で、コロナ禍を経て4年ぶりとはいえ、その迫力は失われていませんでした。

店主さんのおもてなしが滲む「はりぼて」制作

昭和29年に始まったお祭りですが、みどころは商店街の店主さんたちがアイディアをひねり出しながら作る「はりぼて」のオブジェ。

初音ミクかわゆし

針金と紙を使った飾り物には、その年の流行や世相が反映されていて、とても見ごたえがあります。

1911年からの歴史を持つ肝油ドロップ、本社は中野区
地元小学生による作品も

手作りの「はりぼて」には、「お客様に喜んでもらいたい」という一心で作られた店主さんたちによる創作以外にも、地元の小学生による作品なども吊るされています。

2020年代の人気コンテンツといえばワンピース
「はりぼて」で観光誘致に乗り出す西伊豆
大谷選手のオブジェはなく…

今年は何と言っても「大谷選手」の活躍がすばらしいのですが、アーケードにつるされていたのはエンジェルスの赤い帽子でした。

スーパーでおなじみのキャラも
「ヤンキーの虫歯」に一票!


【2017年はこうだった編】


2017年の金賞作品

2017年は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジョニー・デップが迫力を見せていました。

意表をついたアート作品

「はりぼて」だけでなく、人間そのものがオブジェになっていました。

ねじめ民芸店も元気!でも令和元年8月7日に閉店

何より当時は、小説家で『高円寺純情商店街』の作品で知られるねじめ正一さんの民芸品店がまだ暖簾を守っていました。

「ねじめ民芸店」は、手ぬぐい、和紙、和食器や和小物などが並べられていて、昭和の異空間を作り上げていました。何を買うでもないのですが、そこにはホッとする時間の流れがありました。

そういうお店がなくなってしまったのはとても残念です。しかし、ご本人は店舗の2階で今なお執筆されているそうです。


コロナ禍を経て店舗の入れ替わりが加速…

来年はどんな変化が起こっているかな。楽しみでもあり怖くもあります…。



西岸良平先生の「笹の葉さらさら」

近い将来、この七夕祭りが過去のものになってしまうのではないかと心配しながら、最後に西岸良平先生の「笹の葉さらさら」をお伝えしたいと思います。

この作品には、昭和30年代、子どもたちが折り紙を買ってきて切ったり貼ったりしながら七夕祭りを楽しんだ様子が描かれています。お願い事を書いて笹の葉に結び付け、最後は川に流す、という夏の行事です。

一方で、作品には、お父さんがこの七夕祭りにかこつけてキャバレーで羽目を外すシーンも。生活が少し安定したところで揺らぐ「男の複雑な心境」も織り込まれています。

それでも最後は我に返るという昭和のお父さんの気概が見事に描かれています。

【ビッグコミックス「三丁目の夕日 夕焼けの詩」第6集収録】

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