私は愛されてはいけない子なんだ

と、かつて本気で思い、苦しんだことがある。

かつて、なんて言ったけれど、
今でも私は、
「自分から与えないと人は好きになってくれない」
という呪いに縛られている。

私にとって、人を好きになること、
愛情を注ぐことは容易い。

嫌なことは嫌とはいえ、
私はせかいが好きで、ヒトが好きなのだ。

他人に深く興味を持つことは
案外私は少なく、
一緒にいる時間の中で少しずつ
その人をプロファイリングしていく
タイプなのだが、
まぁそれは今回は割愛する。

私は、俗に言うチョロいタイプである。
いわゆる自己肯定感というのが低く、
私に優しくしてくれる人は、
性別とか年齢問わず基本的に好きである。

そういう、私によくしてくれる人に対して、
私は色々してあげたくなってしまう。
自分がよくしてもらった嬉しさ、喜びを
相手にたくさん伝えたいし、
返したくなってしまうのだ。

結果、私は相手に対して
たくさんの愛情を与えることになる。

嬉しくてやってるので、
本人としても、嫌ではないし、
基本的に辛くない。

基本的に、と言ったのは、
たまに私のその愛情や人の良さを利用して
搾取したり、甘えるだけで
返さない人がいるからだ。

そういう人を育ててしまう私も良くないが、
そういう人に当たると、
愛されたくてどんどん与えるし、
でも返ってこなくて自分を責めるしで、
負のスパイラルに陥ってしまう。

話がやや逸れてしまったけれど、
要は、私は
相手に対してたくさん愛情を与えれば
自分のことを気に入ってくれる、
好きになってくれると潜在的に思っている。

それゆえ、逆に言えば
何かしないと愛されないと思っているので、
無条件に好きでいてくれる人を、
私ははじめ、おかしいと感じてしまう。

つづく