山茶始開 いつかの日記
気付けば11月も半ばに近づき風や空は冬に向かっている。
昼と夜の寒暖の差が今年ははっきりしていてその分、近所の木々も紅葉がきれいだ。
今年は台風の被害があまりなく、葉っぱが残っているせいもあるかもしれない。
夏が過ぎて、家族のことでいろいろあり、今年の新しい生活様式のこともあって、あっという間に秋を迎えてしまった。
落ち着いてきたかと思えば、眠れない日もあって、一進一退、三歩進んで二歩下がる、みたいな。
気持ちが沈み込み、内側に溜まったものがはらはらとこぼれ落ちる日もあれば、晴れやかな気持ちで空を見上げることもある。
生活とは、そういうものなのかもしれないけれど。
先日、町の花として薔薇を育てているバラ園に行った。
こんなにいっぺんに薔薇が咲いているのを初めて見たし、香水にもなるくらいだからとても良い香りが漂っていたのも印象的だった。
園芸品種は数えきれないほどあって、それぞれに、きれいだった。
花は、黙っているのがいい。
おしゃべりな花は、どうだろう。花がおしゃべりするところを想像してみると、少しアリスの世界を思い出したりして面白いけれど、やっぱり黙って咲いている方がいいような気がする。
今、住んでいるところは、冬は青く空が晴れて、乾燥して、冷たい風が吹くことが多い。
また季節が変わる。
良いように、少しでも穏やかに、そんな気持ちで過ごしたい。
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