#5早稲田大学を卒業して新卒入社した会社を半年で辞めた人の話:新卒入社した会社を辞めるまで
紆余曲折の就職活動を経て無事社会人になれた投稿者。今回は新卒入社した会社での出来事を振り返る。
1.順調に始まった社会人生活
お気楽のんびりな研修生活
無事に新卒入社した会社では、まず2ヶ月間の研修生活が始まった。
#4の記事でも記載した通り、投稿者が入社したのは99%が女性で構成されている金融機関の営業部門である。
この部門に入社した場合は基本的には営業部門以外への異動はない。
そのため研修の内容は営業に関することに特化しており
・営業としての心構えやらマナーやらなんやら
・先輩社員への同行
そして研修期間の大部分を占めていた
・ 販売資格の試験対策
といった感じだった。
金融業品を取扱うには所定の試験に合格し、資格を取らなければならない。営業部門に配属された以上、誰一人としてこの試験に落ちるわけにはいかないので、試験対策にはめちゃめちゃ時間が割かれていた。
とはいえ、ぶっちゃけてしまうとこの試験の内容自体は全く難しくない。少なくともある程度名前の知れた大学を卒業できる能力があれば、独学で勉強しても普通に受かる。
そんなレベル感の試験対策が殆どを占めている研修期間は投稿者にとってはめちゃめちゃイージーモードで、研修期間であるため当然残業も一切ないので、お気楽に過ごしていた。
研修の締めくくりとも言える資格の試験は、もちろん満点で合格した。
営業デビュー
お気楽な研修期間を経て、いよいよ営業所に配属される。
会社より割り当てられた営業先で営業デビューをすることとなった。
最初は指導係と一緒に営業先活動を行い、何度か同行してもらったあとはすぐに一人で営業することになる。
研修期間中に先輩社員に同行して実際の様子を見ていたとはいえ、一人でやってみるとなかなかにビビるし、営業先行くときは毎回緊張した。
契約も取れた
慣れないながらもどうにか毎日頑張って営業先に行き、初めて契約を取れた時はとても嬉しかった。
初めてのお客さんの顔は今でも覚えているし、今でもきちんと挨拶もできずに辞めてしまって申し訳ないと思っている。
2.異変を感じ始めた夏頃
モチベーションが全くあがらない
配属されて2ヶ月あまり、営業という仕事が辛くなった。
業種に限らず一般的に営業というのは打率が低い。
100件200件電話をかけて、契約につながるのは数件なんてことはザラにある。
しかも、投稿者の業種はこちらから働きかけないと提案の機会すらもらえないプッシュ型の営業なので、煙たがられることも多い。
そんな日々が続いていくなかで仕事に対するモチベーションがどんどん落ちていった。
一般的に営業のモチベーションといえば、営業成績をあげて評価されたいとか、給料をたくさんもらいたいとか、単純に営業先で人と話すのが楽しいとかそんなとこになるが、そういったものよりも営業行為に対する苦手意識、苦痛が勝ってしまった。
気がついたら営業先にいくとうまく息ができないようになった。
3.退職の決意
メンタルクリニックへ
時は進んで秋になり、投稿者のメンタル状態はより悪化していた。
朝会社に行くのも恐怖を感じるようになり、毎日息苦しい感じが続いていた。
いつしか「会社を辞めたい」 という思いで頭がいっぱいになった。
そんな思いで気がついたらメンタルクリニックの扉を叩いていた。
「適応障害」 の診断が下り 、当然のことながら退職を勧められた。
10月で退職
というわけで、診断書を片手に上司に退職の意図を伝えたものの、一切取り合ってもらえなかった。
それもそのはずで、この業界はめちゃくちゃ離職率が高い。投稿者の部署でも投稿者の入社からわずか半年の間ですでに先輩が3人退職していた。
これ以上退職者を出すわけにはいかったのだろうが、この時の上司とのやり取りがきっかけでこの上司のことが大嫌いになってしまったので、ますます辞めたい気持ちが悪い強まっただけだった。
結局、その後先輩のアドバイスもあり、体調不良を理由に(実際にもう会社に行けるような状態ではなかったので)会社を休み続け、痺れを切らした上司が退職手続きに応じてくれた。
というわけで、あまりキレイではない形で新卒入社した会社をたった半年で辞めた。
先のこともまだ何も決まってなかったが、とにかく会社を辞められて大きく安心した。
ただ、自分のお客様や、お世話になった営業先の人の顔を思い出すと心がちょっと痛んだ。きちんと挨拶もしないまま辞めてしまったのが、この会社を辞めて唯一後悔していることだ。
ちなみに適応障害は会社を辞めたらあっさり治った。
4.何が問題だったの?
さて、新卒入社した会社をたった半年で辞めるハメになってしまった投稿者だが、こんな結末になってしまった要因は何だったのか?
それは、流されやすすぎる性格と目の前の状況しか考えない視野の狭さだろうな、と思う。
A社の内定辞退をしたときもそうだったのだが、
ちょっと聞こえの良い話(その企業の良いところ)を聞くとすぐそれに影響される。そして、目の前に「内定」という素晴らしい選択肢が提示されるとともうそれしか見えなくなる。
それが自分に本当に向いているのか?自分がその環境で本当に頑張ることができるのか?ついていけるのか?を深く考えずに、目の前に現れた「その時の自分を楽にしてくれる選択肢」にあっさり流れていくのである。
このどうしようもないゴミのような行動パターンが、このあとも投稿者の人生を色々とハードモードにしていく。
〈つづく〉
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