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著者が出版社に求めていることは?

みなさん、こんにちは!

創作支援メディア『作家の味方』管理人らぴです!


現代の出版スタイルには、大きく分けて「自費出版」と「出版社からの出版(公募)」があると思います。


KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)の登場により、従来よりも自費出版しやすい環境になってきているわけですが、ここで改めて出版社の必要性についても今一度確認しておきたいと思い、Twitterでアンケートを取ってみることにしました。



やはり、自費出版にはないものといえば全国の書店ネットワークを用いた圧倒的な宣伝力や、熟練の編集者との作品ブラッシュアップ、メディアミックスなどがあるでしょう。


他にも、作家としてのブランド力をあげるために受賞をしておきたいとか、スケジュールの管理やマーケティングを丸投げして作品製作に全力を尽くしたいという作家さんも多いのではないかと思います。


さて、その上でアンケートの結果をみてみると。1位が「メディアミックス」、2位が「実販部数」、3位が「クオリティの向上」となっていますね。


確かに、メディアミックスをしようとすれば莫大な費用がかかってきますので、個人での製作はハードルが高いのでしょう。


こちらは費用だけではなく、著作物に対して著者が複数人いるという状態になってしまうので、どうしても著作財産権まわりがややこしくなってきそうです。


そうなってくると、著者としては出版社のメディアミックス力(製作してきた作品の数や率など)を見極めておく必要が出てきそうですね。


また「実販部数」については、広く宣伝できるだけの資金的な体力があるかどうか(実際の売上高を財務諸表から見ればわかりそう)、読者ターゲット層が著者と一致しているかどうか。


「クオリティの向上」については、実力派の編集者が多く在籍しているかどうか、著者側がその実感を感じることができたかどうかが出版社を選ぶ際のキーポイントになってきそうです。


しかし、メディアミックスと比較すると「実販部数」と「クオリティの向上」は、今後の出版社の役割としては少し不穏な空気を感じてしまいますね。


というのも、まだまだ現役だとはいえ書店の地位も感染症の影響で衰えていますし、R18作品を主軸にするようなインフルエンサータイプの作家さんであれば実販部数は、そこそこ稼げてしまうはずです。


クオリティの向上という意味であれば、働き方改革によりフリーの実力派編集者も増えてきている気がしているからです。


代替可能なサービスが登場してきてしまっては、どの業界も旧態依然とした組織では苦戦せざるを得ないのは揺るぎない事実でしょう。


もちろん、現時点では「お金を稼ぐ」という軸で見れば、まだまだ自費出版より圧倒的に出版社を通した公募のほうが良いでしょう。


しかし、2010年頃のアメリカでは既に自費出版と出版社を通した出版物の割合は6:4ほどだったのだそうです(参考文献:電子書籍の基本からカラクリまで分かる本)。


それでは、なぜ自費出版に走る人がこれほどまでにいるのでしょうか。出版社に魅力がないからでしょうか?


いえ、いろんな作家さんたちからの話を聞く限りだと、大半は公募に落ちて仕方なくというパターンにとどまっているようです。


しかし、プロ作家の方でも以下のような理由で出版社を通さない人がいることも事実ではあります。




これをみると、出版社を積極的に選択肢として排除している主な要因が、2つほど浮かび上がってきそうですね。


1つは、編集者の技量や理解度の問題。もう1つは、締切期限といったプレッシャーを与えるものがもたらす問題です。


自費出版がどうなるかは、ここら辺がどれだけ出版社側でケアできるかに掛かっているのかもしれません。


さて、今日のところはこの辺にしておくとしましょう。ご精読どうもありがとうございましたー!(*´∀`*)


体力的に、サイトを辞めるか本業に従事するか、そのうち決めるときが必ず来ると思います。もしサポートがあれば、そのとき独立するための原資として使用したいと思います。