見出し画像

ボーダレス・ジャパン副社長・鈴木が解く、社会起業家に必要な3つの力

さまざまな社会問題への取り組みを事業として起こす人のことを、社会起業家と呼びます。近年、地域課題や環境問題などがメディアでも取り上げられる中、何かしらの課題を解決するためのアクションを起こしたいと思っている人も少なくないでしょう。

社会課題の解決とビジネスを両立することの難しさはもちろんありますが、起業家が持つべき大切な3つの力があります。

今回は、これまで総勢50名以上の社会起業家の相談に乗ってきたボーダレス・ジャパン副社長・鈴木の考える、社会起業家に最も大事だと言える3つの大切な力を紹介します。


ボーダレス・ジャパン 代表取締役副社長 鈴木 雅剛

「決める」勇気。期限を定め、やることを決めないと先には進めない

僕が一番大事だと思っているのは、「決める」力

何をやろうと決めるときに、まずは調査から始めると思います。ただ、調べれば調べるほど、さまざまな情報やいろいろなやることが出てきて迷いが生じます。

結果、何をやっていいかわからなくなり前に進まなくなってしまう。そのこうしていると、ライフイベントが訪れ、「やっぱり無理かな」となってしまうパターンをよく見てきました。

だから、まずは「決める」こと。

とりあえず、期限を定めて、そこまでの間に分かったことで、一度やることを決めてしまう。それが大事だと思います。

とはいえ、「どうやって決めたらいいかわからない」という方もいらっしゃいますよね。これから、決め方についてもお話したいと思います。

決められない人に私が投げかける、たった一つの質問

起業をしようと考えている皆さんからの相談で多いのが、「関心のある社会問題が複数あるが、どうしたらいいか」というものです。

そんな時、私は次の質問を投げかけます。

「今から、1年後にあなたは死にます。さぁ、今から何しますか?」

それに対しての答えが、答えだと思います。人は、未来は長いと思ってしまう生き物です。だから、これからたくさん準備をして、将来的にいろいろ実現できたらいいな、と頭の中で考えてしまう。

可能性を広げること自体は大事なことですが、思いだけを持ち続け、準備をし、50年が経ったらどうでしょうか。

もし、今、本当に何かをやりたいと思っているなら、まず決める。人生で残りの時間が1年しかないと考えたら、「子供の貧困」や「ダイバーシティー」など何らかキーワードが出てくるはずです。まずはそこに焦点を絞って、前に進んでいくことをやっていくことをお勧めします。

ここでよく聞かれるのが、「原体験がないと気持ちが乗らないのでは?」という質問です。もちろん、人間はただ本を読み、ニュースを知っただけでは
気持ちが乗りきらないことはあるでしょう。でも、決めて深堀っていくうちに「本当にこの状況を何とかしたい!」と突っ走り始めた起業家を何人も知っているので、大丈夫です。

「一度決めたら変えてはいけない」より大切なことは「今、何にフォーカスするか」

そして、「決める」ことに深い理由は必要ないともいえます。例えば、貧困に対して何かをしたいけれど、どこの地域の貧困に対してアプローチしようかを決めるとき。

「そういえば、友達がカンボジアに行って貧困について何か言ってたな~」くらいの温度感でも大丈夫です。まずは詳しい人に話を聞いたり、調べたりしながら、「やっぱりアフリカの方が状況がひどそうなので、そっちを何とかしたいかも」と思えば、アプローチ先を変えてもいいんです。

一度決めたら変えてはいけない、という意識の人はすごく多いのですが、変えることは問題ありません。それより、「今、何にフォーカスするか」をしっかり決めることが大切です。

現実的に物事を考えず、解像度高く「妄想」しよう

1つ目の話が長くなりましたが、私が2つめに大事だと思っているのは、「理想の未来像を描く」力です。

皆さん、妄想癖はありますか?「将来、こんな状況になったらすごくよくないかな」と考えていく力。実はこれ、すごく大事なんです。

人は、現実的にモノやコトを考えがちです。「こんなこと、やったことがある人はいないし、無理かな」といった感じに。

走り続けられる人は、自分が走った先にある世界を自分の中に描いているからこそ、走り続けられるんですよね。その世界、というのは「ビジョン」みたいなものですが、ただの概念ではなく、「ワクワクする!」「最高じゃん!」と思えるような解像度で理想の未来像がありありと目に浮かべられるようになると良いです。

例えば、貧困で苦しんでいた家庭があって、親に仕事を作るきっかけを提供したら、貧困が解消され、子どもは学校に行くことができ、「医者になりたい」という夢を描けるようになり、本当に医者になっている、みたいな感じです。

現実的に乗り越えなければならない壁はいくつかあるかもしれませんが、このような妄想を繰り広げることがとても大事です。

みんなが振り向かなくても大丈夫、理想の未来を共有できる仲間の集め方

最後に、3つ目は「巻き込む」力です。

ワクワクする理想は描けても、一人で実現するのは相当にハードルが高いですし、解決できるまでの時間も多くかかります。良い社会をつくりたいのなら、多くの仲間と一緒に、理想の未来像を共有し、そこに向かって共に走ることが必要です。社会づくりをしたいのに1人で取り組むというのも変な話ですしね。

なので、まずは自分の中で理想を描く。そして、それを共有して巻き込んでいくことが大事でしょう。

理想像を伝えることはもちろん、どうやってそこにたどり着こうとしているのかも伝えなければいけません。そのために、目に見えるプランが描けていると良いですね。

あとは、仲間を探すために、理想像やプランについて話しまくることも欠かせません。数人に話してあまり反応が良くなかったからと言って諦めてはいけません。100人に話して、1人でも「一緒にやりたい!!」と思ってくれる人がいれば良いのです

話をするときのコツは、相手にとってもメリットを意識をしながら話すこと。「私はこんな問題を解決したいんだ!!」と自分の想いばかり押し付けていては上手くいきません。

「こんな未来を描いているんだけれど、あなたの力をこういう風に使ってみたらきっとすごく楽しいし、誰もやったことないチャレンジになると思うよ」というように、相手にワクワクしてもらえるように話せると良いでしょう。

皆さんの挑戦を応援しています。共に、社会の課題を希望へと変えていきましょう。

社会起業家に必要な3つの力、いかがだったでしょうか?「当たり前なこと」と感じた方もいるかもしれません。しかし、意外と実際にはできていないこともあります。起業をはじめて「上手くいかないぞ、どうしよう」と思った時に、是非一度立ち返ってみてもらえると嬉しいです。

採用情報


現在、ボーダレスでは世界13カ国で49のソーシャルビジネスを展開しており、新規事業開発やマーケティング・クリエイティブなど複数ポジションで採用強化中です。

カジュアル面談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

●キャリア採用
●新卒採用(新規事業開発コース)
●インターンシップ

◇社会起業を目指す方はこちらをご覧ください

-LINEで説明会や新着求人情報も発信中です!-
●新卒向けLINE
●社会人向けLINE

TOPICS
Forbes「30 UNDER 30 ASIA」にアノサポ共同代表の白石達郎と河内将弘が選出されました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?