見出し画像

ここで根を張り、私らしく。vol.2

自然が近い環境

bonjour fleurs(以下B): 静岡に移住されてから、畑で植物を育てたり、それを使っての作品作りなど、より自然を身近に感じられる活動をされていて素敵だなと拝見しています。最近では藍染にもチャレンジされていましたよね?

真由美さん(以下M):藍染は、いろいろと調べて動画を見つけて、その通りにやってみたんですけどあんまり思ったような色にならなくて。薄い色になってしまいました笑。

B : 
色を定着させるのが難しいんでしょうか?

M
:それもありますし、草木染とかも、植物が育った環境で色が変わったりするらしいです。それも楽しいかなと思っています。一番目の収穫、梅雨明けの7月はじめの藍が、染料として一番しっかりしているらしいです。それを使ったんですが、うまくいかなくて笑。それで今は2番目を育てていて、今度は種を取ろうと思っています。

B : 
すごい!種から育てると、本当に一から手作りになりますね!レッスンでも畑で育てた植物を花材に使われてますよね。

M
:まだまだですけど、畑のものも少し使ったりしています。あとは大阪の時から取引のある仲卸さんから送ってもらったりしています。

B : 
静岡では仕入れはどこか市場に行かれてるんですか?

M
:隣の市に花市場があるんですけど、そこで買ったり、あとは東京からひいてきてるフローリストさんも多いみたいです。それと良くお話を聞いたりお世話になってるお花屋さんがあるんですが、その方も畑を借りて作っていると言ってました。

B : 
自分で育てて販売したり、レッスンに使ったり、最近はそういう方も増えてきてる印象ですね。うちも畑があり、ハーブとか花とか育つので、レッスンに使ったりもするんですが、少し迷いもあって。レッスンに来てくださる方は近隣の方も多いので、ご自分でも作ったりしてるかなとか、珍しいというか、あまり手に入らないような花のほうが喜んでいただけるかな、とか色々考えてしまって笑。

M
:最初はやっぱり少し抵抗がありました。市場の花のほうがきれいだったりしますよね。畑からのものには虫がついていたりして、それをお客さんに出すのはどうかな?と思っていたんですが、今はそれを使うときは私が畑からとってきたから虫がいるかも、ときちんとお伝えするようにしています。あと静岡では、庭で花とか育ててる方が多いんですね。でも育てっぱなしで、それをどうやって使ったらいいか分からないっていう方も多くて。それで、ああこうやって使うといいんだ~っていう事をお伝えできるのが良いかなと思っています。

B : 
なるほど、うちにもあるこの花で、こんな素敵なものができるんだ!っていう気づきですね。確かにそういう提案ができますね。

M
:最近は、なのでそういう抵抗はなくなりました。かえって喜んでもらえるというか、あ、これ庭で育つんだ!って言ってもらえたり。

庭に咲く花を摘んで、それを上手く飾れるようになりたい!というお声は私も頂きます。一軒家が多い地方ならではのリクエストかもしれません。たしかに、お店に並ぶ花はきれいですが、自分で育てた花を美しく飾るのも格別の喜びがあります。真由美さんはそんなニーズをうまく受け止め、パリ仕込みのセンスとうまく融合させて提案されていてとても素敵。私も自信をもってご提案していこうと思えました!

初挑戦の藍染の布、作品を包んで。

B : ご主人のおうちが農家さんなんですか?ミカンなど「増井農園」ブランドで季節限定のネット販売もされていますよね。その土地の一角を借りて、ご自分でも植物を栽培しているんでしょうか。

M
:兼業農家なんです。おじいちゃんの代からで、今はお義父さんが引き継いで旦那さんが手伝いをしています。私が借りているのはおばあちゃんが農作物を作っていた畑で、ミカン畑と違って平地にあるんです笑。

B : 
なるほど笑。でも農家さん大変ですよね、生き物が相手だし天候にも左右されたり。結婚する時から、静岡にいったら農業を手伝うとか、私もやろう!という考えはあったんですか?

M
:最初はなかったですね。農業をやっているのも知らなくて。旦那さんと知り合って、会社員ならなんとなくお休みの日とか忙しい時期とかわかるじゃないですか。それで今なら暇なんじゃないかっていうときに会える?って聞いたら「ミカン狩りに行く」って言われて。ミカン狩りってなんだ?と思って笑。付き合いだしてから、家族がミカンを作っているというのを知ったんです。でも向こうの両親から手伝ってと言われたことはないです。むしろ私の方が興味があって、やります、手伝います!っていう感じでやってます。

B : 
もともとそういうことに興味があったんですか?それとも話を聞いているうちに?

M
:静岡に来て、自然が近くにある環境になってからですね。花はもともと好きだし仕事にもしていたので興味はあったけど、育てるということに興味を持ったのはこっちに来てからです。借りられる土地があったということも大きかったと思います。

自然が近い静岡で、旦那さんのおうちは農業をやっていて。花を仕事にしている真由美さんが、植物を育ててみたいと思うのはとてもナチュラルな流れだったんだなと思えます。その流れをすっと受け入れて、楽しみながら流れにのる真由美さんの自然体なところもまた、彼女の魅力だと感じました。

自然体な様子は、彼女の暮らしぶりからもうかがえます。まだ幼い息子さんとの暮らしもゆったりと楽しまれている様子。お仕事との両立はどうしているのか、その辺りも伺ってみました。

※インタビュー内容は2021年8月現在

Back ← 真由美さんプロフィール

Next → 日々の暮らしを大切に過ごす

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?