ぼんさい

保育・教育、子ども関連の会社勤務。 0〜5歳児クラス担任経験あり。 娘を産み、はじめて…

ぼんさい

保育・教育、子ども関連の会社勤務。 0〜5歳児クラス担任経験あり。 娘を産み、はじめての子育てに奮闘中! アート、詩、映画が好き。美大卒。 子どもとアート、子どもとは、子ども理解とは。 子どもまわりのことをぽつぽつと。

最近の記事

遊び方は誰が決める?

支援センターの立ち上げ・運営の仕事をしたことがあるのですが、保護者の方からの質問で一番多かったのはこれでした。 「これってどうやって遊ぶんですか?」 既製品の玩具だけでなく、廃材や日用品・おもちゃとして売られていないものを多く出していたので、みなさん疑問に思ったようです。(本当に疑問に思っている方もいれば、おそらく会話の糸口として質問した方もいるでしょうが) 「どう遊ぶと思います〜?」 「わからないから面白いですよね!」 「子どもに渡すと見えてきますよ!」 いろんな言

    • 子育てはじぶんとの対峙

      子育てはじぶんとの対峙。よく耳にしますが、全くもってその通りだなと感じます。 ○○を触って欲しくない、○○をやって欲しくない、などと思ったとして、なぜ自分はそう思うのか?と自問自答を繰り返してみると、意外と明確な答えはなかったりします。 泥だらけになってほしくない なぜ嫌なのか? 服や手が汚れるのが嫌だから なぜ汚れると嫌なのか? 洗うのが大変だから なぜ洗うのが大変だと嫌なのか? 面倒だから なぜ面倒だと嫌なのか? 疲れるから なぜ疲れるのが嫌なのか? うーんなぜだろう…

      • 子育てはどこから学ぶか

        子育て、とても難しい。 正解が見えず、かと言って不正解もわからない。 そんな時に頼るのが、実親だったり友達だったり、子育て経験者の人だったり。 そしておそらく、ほとんどの方が子育ての本を読んだり、インターネット検索に行き着くでしょう。むしろ現代では、一番手っ取り早く、すぐに情報を掴めるから検索が主流かもしれません。 が、インターネットに出てくる情報がこんなにも適当で誤ったものが多いとは……本当に驚いています。自分も手っ取り早く検索することが多いのですが、本当にインターネッ

        • 日本の『図鑑』文化

          数年前、仕事上で海外からきた教育関係者の方にこんな話を聞きました。 「日本はなぜこんなに図鑑が多いんだろう?」 日本の保育園や本屋さんを巡って、そう感じたそうです。 私の大好きな、レイチェルカーソン『センスオブワンダー』にはこんな言葉があります。 「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない。 もちろん図鑑が悪いわけではありません。図鑑はいろいろなことを教えてくれます。しかし、知識こそがすべてではないと私は思います。 図鑑は物の写真と名称・解説が載っていますが、

        遊び方は誰が決める?

          子育て界隈におけるマーケティング

          子どもを産むまでは全く知りませんでしたが、子育てにおけるマーケティング、なんだかすごいことになっているんですね。 脳にいい 発達促進 怪我を防ぐ 子育ては"わからない"ことからの不安や心配がつきもの。もちろんそれは悪いことではないですが、その不安に漬け込んだ商品があまりにも多いことよ。 脳にいい…誰のためでしょうか? 発達促進…今目の前の子の姿に本当に合っていますか? 怪我は全て防ぐべきでしょうか? 批判的視点でモノやコトの価値を見る自分も嫌なのですが、私は私の信じる

          子育て界隈におけるマーケティング

          大人は分ける、子どもは分けない

          遊びは、遊ぶだけ 学びは、机で 遊びは、遊ぶだけ 食事は、食事 けれど、子どもは生活の中で学ぶ 食事中、食べ物を落とすことで「落ちる」「潰れる」ことの理解、 音や香りの探究を繰り返し、学ぶ ”いたずら” は大人の都合 その行為は、いたずらではなく全てが探究、全てが学び 本当は、遊びと学びは分けられるものではない 分けて考えるものではない けれど、いつしか分けて考えるのが正解、分けるのが教育となってしまった 大人は大人の主観で「分ける」 子どもはありのままで「分けない」

          大人は分ける、子どもは分けない

          子どもたちの100の言葉

          レッジョエミリア教育の創始者、ローリスマラグッツィの「子どもたちの100の言葉」という詩をご存知ですか? 冗談じゃない。百のものはここにある。 子どもは百のものでつくられている。 子どもは百の言葉を 百の手を 百の思いを 百の考え方を 百の遊び方や話し方を持っている。 百、何もかもが百。 聞き方も驚き方も愛し方も 理解し歌うときの歓びも百。 発見すべき世界も百。 発明すべき世界も百。 夢見る世界も百。 子どもは百の言葉を持っている。 (ほかにも、いろいろ百、百、百) けれ

          子どもたちの100の言葉

          子どもの可能性を奪わない

          教わるのではなく自分の頭で考える。 心で感じて、選択肢の中から自分の力で選ぶ。 そんなことを改めて感じた娘のエピソードを紹介します。 最近、物を様々な容器に入れる探究を繰り返している娘。 ある時、サイズ的には入らないであろう絵本を入れようとしていました。 この姿を見て大人なら「わからないもんね〜」と声をかけてしまいがちです。が、入るサイズ入らないサイズ、様々な大小や形状のものを用意することが、探究の繰り返し、試行錯誤の連続に繋がると私は思います。 そして、先走って ”

          子どもの可能性を奪わない

          保育園入園。連絡帳ってなにを書く?

          保育園入園の時期ですね。 入園のみなさんおめでとうございます! さて、保育園では必ずある連絡帳。 体調や姿の変化以外でなにを書こう?と悩まれる方をよく見かけるので、私が書いてくれると嬉しいなあと思うポイントをお伝えします! "なにげない子どもとの日常" それでじゅうぶん、それが1番です。 どんな意味があるか? 例えば『昨日は〇〇にお出かけしました』とあれば、保育士は子どもに『昨日〇〇行ったんだね、楽しかったね』など話します。『昨日は苦手な〇〇を初めて食べました』と

          保育園入園。連絡帳ってなにを書く?

          「紙」という素材と出会う

          娘が「紙」と出会いました。 今までも日常の中で本やティッシュなど紙素材はたくさん触ってきましたが、紙本来の素材と向き合う時間を用意しました。 子ども×紙は、お絵描きが1番イメージしやすいかと思いますが、まずはお絵描きの前に、紙のみと触れ合います。 ロール紙を広げると、娘は即座に紙を手で触ります。触ったあとはたたいたり、うつ伏せになって紙を持ち上げたり。大きな紙なので全身を使って紙と向き合っている様子。 そのうち、破れることに気づきます。破れる音や感触を発見。そこからは何

          「紙」という素材と出会う

          ものは多くなくていい

          おもちゃ、絵本、食器、食事エプロン、服、テーブル、イス、ベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐ベビーサークル、マット、ごっつん防止グッズ…… 子どもグッズをネットや店頭で眺めていると、なんと多いことか!人ひとり生まれ、大人とはまた違う人間が育ち生きるので、当たり前にモノ入りです。が、それ、本当に必要?といま一度考え直すこと、買う前に立ち止まることってとっても大事だなと思います。 ランキングで人気だから、あの人が持ってるから、ではなく、自分の生活スタイルや子育てのやりくりを

          ものは多くなくていい

          『食いつきがいい』って誰のことば?

          このおもちゃ、食いつきがよかった! この野菜、いつもより食いつきがいい! などなど、食いつきという言葉が子育てまわりには多いなと感じます。食いつきという言葉自体珍しくもないので何気なしに使う方も多いと思いますが、私はこの言葉を子どもに対して使うことに大きな疑問を感じます。 食いつきとは… 歯で何かをかみとろうとする。また、かんだまま離さないでいる。飛びついて口に入れる、食らえ付く、絡んだり不満を言ったりする、興味や関心を持つ、などの意味の表現。 インターネットで調べれば

          『食いつきがいい』って誰のことば?

          おもちゃの選びかた

          おもちゃ、という言葉には無数の意味が存在しますが、子どもに渡すおもちゃは『質がよく、子どもが楽しんでくれるもの』がいいと誰しもが思いますよね。私が思うおもちゃの選びかたを紹介します。 ・『情報過多』『刺激過多』にならないように。 ・ひとつのものでも、たくさんの遊びができるもの。 ・遊び方が決まり過ぎていないもの。子どもが自ら遊び方を考えられるようなもの。 ・量より質。適切適度。 赤ちゃんは共感覚の持ち主と言われているので、大人よりも感覚が敏感で鋭いです。ひとつのものからた

          おもちゃの選びかた

          縛られず、囚われずの子育て

          保育・教育の仕事に就き10数年。 自分の子育ては新米1年目ですが、知らないことだらけでわくわくどきどきの毎日です。 保育園に勤めていた時は全く耳にしていませんでしたが、子育てにもムーブメント的なものはどうやらありますね。子どもを産んで初めて知った言葉はたくさんありました。 ゆるモンテ ゆる知育 ゆる英語 ジーナ式 ねんトレ おうちモンテ BLW 補完食 などなど。子育ては正解がなくそれぞれの価値観で取り組むものなので、やんややんやと口出ししたくはないのですが、これらの言

          縛られず、囚われずの子育て

          子育てはクリエイティブ

          あの有名なユーミンさんが 「子どもを産むことは女性にとって1番のクリエイティブだから私は産まない」 と言ったとか言わないとか…なんて話を昔耳にしたことがあります。子どもを産んだ今、私は実感しています。妊娠出産、そして子育て、なんてクリエイティブ!!!! 以前書いたように私の妊娠は思い出す度に涙が出てくるほどに耐え難い、とにかく苦痛の10ヶ月でした。これがクリエイティブというならば、私はこの地獄から這い上がった時になにを生み出せるんだろうかと考えていましたが。命が命を宿す

          子育てはクリエイティブ

          教えるのは簡単、伝えるのは難しい

          現在、0歳児5ヶ月の娘を育児中。 こちらから教えることは今のところなにもなく、毎日いろんなことを教えてもらってばかりだなぁと思う毎日です。 人は、こうして世界を見て、世界を聴くのか。こうやって泣いて笑って時を過ごすのか。この子にとっての世界はどれほどの広さで、どれほどの質量の世界を体感しているのだろう。などと、つとつと考えます。 さて、題名の話。 私が行なってきた保育は、いわゆる自由保育、そして子どもを1人の人間として尊重する、ということを大事にしてきました。1人の人間

          教えるのは簡単、伝えるのは難しい