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しゅん、とすることが多いねえ。

 しゅん、とする話題がとにかく多い生活だなって思う。というか人生ってそういうものかもしれない。人生とは苦しいものであるって、仏教とかはそういうことを言うているらしい。だからお経を唱えるのだ。救われるためになむあみだぶつなむあみだぶつ。
 といっても仏教徒でもないし、何か強く信じているものがあるってわけじゃないけども、これまでの長い長い長い年月、人が信じていたものだ。多分、それは普遍的であり、人生ってもののあるあるなんだろうなって思う。
 人生あるある、苦しみ続きがち。

 昨晩、父が「腹が痛い」と訴えて、病院の夜間救急に連れて行ったら、胃の下の方が腫れているとかで緊急入院することになった。
 なんで腫れているか、それはわからない。ただ父が治療中の癌のこともあってやっぱり不安は残る。
 不安が漂う中、ただ待合室で待ってると、嫌な気持ちに飲み込まれるってこれまでの経験で覚えていたから、緊急事態の中でもNintendo Switchを持ってきていた。そこでラスト面まで進めていた『ケロブラスター』の続きをやり始めたら、クリアしてしまった。
 夜間救急病棟の待合室でゲームをクリアすると、何か悪いことをしたような気持ちになった。背徳感なのかしら。しかし背徳感というほどいいものじゃなくて、純粋に罪悪感だなって思った。
 とはいえ、それくらいで、あとはただ待つだけだった。途中、お医者さんに呼ばれて、CTで撮った父の胃を見たりして、それで入院しますなんて説明を受けて、あとはまた待つだけだ。
 そんな風にして、夜中12時まで待合室で待機していた私達家族に、入院病棟に連れられていく直前の父は怒号を放ってきた。要するには「職場に連絡しろ」だの「車屋に連絡しろ」だろそういうお願いなんだけども、それを怒号で命令口調で、なんていうかそれは違うだろうとは思う。不安から情緒不安定になっているんだろうと思うけども、なんていうかやりきれない気持ちだったり、普通に嫌な気持ちになった。
 父が入院するのを見届けて病院の外に出るとめちゃくちゃ寒くて、寒すぎて痛い、これは痛いわ、となった。それも含めて、なんか報われないよねえって気持ちになったのだった。

 1時前くらいに家についたけども、緊急事態後ってことで神経が高ぶったままで、全然眠りにつけなくて、むしろ起き続けておこうと思い、その間に色々と見た。
今日見たものは
・Netflix『サタデー・モーニング・オールスター・ヒッツ』#1
・Netflix『ベター・コール・ソウル』S1#1,#2
・『鎌倉殿の13人』#1
・U-NEXT『連邦議会襲撃事件 緊迫の4時間』
気がついたらめちゃくちゃな数を見た。
そしたらもう車屋が開いてる時間だったから、父からの伝言を伝えようと電話をかけたら今日は定休日だった。なんかますますやりきれない気持ちになった。
そして倒れるように寝た。

起きたら夜で、鍋焼きうどんを作って食べた。
母から「これからのことを考えなきゃいけないかもだね」って話になった。
しゅん……とすることが多い。耐えれないってこともないし、そういうものだって思ってもいる。父のことも許せないほうが楽なんだろうけども、そうじゃないからやっぱりしゅん……としてしまう。まあ、やっていくしかない。とりあえず不安に飲み込まれてはいけない。不安は際限なく広がるって平山夢明さんの本に書いてあった。だから不安だけはなるべくあんまり抱えずにやっていくしかない。難しいけども。難しい。難しいよねえ。


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