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#545 広報論29|2024年のトレンドを語る ~「タイパ」「没入感」「推し活」「ナイトタイムエコノミー」~

前回の広報論で2024年の広報が目指すべきスタンスに関して紹介させて頂きましたが、基本的には「斬新なことをやりましょう」「当たり前のことやりましょう」の相反する両方を言うしかない感じなんですよね。

サッカーで言うと、芸術的なクリエイティビティ溢れるスルーパスも出せなければダメだし、試合終盤まで真面目に愚直に走り続けるスタミナも無ければダメという感じで、広報家業はなかなか因果なもんです。

そんな中でもアンテナは常に広げておく必要がありまして、巷では2024年の広報トレンドのようなものが蔓延っておりますので、ちょっとそれを検証してみましょう。


2024年のマーケティングトレンド予測と広報PRの戦略

基本的に今回の投稿は下記から頂いた内容となっております。
キーワード毎に2024年の広報トレンドを紹介してくれて非常に分かりやすい内容にまとまっております。


1.タイパ

タイパって分かりますか?
タイパとは「タイムパフォーマンス」の略語で、費やした時間に対する満足度の度合いを示す言葉です。
かつてはコストパフォーマンス、通称「コスパ」という言葉がよく使われていました。このペンは100円でいつまでも使えるからコスパがいいみたいな感覚ですが、今は「カネ<時間」になっているみたいですね。

故に、1時間ヒマな時間があったとして、100円で買った本を読んで過ごすより、10,000円かけてマッサージをした方が「タイパ」は良いのかも知れません。
コスパは分かりやすかったですが、タイパは人の価値観による捉え方次第なので難しいですね。

ただ、逆に考えると、時間内での効果に納得できるのであれば、コストは惜しまないという考えもあるので、「コスト」が理由で断られるのではないと考えると、攻めやすいような気もしたりします。


2. 没入感

没入感とは読んで字の如く「他のことが気にならなくなるほど、ある対象や状況に意識を集中している感じ」で、ある種タイパに通じるものがあるかも知れません。
参考記事内では、こう説明されています。

2024年は「没入感」が広告やエンターテインメントの分野で特に重要視されると考えています。
Apple社の「Apple Vision Pro」や東京お台場の「イマーシブフォート東京」など、没入感を提供する新しい機器や施設が登場する中、企業は没入体験を提供することで顧客との結びつきを深め、ブランドロイヤルティを高めることが期待されます。

ただ、そんなワードが出てくる前から、潜在的に「没入させるぞ!」とサービス提供者サイドは考えていたと思われるので、やる事は実はそんな変わらないのでは?とも思いますが、こういう言葉が生まれたことで「没入していいんだ」とユーザーの罪の意識が軽くなるのは1つ、前に進んだ感覚があるかも知れませんね。


3. 推し活

推し活とは、「自分にとってイチオシの人やキャラクター(=推し)を、さまざまな形で応援する活動のこと」であり、過去にはオタ活と言われていました。言葉は変わっても本質は変わらず、偶像対象に貢ぐことですね。
宗教にも似た危険な行為ですが、これも正に没入感なんですよね。

この辺も時代の変化で「推しても普通なんだ」と市民権を得たのは大きい。
僕が10年前くらいにももクロ(夏菜子)にハマっていた時は、まだ白い目で見られてましたからね笑


4. ナイトタイムエコノミー

これだけ知らないワードでしたが、ナイトタイムエコノミーとは「日没から日の出までの夜間(一般には18時頃から翌朝6時頃)に行われる人々の経済活動」のことのようです。

僕は大学時代、松下電器の工場で流れ作業のアルバイトをやっていたことがあるんですけど、それが夜20時から朝5時(残業があるときは8時位)までだったので、今考えるとナイトタイムエコノミーをしていましたし、サイトリニューアルの節目とかでもやってましたが、基本はモーニングタイムエコノミーなので、ちょっと私とは違う世界ですね。

どうやらこのナイトタイムエコノミー、インバウンドで需要があるようです。ロンドンでは4兆円くらい需要があるようですし、日本も「終電」とか無くして眠らない街にしたら、経済効果上がると思うんですけど、過労死も増えるでしょうね…


まとめ

てなわけで2024年の広報トレンドと呼ばれている「タイパ」「没入感」「推し活」「ナイトタイムエコノミー」ですが、これ全てに共通して言えるのが、「良いものであればカネに糸目はつけない」という概念ですよね。

モノを売る場合は、「これを買ったら効果的な時間を使えますよ!」という訴求、実際に試してもらって、メッチャハマらせる没入感、そしてお金をどんどん出したくなる仕組みなど…その辺を考えるのがベターなんですが、なにか考えれば考えるほどダークな方向に向かっている気がします笑

故に2024年の広報活動は、宗教活動から学ぶ必要があるかも知れませんね笑



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