見出し画像

語学クラスタによるゲームする言い訳づくり

※注意書:こんな文章を読む必要はありません。



特にTwitterでは自分のことを「語学クラスタ」「英語やスペイン語の人」として何かしらの興味を持ってフォローしてくれている人が当初多かったと思うけれど、私のライフスタイルも徐々に変わり、やり取りをする人たちも増え、こいつふざけたこととゲームしかしてないやん、と思う人も今はいるかもしれない。

確かに例えば1年前の今頃等は全くゲームなんてしなかったし、確かにゲームの時間が増えた分語学にかける時間が減っているのは事実である。自分のアイデンティティとしても語学の人という意識が減って、少しずつゲームの人になりつつもある。海外にまで住んで何をやっているんだと思う人がいてもおかしくないし、自分でも心に引っかかる部分もゼロではなかった。

けれど今日はここで、語学の人をやめたわけではないということを声を大にして言いたい(?)。外国語や海外での経験とゲームを融合させた話を書きたいと思う。



かなり前になるが、前回このnoteで、Dead by Daylightというゲームの話を書いた。今考えるととても世の中に出すような文章ではないが、非公開にするのも、という思いもあって、あまり読まれないように有料設定にしている。
結局今もDead by Daylightはかなりやっていて、自分の生活の大きな要素の一つになっている。

とはいえ、まだまだ初心者の域を脱していない、そしてかけている時間の割に相当下手くそなので、もし私のプレイを知っている人がいたら鼻で笑いながら聞いてほしい、本当に見当違いな話である。

そして先に書いたように、下手の横好きを続けているのだが、海外で生活しているこの今の期間に、1人で引きこもって大半の時間をゲームしている、海外での経験も限られた時間なのにこれでいいのだろうか、もっと語学の勉強もせっかく海外環境にいる今すべきではないか、本当は今しかできない経験をするべきなのではないかという気持ちはずっと心に引っかかっていながら日にちばかりが過ぎていっていた。

……という状況を打開するため、なんて大それたことを最初から考えていたわけではないが、Dead by DaylightのCommunity Cupという、先日ローンチした公式大会のヨーロッパ大会に出場した。

初心者が身の程知らずに大会に参加した話と言ってしまえばそれまでなのだが、うまく表現できるか分からないが、ゲームどうこう以上に面白い経験だったと思う。



まずこれは自分が日本にいないからできたことである。世界中みても日本はDead by Daylightのプレイヤーも多いし、大小、公式非公式問わず大会も盛んでレベルもかなり高く、何年経っても自分が大会に参加する等到底考えられない。一方ヨーロッパではチーム募集の掲示板でもプレイ時間500時間未満もざらにいるような状況で、もちろん猛者もいるしプロチームもあるけれども、全体的に見た時に自分が「まぁまぁ普通」でいられると思ったためである。

明記されていないので公式の見解は分からないが、コミュニティカップという今回新設された大会は1ヶ月に1度程度これから開かれ、参加チーム数も多く、他と比べて非常に裾野の広いカジュアルな(参入しやすい)大会だという印象を持っている。ただ、個人参加が認められておらず、サブキラーやキラー兼任を含めて6人や4人のチーム等も認められず、5人対5人のチーム戦のため、自分を入れてくれるチームに入る必要があった。

チームでのボイスチャット(VC)なんて、日本語でも何の情報をどうやって伝えるか、そもそも自分が伝える情報をどうやって把握するかとか、考えるべきことも身につけるべきスキルや詰むべき経験もかなり多い。それを、ヨーロッパで、外国語でやるという試みである。ゲームのスキルや経験も、語学力も、どれも十分には程遠いが、ゲームを通じてチームメイトとコミュニケーションをとることが自分の語学力向上にも繋がると考えた。英語、スペイン語OKで、ゲームのプレイ時間総計1,700時間というスペックで、3名(3チーム:英語1、スペイン語2)から声をかけてもらい、一番最初に話のまとまった英語のチームで参加した。 



通常の感覚で言うと、大会なんてもっともっとずっと上手な人が出るものだし、練習だって初めてのチームだったら特に何か月も前から定期的に重ねて、チームメイト互いのことを知ったりしてからやるものだと思う。ところが実際、今回は即席チームであり、チームで初めて顔合わせ(ゲーム上で)したときには大会本番まであと24時間を切ろうかというところだった。そのタイミングでもまだチームメイトを募集しているチームがあったり、所属チームを探している人がいたので、やはり日本とは意識の差がだいぶあるかもしれないが…。

いくら仕事で英語を使っていて、同時通訳もできても、ゲームのVCをどうやって英語ですればいいかなんて分からなくて、またゲーム内の用語(パーク名や能力等)の英語名もほんの少ししかわからない。ゲーム機の設定を英語に変え、公式Wikiのページをモニターに写しながら、チームメイトの真似をしながら何となく、最低限のコミュニケーションで何とか話していた。それでも何戦かチーム内でこなすうちに、マップ上の自分の位置の情報共有もできるようになってきた。チーム内にはスペインの人もいたので、英語より先にスペイン語が出る場面ではスペイン語で言ったりもしながらとにかく多くの情報を共有するよう努めるほかなかった。



大会の結果はというと、予想通り初戦敗退した。
それでも、初戦の対戦相手が準決勝まで進んだ平均6,000時間超チームだったこと、結成24時間の即席多国籍かつプレイ時間平均1,000時間チームだったことを考えると上出来だったとも思う。

大会が終わって何となく名残惜しくてチームのサバイバー4人で公開マッチに何戦かいったけれど、大会や大会練習に比べると、即席初心者チームでもそれなりにチームらしいプレイができて、これがあと数週間早かったらなとか、もっともっと時間をかければ変わってくるだろうなとも感じている。個人としても、もう少しだけ、例えばもう1,2日でも時間があれば、会議通訳の準備と同様にまずはGlossaryを作って必要な単語を覚えて使えるようにしたり、自分がこれまで持ってるマップ簡易図を訳してメンバーに共有したりいろいろできることがあったと思う。

誰がつけたか分からない、あまりセンスのない名前のチームに集まった、ソフィー、ルーク、ジョシュ、ぶー、そして助っ人(練習キラー)のラスとジョー。ドイツ人、スペイン人、イギリス人、そして自分、年齢も最大14歳差ある、たまたま集まったバラバラな5人で、これから先もやるのか分からないけれど、不思議な24時間だったと思う。

チームが決まったものの始まるまではやっぱり逃げたいとか何度も思ったし、本番ももう絶対やんない!とか思ったけれど、終わってみると楽しかったし、またやってもいいなとも思っている。自分一人でできることではないし選ぶ立場でもないが、同じメンバーでまたやりたい気持ちも、それとは別にスペイン語チームでやってみたい気持ちもある。




以上が、初心者が場違いながら公式大会に参加した話、こっちにいるからできる経験を無理矢理作ることでゲームする大義名分を作ったおバカな話でしたとさ。



おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?