見出し画像

たくさんあった個別株を売却していく件について

最近は、ようやく気候も暖かくなってきて、過ごしやすくなってきました。
さて、株式相場もけっこう上昇してきて、過ごしやすい感じですが、ここらへんで「個別株の整理」をしようと思い、実際に売却を進めています。
以下、その理由について書いていきます。

1.それ、インデックス投資でええんとちゃう?

これは一番大きい理由です。
トピックスに連動する投信を一本買っていたのですが、コロナショックのいいタイミングで買ったとはいえ、それでも+50%くらいのパフォーマンスが出ているわけです。
個別株で、それを超えているものはあるのか・・・
KDDIとかは、けっこういい勝負をしていましたし、配当金を含めると、たぶんわずかながら勝っていると思います。
しかし、KDDIの個別株には、当然ながらKDDIの個別リスクを負うことになります。
菅首相の時には、キャリア叩きで一気に通信大手3社の株式が値下がりすることがありました。
また、株価に大きな影響はなかったものの、KDDIの通信障害もありました。
しかし、インデックス投資なら、こういった個別株のリスクは無視できるレベルに小さくなるわけです。
さらに、KDDIの株価は4000円を超えているので、単元だと40万円必要になります。
KDDIにか投資しないなら、いいかもしれません。
しかし、こういった株が他にあるとき、買い増し資金が枯渇してしまいます。
やはり、インデックスファンドのように、自分の好きな金額を投入できる、というのは、相当に利便性が高い。
こうなると、インデックス投資とリターンが近しいであろう大型株は、換金して、他のもっと利益を狙えそうな個別株を狙うか、インデックス投資に回す、というのが、最も合理的だと判断しました。

2.インデックス投資でも、それなりのリターンがある

長期投資さんの著書に、「オートモードで月18.5万円」という投資本があります。
長期投資さんは、リーマンショック後からは、大型安定、配当株に長期投資することで、資産を築いていった方です。
そのパフォーマンスが載っているのですが、長期投資さんのパフォーマンスが、年率換算で13%程度、日経平均のリターンが年率11.8%くらいでした。
たしかに、年率で1%違ったら、長期間では相当な差になると思います。
しかし、インデックス投資は、株を選別しなくてよく、個別企業のリスクも負っていません。
いくら大型で安定した会社といえども、没落していく会社もあり得るわけです。
20社程度とはいえ、その投資対象の将来性まで思いを巡らして、売るべき時が来たら「売るという決断」も、しないといけません。(当然、安定して業績の伸ばせそうな20社を選び出す作業もあります)
また、投資比率も考えないといけません。
これらを潜り抜けて、年率1%のアウトパフォームは、個人的には「だったらインデックス投資でいいかな・・・」という感想になりました。
また、この表では、インデックス投資のパフォーマンスは年末年始の価格をもとに算出しているわけです。
しかし、インデックス投資とは言え、実際の投資の際には、例えば夏くらいに急落したら、そこで買い増ししたりするわけです。
そういった投資タイミングも入れて、個別株投資はそのリターンなわけで、インデックス投資でも、急落したタイミングで買い増しすれば、ほとんど差がなくなるのではないか、と考えます。
差がないのであれば、手間がかからなく、投資資金を自由に調整できるインデックスファンドによる投資の方が、いいと思います。

3.インデックスファンドというのが、思っているよりも効率的で効果的であり、個人の投資家がこれを超えることは難しいと感じたから

最近、現代ポートフォリオ理論(MPT)の本を読んだのですが・・・
やはり、世界中の賢い人が考えただけあって、隙のない、素晴らしい理論構築でした。
MPTというと、「実際に市場はそこまで効率的ではない」という反論がありますが、もちろんMPT理論でも、効率性というのは、あくまで程度の問題であり、いつも100%効率的である、とは考えていません。
そもそも完全に効率的だと、誰も追加リターンを手にできないので、誰も市場に参加せずインデックスファンドでだけ投資すればよくなります。
しかし、そうなるとやがて市場が非効率になって、うまくその非効率を突ければ、追加利益を得ることができます。
そうやって、効率性と非効率というのは、コインの裏表のように表裏一体なわけで、切り離して考えるものではありません。
やっぱり、学者は頭いい・・・
僕も投資をしていて、市場にはかなわないと思うことの方が多いです。
だったら、メインはインデックス投資にしておいて、何か市場の非効率を見つけたときだけ、出動した方がいいわけです。
インデックス投資なら、「○○株が上がった」「○○株が下がった」という情報に、一喜一憂しなくていいので、精神的にも楽です。
というか、市場参加者に株券の売買を任せてしまって、その値付けをそのまま受け入れれば、そりゃ楽ですよね。
自分が値付けに参加するときは、勝算があるときだけでいいでしょう。

4.永久保有は基本原則ではない

某永久保有爺さんの影響で、「永久保有します!」みたいに言う人が増えてきました。
個人的に、永久保有は原則ではなく、結果論でしかないと考えています。
つまり、たまたまずっと優良企業であり続けたから、売る必要がなかった、ということです。
バフェット爺さんも、いくつか失敗もしていますし、いくらなんでも、永久に優良な企業を見つけ出すのは、相当な低い確率であると思います。
宝くじを馬鹿にしていますが、よく考えると、宝くじまでいかないでも、相当低い確率だと思います。
やはり、株式というのは、「買う→売る」のワンセットが基本だと思います。
インデックスファンドなら、永久保有も分かります。
市場全体で見れば、淘汰される企業があっても、その分のシェアは他の企業が取るので、全体で見れば問題ない、ということになります。
もちろん、インデックファンドも、暴落時に買って、バブルの頂点で売れればいいのですが、それはかなり難しいでしょう。
なので、そこはアセットアロケーションを組んで、ある程度は売る、などの対策を、分からないながらでも行うことができます。
しかし、個別株だと、アセットアロケーション戦略も取りようがない。
買うかどうかは、個別の企業が業績を伸ばせそうか、株価指標を見て割安かどうか、を判断して、個々に行うことになります。
要するに、個別株投資とは、結局のところ投機要素から逃れられないのです。
というか、個別株投資は、その投資手法の如何を問わず、そもそもが投機に近いものである、と言えると思います。

5.個別株投資は投機だと考えた方が早い

結局はこれだと思います。
市場全体に投資できないなら、個別株投資せざるを得ないですが、今となっては、低コストなインデックスファンドを誰でも購入できます。
長期投資さんが投資し始めたときは、まだ今のような低コストのインデックスファンドがなかったので、仕方なかったとは思いますが、僕らにはインデックスファンドという強力な武器があります。
個別株投資は、あくまで投機なんだと思います。
伸びそうな会社、激安な会社、安定してそうな会社・・・
いろんな目的があって、それを狙って買っていくわけです。
なので、ねらい目がはっきりしない投資対象や、狙いをほぼ達成した投資対象については、もう売っていった方がいいだろう、という結論に達しました。
もちろん、一部では割安な銘柄も見つけたので、そういうところには、厚く張って買っていっています。
そうやって、狙いを絞って一気に資金を注入するから、いいんですよね。
個別株投資で分散しても、無駄だと感じました。

6.暴落しそうなので、債券に切り替えたい

暴落しそうとかは、個人の予想なので、無視してください(笑)
たぶん、しばらくはなんだかんだで上がっていくのかな、という気もしています。
しかし、降りるのは早すぎる方が、遅すぎるよりマシなのは、確実に言えると思います。
個別株をたくさん抱えて、一喜一憂するのが嫌なので、インデックス投資一本にまとめていきたいんですよね。
あとは、債券がいい感じに下落しているので、そろそろ債券に投資したいと考えています。(ドル建てでは投資していますが)
これも、そろそろ利上げの打ち止めが見えてきたので、2621米国20年債為替ヘッジ有を買っています。
為替ヘッジありなので、ヘッジコストの分はリターンが押さえられますが、為替のリスクを排除できます。
為替リスクの方が大きいと判断して、こっちにしました。
また、株価はそこまで暴落しなくても、為替は非常に危ういと思っています。
今のドル円を135円程度と考えると、20%ドル安になるだけで108円。これは、そこまで円安でも円高でもない、普通の為替だと思います。
30%のドル安で約95円。円高ですが、そんなにあり得ないほどの円高でもなく、最悪これくらいの円高まではあり得るかな、とみております。
つい最近まで、「米国株一本で大丈夫!」と言っていた人が大量にいましたが、為替だけで20%下がって、その上に株安になれば、日本人だけ凄まじい損失を引き受けないといけなくなります。
そういうことから、今は為替ヘッジ付きの債券を買っています。
債券が報われるときが、たぶんそこまで遠くない未来にくるだろう、と想像してのことです。
株式資産だけではなく、やはり債券資産も組み入れておきたいです。
もちろん、米国債は債務上限問題もあり、リスクはあります。
為替ヘッジも、為替がドル安にならなければ、それだけコストが無駄になり可能性もあります。
しかし、そういう可能性を全て受け入れて、機会に投じています。
そう、投機です。
機会が引いたと考えたから、株式からも資金を引き揚げています。
その分を、新しく機会が生じたと考えている、債券に投下しています。

最後に

むろん外れたら、株式リターンを取り逃すことになります。
しかし、みんなが「株式やばいから売ろう!」となったら、暴落して売るに売れなくなります。
僕も、全部の株を売っているわけではなく、あくまで「インデックス投資以下と思われる投資対象」の株式を売っていますし、逆に「これはいいな!」と思ったら、そこを厚く買っています。
むろん、それで失敗したら悔しいですが、やっぱりそうしないと個別株投資は意味がない(笑)
ただ、全部を失敗するわけにはいかないので、インデックス投資をメインにして、投機するときは投機する、という風にメリハリをつけたいと思います。
また、あまりに先行きが不透明なので、債券への投資ももっと増やしていきたいですね。
そのためには、どうしても株式を売却して、その分を債券へ振り向ける必要もあります。
債券も、外債は為替リスクを負うので難しいですが、為替ヘッジ付きも、コストがかかりますがあります。
後で見たら、ろうばい売りになるかもしれませんが、もうそんなことすら考えたくないんですよね。
個別株をたくさん抱える、というのは、悩みもたくさん抱えることになりのを、痛感しました。
安眠できる投資を実現するために、やはりどこかで切り替えていく必要があります。
市場から完全撤退したわけではないので、そこはご安心ください(笑)
あとは、やはり売ってリスク回避しても、それで破綻することはない、ということですね。
リスクを取りすぎて破綻するより、取らないでリターンを逃す方が、いくばくかマシでしょう。

あと、副業にもっと集中したいので、株式投資にそこまで労力をかけたくない、というのもあります。
個別株投資って、すごい労力使いますけど、それで投資機会が常にあるわけではないですからね・・・
とりあえず、生き残って、またnote記事を更新できるように頑張ります(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?