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電撃文庫に関する考察

みなさん、こんにちは!

創作支援メディア『作家の味方』管理人らぴです!


今回調査していくレーベルは、株式会社KADOKAWAの運営しているレーベル「電撃文庫」です。さっそく、基本データからみていくことにしましょう!

1.新人賞の開催状況

新人賞の名前:電撃小説大賞(応募総数が最多のライトノベル系新人賞)
開催時期:毎年4月10日締め切り

2.読者ターゲット層

大賞・金賞・銀賞:中学生、高校生が中心。
メディアワークス文庫賞:「大人のための」エンタテインメントと明記。20代、30代が中心。

3.賞・賞金

大賞:正賞+副賞300万円
金賞:正賞+副賞100万円
銀賞:正賞+副賞50万円
選考委員奨励賞(選考委員特別賞):正賞+副賞10万円
電撃文庫MAGAZINE賞:正賞+副賞30万円
メディアワークス文庫賞:正賞+副賞100万円

※辞退などの例外もあるかもしれませんが、目を通した限り受賞作が基本的にはデビューしていることが確認できました。

4.過去受賞作のラインナップ

・第27回電撃小説大賞

ユア・フォルマ(大賞)、ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います(金賞)、僕といた夏を、君が忘れないように。(メディアワークス文庫賞)、君と、眠らないまま夢をみる(メディアワークス文庫賞)、忘却の楽園Ⅰ(銀賞)、インフルエンス・インシデント(銀賞)

・第26回電撃小説大賞

声優ラジオのウラオモテ(大賞)、豚のレバーは加熱しろ(金賞)、心は君を描くから(メディアワークス文庫賞)、灼華繚亂(銀賞)、天国のラジオ(銀賞)

・第25回電撃小説大賞

つるぎのかなた(大賞)、ドミトリーで夕食を(メディアワークス文庫賞)、破滅の刑死者(メディアワークス文庫賞)、水無月のメモリー(銀賞)、世界の果てではじまりを(銀賞)、折り鶴姫の計算資源(電撃文庫MAGAZINE賞)

5.文章の長さ
長編も短編も受け入れているようです。
・長編:ワープロ原稿の場合 80~130枚。 縦書き。
・短編:ワープロ原稿の場合 15~30枚。 縦書き。

6.重点評価項目(考察)

・電撃文庫について

読者側からの視点で言えば、概ね世界観の独自性ステータスが高い印象を持たれているレーベルのようです(元々は『電撃ゲーム小説大賞』でしたので、ゲームになりそうな小説を求めていた歴史もあるのでしょう)。

全盛期の元編集長だった三木一馬氏の発言をみても、完成度よりも個性(オリジナリティ)を、特に見ていました。

やはり、世界観はイラストでも伝わりやすいですから、オリジナリティを表現するのに一役買っていそうです。

そのためか。受賞作のラインナップをみていると、一定数SF作品も上位入賞しているのは、他のレーベルではあまり見ない特色なのかもしれません。

・メディアワークス文庫について

「ずっと面白い小説を読み続けたい大人たちへ」がキャッチコピーのところからみても、大人向けで面白ければ何でも良いのでしょうね。

ちょっと古いですが、角川グループHDの四半期報告書にあった次の記載がきになったので引用しておきます。

Q.「メディアワークス文庫」にはどんな特徴がありますか?
A.「メディアワークス文庫」でしか読めない作家の作品が多いことです。また、通常、文芸作品はまず単行本が刊行され、その後しばらくして文庫化されるケースが多いですが、「メディアワークス文庫」は基本的に書き下ろしの文庫本です。そしてなにより、面白いと思う作品をジャンルにとらわれず、どんどん作っていこうというのが編集部のコンセプトです。
引用元:https://ir.kadokawa.co.jp/ir/houkoku/593/01.php

7.そのほか特記事項

・受賞作に至らなかった場合でも、編集者から拾い上げてデビューすることが多々あるレーベルとして有名。

・特色として、一次選考以上の通過者には選評が送られるため次回以降の参考資料として活用が可能。

・選評に際し、2名の編集者(好みの合わない組み合わせ、おそらく左脳派と右脳派)によって、片方でも手を上げれば選出される仕組みとなっているため、選出方法が極めて合理的に思われる。

体力的に、サイトを辞めるか本業に従事するか、そのうち決めるときが必ず来ると思います。もしサポートがあれば、そのとき独立するための原資として使用したいと思います。