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#339 蹴球論33|2002年 日韓ワールドカップ③ 〜日本 vs ロシア〜

思い出多い、2002年日韓W杯の連続特集 第3弾です。

第1回では日本が所属していたHグループを除く、7つの予選グループの総括をさせていただきました。


そして2回目の前回は、日本がW杯の歴史で初めて勝ち点を記録できた、初戦のベルギー戦に関して熱く紹介させていただきました。


そして本日は、ベルギーに続く第2戦、ロシア戦を紹介させていただきます。
このグループ最大の難所とも呼ばれており、このロシア戦の勝敗が分水嶺と言われておりましたね。




当時のロシア代表は?

予選でユーゴ・スイス・スロベニアと中堅国が集まるグループを1位で通過し、当時のメンバーはセルタで活躍するモストポイカルピン、要注意選手はチトフスメルチンオノプコetc…とかそんな感じで、ワールドクラスの選手はいなかった印象ですが、それでも「1位通過はロシアだろう」と下馬評は高かったですね。

ただ、他のグループのヨーロッパ1位通過である「スペイン」「イタリア」「イングランド」「ポルトガル」には、全盛期のラウルやデルピエロ、ベッカムやフィーゴがいたので、そこに比べたら勝てるんじゃないかと個人としては楽観視していました。
ちなみに結果として本大会準優勝のドイツ、3位のトルコもグループ2位通過なので、分からないもんですね。


2002年6月9日(火) 20:30 キックオフ

そうして第1戦から中4日、第2戦です。
初戦に対しては「勝ち点1を取れた」と、「勝ち点2を失った」の論調が混在していたような、していなかったような記憶もあったりなかったりですが、とにかく必要なのは勝つこと。


スターティングイレブン

日本のは前節のベルギー戦とスタメンを2人入れ替えて、この第一番に挑みます。

ケガの森岡 → 宮本は致し方なく、右サイドはディフェンシブに攻めるという以降で市川 → 明神ということだったんでしょう。
脅威と言われていた向こうの右サイドのカルピンとマッチアップするのはディフェンシブな服部ではなく、小野。まさに攻撃は最大の防御のスタイルで挑んだ「覚悟」が垣間見れますね。

この試合は確か日曜日、同じく一人暮らしをしていた友の家(そこまでサッカーに興味がない)で、この試合を観戦しましたね。


前半

正直全く覚えてないです笑

ただ、後日談として話題になるんですけど、
初戦のベルギー戦、同じような形から2失点して、DFメンバー(+市川&楢崎)は相当トルシエから詰められてました(from 6月の勝利の歌を忘れない)。
で、宮本・松田・中田浩で、「もうDFラインをあげるのは止めよう」みたいな内容を話したようです。トルシエに内緒で笑

まぁフラットスリーという概念を持ち込み、それを覚えて、その上で選手達がもっと上を目指すためにもう一段レベルの上の選択をするということ、歌舞伎でいう「守破離」ですね。


後半

そして後半、歓喜の瞬間が早々に訪れます。

後半6分 日本先制ゴール

中田浩二のクロスから柳沢の絶妙なアシスト、そしてなぜそこにいるという感じの稲本がワンタッチして、落ち着いて流し込んで先制
稲本はボランチという基本後衛の選手でありながらも、2試合連続ゴールで、完全にこの大会のシンデレラボーイになりました。

ですが、特筆すべきは柳沢のアシストですね。
一瞬で首振りで周りを見る視野の広さと、利き足と逆足で速いボールを正確に稲本の足元に落とすテクニック、そして何よりその判断力。
梨花との密会QBKがクローズド・アップされがちな柳沢ですが、初戦に引き続き稲本へのアシストと大活躍。僕は自分で点を取るズラタンとか久保竜彦タイプの生粋のストライカーが好きですが、こういう「周りに点を取らせる」タイプのFWも高く評価しますし、柳沢はその典型ですね。


後半27分 中山投入

そして稲本のゴールと匹敵するくらい盛り上がったのは、ゴンの途中出場ですね。
実際に終盤でクソ元気で前からガツガツくるゴンが入ることはロシアも嫌だったと、おそロシアと思ったでしょうが、ゴンの途中出場のタイミングで、日産スタジアムの群衆が一気に、

\ウオオオオーッ!/

と、怒号にも似た地響きのように歓声が湧き上がり、めっちゃ興奮しました。
やはりゴンのように愛されて、気持ちの強い選手が、ましてや自国開催であればヒーローのように映る。
選手からは批判も多いトルシエですが、サッカーファンの目線で言うと好感は持てるし、マネジメントにおいては一目置ける存在なので、こうしたゴンの召集&起用は大大正解だったと思います。

そしてどうしてもこれを語ると、フランスW杯のカズ落選もセットで思い出しちゃうんですけどね泣
やっぱ改めてカズは呼んでおくべきでした。
アルゼンチン戦の後半とかで、疲労困憊の城とかに代わって、こんな感じでカズ出てきたらめっちゃ熱いですよね笑

そんな感じで意図して脱線してしまいましたが、ゴンの投入は盛り上がりましたし、速攻イエローカードもらってたのは笑いましたね笑

そうして・・・試合終了のホイッスルが横浜の空に響き渡り、激戦は終了!
日本代表にとって嬉しいW杯、初勝利となりました。


試合を終えて・・・

この試合、フジテレビの平均視聴率は66.1%瞬間最高視聴率は81.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と言う天文学的なスコアを叩き出したらしいです笑

他もちょっと調べてみましたが、民放5社で1位がサッカーと、やはりサッカーはドル箱コンテンツなのがわかりますね。
そりゃ放映権ビジネスになるっちゅー話ですね。

そして、同時に開催されていたベルギー vs チュニジアは、1-1のドローだった模様で、戦況は下記のようになりました。

1位:日本   (勝ち点4)1勝1分
2位:ロシア  (勝ち点3)1勝1敗
=======決勝進出=======
3位:ベルギー (勝ち点2)0勝2分
4位:チュニジア(勝ち点1)1分1敗

グループ2節終了時点

次の試合でチュニジアに勝てば文句なし、引き分けでも通過、大量失点で負けて、ロシアがベルギーに勝つとかかなり限定的な条件じゃない限り、決勝トーナメント進出にほぼ大手がかかった理想的な展開です。

なので、この時点ではチュニジアは失うものがないから攻めにくると思われてましたが、あいつらは全然来なかったんですね笑
まぁその辺のレポートは次回紹介しましょう。


そんな感じでとにかく盛り上がったロシア戦。
正直記憶にはそこまで残ってないですが、記録に残る大きな1勝でした。

時の総理、小泉純一郎も盛り上げてくれています。
やっぱこの人はこういうの本当に上手いですよね。大衆をコントロールできるのが有能な政治家ですね!(僕はあまり評価してないですけど笑)


そんな感じでベルギー戦は浮かれて飲みまくり吐きまくりまクリスティーでしたが、ロシア戦はそこまで浮かれずにそっとそこまでサッカーに興味がない友達の家から原付で帰った記憶があります。
自粛したと言うよりかは、一緒に浮かれる友達がいなかっただけなんですが・・・笑

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