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クレーマーに出会ったら

今朝、普段行かない近所のスーパーまで買い出しに向かった。

電球コーナーでおじさんが店員さんに何か言ってる。イヤホンでラジオを聴いていたから不明瞭だけど「これだと高過ぎる」「まともに買えるようにしないとダメだろう」と聞こえた。ティッシュペーパーをカゴに入れてその場を離れた。店員さんは困った表情をしていた。

週末のまとめ買いなので、スーパーを何度もぐるぐる周った。さっきのおじさんは色んな商品全てに文句をつけたそうにして物色していた。私はイヤホンを外した。何が聞きたかったのかは分からない。「俺には関係無いけど」と思いつつ、おじさんに対する怒りや自分が何がしたいのか分からない事にモヤモヤが湧いてきた。

次の標的はポテトチップスだった。一部の棚のひと区画が空っぽなのが見えた。責任者風の店員さんと話しているその場所に向かって歩いていった。自分に何が出来るのか考えたけど、全然分からなかった。でもこういうの無視してモヤモヤし続ける方が嫌だったから歩を進めた。

「いつでも買えるようにしとかないと駄目だろ」「我々としても最善を尽くしております」と聞こえる。私は肩を掴める位の距離にまで近付いてただ立ったままでいた。「おじさん、もう家帰れよ」「警察呼ぶぞ」「何にでも難癖付けんなよ」どの言葉がいいか考えても答えが出ない。「そもそも俺に出来る事とは?」「面倒臭い客が2人に増えた」と店員さんから思われるだけなら何もしない方がいいのか。分からない。昔からずっとこういう時に分からない。

何もしなくても、近寄っていってパーソナルスペースを侵すだけで大抵の迷惑客は居なくなる。それでも居なくならない時は店員さんに声を掛けて、その場から店員さんが離れる事が出来るようにしたりしてきた。今回のおじさんはぶつくさ言いながら、数秒でそこを離れて、また店内を徘徊しに行っていた。店から出る際に見た時には手にチョコパイを持っていた。「チョコパイは買うんだ」と思った。

何を言えば良かったのか、どう行動すればよかったのか、いつも答えはでないけど、「自分の目の前で起こった事で、心がざわついたのなら自分に関係ない事なんて、ない」と思った。心を静かにして静観する事が難しい。大阪のオッチャンスタイルで「売り切れてることもあるがな、オッチャン今日ははよ買い物して帰りや〜」みたいな感じ今度出してみよう。出来るかな。

接客業にずっと身を置いていたのもあって、変な奴も良い奴も見てきた。大変な仕事だと思うよ。人の相手なんて厄介な業務。今日行ったスーパーの店員さんはこの文章100%読まないだろうけど、それでもあの時あなたたちよく対応したね、お疲れ様です。の気持ちを込めて。

良い日曜日を。良い月曜日を。これからも。

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