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本を贈る、読書体験を贈る。

先日、自分が読み終わった本を、友達にオススメだから読んでみてと渡しました。
この本は、別の友達からオススメされたものなので、糸電話で繋がるように、口コミでの本バトン(友達同士は面識がなくて、私含め3人共通の友達ではない)。

会った時に、人に直接オススメされた本って、なぜか積読回避率が高くて読んでしまいます。肌感覚ある記憶って大事なのか。

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誰かに本を渡すとき、
お手製のブックカバーをつけるようにしています。

友達の誕生日や記念日といった特別な日ではないし、ましてや新刊でもない本。
ただ自分が読み終わったから、読む?くらいの本のやりとりなんですが、せっかくなので、綺麗にして友達のところへパスしたくて。

今回は、いつぞやの京都の旅で、ふらりと和雑貨屋さんに立ち寄り気ままに買った、桃色に梅の花柄の和紙。
朗らかな笑顔の友達にぴったりの柄です。

今回のプレゼント本『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー。』は、人種差別や格差、財政緊縮政策の弊害などの社会課題、政治問題を、中学生の息子のストーリー生活になぞらえて、どっしりとかつ自然な流れで提示してある本です。
政治がからむドキュメンタリー調の本は、実は苦手なのですが、こんな私でもするする読めました。扱うトピックの重さと、息子と母ちゃんのやりとりの軽快さのバランスが見事です。

舞台がイギリスで、イギリスのスクール事情やボランティア事情なども詳しく書かれています。
今の私には一回読んで視野広がったからokという感覚だったので、自分のところよりも、イギリス留学をしていたあの子(友達)の下にいる方が、この本はしっくりくるかなぁなんて思いながら、「よかったらこの本読む?」とラインしました。

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お手製ブックカバーは、
包装紙を、本にかぶせるだけ。
書店員さんがレジ前でするのを真似っこして。

たったそれだけだけど、
自分の方がなんだか新調されたみたい。
折り目をつける場所を見定めて、和紙を折り折り…さっきまでぴらぴらの紙だったのに、本にフィットして、とても自然にブックカバーになっている様子を見ては、こっそりひとりで自己満足。

渡した相手も、袋から本を出して、紙のブックカバーのプチサプライズに驚き喜んでくれるし、すぐには本の中身がわからない、ワクワク感がプラスされるメリットもあります!

ただ紙を巻くだけなのに、喜んでくれるから、なんというかお得。一手間かける醍醐味ですね。

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このアイディアは、何年か前のお盆に、我が家がお世話になっているお寺さんからもらった仏教の冊子のコラムに書いてありました。
良い暮らしの知恵はどこに転がっているか分かりません。

いいなと思ったその知恵を拾い、やってみてしっくりきたら、自分の習慣にしています。一つずつ。散策して路地裏の好きなお店を見つけるみたいに。そんな小さな楽しみ方をやっとります。

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友達に梅柄のブックカバーの本を渡した次の日、レクトのTSUTAYA書店でこんな企画を見つけました…!

プレミアムな読書体験をプレゼント=プレ読

おぉ、読書体験をプレゼント…!

コロナ禍がはじまり、はや2年。
「本と向き合う時間が増えた」と言う声がよく聞かれると言うところから、広島の様々な書店員さんがチェーンの枠を超えて、素敵な読書時間も一緒に贈ってもらえる企画「プレ読」を立ち上げられたそう。

身近な人に贈りたい本リストと、五感を通してちょっと上質な読書体験を演出するギフトセットが紹介されています。

陽だまりの香り、木漏れ日の香りに包まれて読書したい。

キャンドルやアロマ、紅茶など。たしかにこれらが、読書のお供にあると、読書時間が上質になる。読書体験もグレードアップする予感。(当たり前だけど写真がおしゃれ!)

こういう企画の話し合いが、どういう風に行われてどんな対話の展開がされたのかすごく気になります…!企画者は中国経済産業局。
ライブ配信とかしてほしかった、もしくは潜入、笑

いやはや、世の物世の中は、モノ消費からコト消費そしてトキ消費へと変わってきている…!

味わいめくる読書。

本と、良い時間を過ごしてほしい。


私もふだん読書会をしているけれど、本の内容を理解し尽くす人を増やしたいわけではなく、読書家や難しい本が読める人を増やしたいわけでもなく。

本と過ごす「良い時間」を提供していきたいと思っている、と改めて気づきました!
根っこのところはそう。ただそれだけ。

硬い本が全て良いわけではないから。
本の好みや読み方は人それぞれだし。
ただ、本読むのっていいよね、っていう感覚を共有できる人が増えたらいいなと。

旅をするような、憧れの人に会うような、
自分自身と向き合う瞑想のような、
本があることで様々な時間を過ごせます。
それも自分のペースで、自分の選んだ本で。

自ら、自分ご満悦の時間をつくれる選択肢の一つが本だと思っています。

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良い読書体験をしてもらうために、本を贈る行為は、きっかけになると思うんですが、いかがでしょうか?

自分が本屋さんするときは、プレ読のような、
本のお供グッズも販売したいな!
あたかもお花屋さんかのように、プレゼント包装するための、様々な柄や紙質の包装紙も揃えておきたい。

どんな方に贈る本ですか?
リボンは何色がいいですかねー?
なんて。

本屋さん妄想が続きます。笑

とりあえず、紙ブックカバーは気軽でオススメですよ。気が向いたらしてみてください!
ではでは。

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