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「病識」を更新するということ。

この文は「課金設定」してありますが、最後の1文字まで読めます。よろしかったらお目通しください。内容がを気に入ってくださったら、投げ銭をお願いいたします。今回の話題は、「精神疾患の病識」についてです。

私が産業医経由でメンタルクリニックに行った時の診断は大うつ病(いわゆる、うつ病)でした。2000年のことです。以後通院先を変え、心療内科を経て現在は「精神神経科」に通っています。ぼくにとっては、「失われた15年」となってしまいました。何年経っても病状が改善しないし、その時々に置かれていた状況を理解できない、納得できないということがありました。

精神神経科にかかって最初に担当してくださった主治医は、ぼくの「病状」についてはあまり説明をしてくださいませんでした。

何回か「私の病名は『うつ病』なんですよね?」と尋ねてみても、「担当する先生によっては、『双極性障害』と診断される場合もあるでしょうね」であるとか、「うつ病・双極性障害のどちらででも対応できるように処方してあります」とお答えいただいていた程度でした。

なんでそんなことを聞いてみたかというと、処方剤をネットで調べると、統合失調症の薬であったりしていて、ある時(がいつだったか忘れちゃいましたが)うつ病の薬、つまり「抗うつ剤」が処方されなくなったからでした。

それをはっきりさせるため、昨年2月の主治医交代に際して、同じ質問をしてみました。私の病気は何なんでしょうかと。

「双極性障害として引き継いでいます。薬もリチウム(双極性障害の、超・代表的な薬)中心にしていきます」。

実はリチウムはかなり前に飲んでいたことがあるんです。その時は、みそ汁のお椀を持った手の先が震えてひっくり返してしまうといった副作用が顕著に見られたし、そもそも双極性障害として投薬しますとの説明も受けていなかったので、処方をお断りしていたんです。しかし、さすがに今回は了承しました。

以来一年強が経ちました。私が最も困っていたのは、「過眠期」と「短眠期」とが、1週間から10日程度で入れ替わってしまうということでした。殊に冬は、動物の冬眠のように寝入ってしまうことに悩まされていました。

私はこれを「季節性うつ」として自己了解しておりました。しかしながら、実際に心身の調子が多少安定するのは、5月の連休明けくらいでした。これは、「季節の変わり目」による変調が続いていたからだと解釈していました。

しかし、ここ1週間程度の間に、私の病状に対する認識が相当変わってしまいました。激変といってもいいかもしれません。何かトリガーがあったわけではないのに、変化があったんです。そしてそれは、やはり軽度とはいえ双極性障害の顕れと解釈することで、腑に落ちることが多かったということです。

例えば年間を通じて1週間強のサイクルで現出していた、「過眠期」と「短眠期」の交代です。これはそのまま過眠期=うつの時期、短眠期=(軽)躁の時期と解釈できます。短眠期にアクセルを踏み込み過ぎてしまい、ガス欠の状態となって過眠に陥る。

これは、短眠期にあっては(今年初めて経験しているようなものなのですが)1日の中でも現出する。例えば、ベッドに入っても1時間程度うとうととしかできない。起きて活動している時間帯にあっては、過度に対象に集中して疲れ果てパタリとなってしまう。そう解釈してみると、この3月の調子の安定?ぶり(=仮眠期にはならない)が理解されました。

1日内・1月内くらいのサイクルで(軽)躁−うつの入れ替わりがあることは、もっと長いスパン、つまり季節(=冬)での症状の顕れとしても理解ができるのではないか。夏から秋にかけての活動でエネルギーが枯渇してしまい、冬を迎えてしまうのではないか。そう考えているのですが、これはまだ検証を経ていないことなので、これくらいにしておきます。

こうした考え方(病識といってもいいそうです)の変化は、カウンセラーさんに話しをしているうちに、どんどん出てきたことです。それをまとめたのが、今回のnoteであるわけです。

こうして考え方が改まると、過去にあったこと、例えば家族名義のクレジットカードで出会い系サイトの利用で濫費してしまったことなども、躁のエピソードとして理解されるようになり、ああ、あれもこれも、躁−うつの変化によるものだったのだなあと思うようになりました。

もっとも、私程度で「苦しんでいる」というのはおこがましいのですが、こうした病識の変化(と言ってもいいらしい)は好ましいものだそうです。このペースで行ってみましょうと主治医から言われたのですが、4月からは別の主治医に変わってしまうんですよね。しかも、昨日(3/30)の段階で、未だ調整中という(笑)

まとめましょう。この1週間くらいの間に起きた「病識」の変化は、自己了解の変容をもたらしました。いまでは、外に出て何かがしたいという気持ちも湧いてきています(それさえも軽躁エピソードかもしれませんが)。それほど、大きな変化であったわけです。

この「変化」を糧として、これからをマイペースで生きていきたいと考えているのが現状です。お読みいただき、ありがとうございました。

まつき

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