キリスト教のカトリック① 人口と由来、その組織体系や制度

キリスト教について

信者数は世界で22億人超えで、イスラム教15億人、ヒンドゥー教9億人を押さえて1位。キリスト教の一宗派であるカトリックは11億3千万人(イタリアでは総人口の約88%を占める)、プロテスタント3億9千万人、正教会2億3千万人。カトリックとはイタリア語のカトリケ(普遍という意味)が語源。

カトリックの由来

そもそもキリスト教はユダヤ教の新興勢力として生まれた。キリストや弟子はユダヤ教徒で旧約聖書はユダヤ教の聖典だった。対して、キリスト教はユダヤ教のように厳しい食事制限もなく割礼(身体の一部を切除する外科的手術のこと)も強要しなかったし、異教徒にまで広く門戸を開いた。そこから長年かけて勢力を広げたが、11世紀にはローマ教皇中心の西方教会(カトリック)と正教会に分裂した。カトリックは16世紀になると聖堂修復費用回収のために免罪符を大量販売したため、その拝金主義に抗議する勢力としてプロテスタントが生まれた。17世紀にはプロテスタントとの三十年戦争などもあり、それらを経て20世紀初頭には諸派が歩み寄る教会一致促進運動(エキュメニズム)が進み世界教会主義が生まれた。

カトリックの特徴

ローマ教皇を頂点とするピラミッド型の組織体制である(プロテスタントは教皇の権威を認めない個人主義派)。また、イタリア全土を202の区域に分けて布教活動や信者の監督をしている。カトリックの中で112人しかいない枢機卿(司祭・大司祭の中から教皇によって任命)のメンバーは多国籍にわたっており、枢機卿のみが持つ投票券によってその中から教皇が選ばれ、教皇は終身制である。カトリックの司祭はプロテスタントとは異なり妻帯は禁止。

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