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Cura 5.0.0 β1が出てます

Curaを使ってる人は、更新通知が表示されるので気づいてるかと思いますが、Cura v5のβが公開されてるようです。

おれはArachneEngineβ2をメインで使ってたので気づいていませんでした。
なんで、気づいたかというと、ArachneEngineβ2の挙動で気に入らないところがあってたまたま通常のCuraを開いたから。
Spiralモードで印刷すると底面がLinesやZigzagにならないんです。これは地味に痛い。
変わりに通常のCuraでやろうかなと起動したら通知が表示されて気づきました。

上の動画ではCuraのことを「きゅら」って言うてます。
「くーら」と言う人もいるようですが、「きゅら」が正しいのでしょう。

Githubのdicussionを覗いてみたところ、いろいろと問題があるようです。
「起動できない」人もちらほら。
Spiralizeでおれと同じ目に合ってる人もいました。
ということは、ArachneEngineβ2の問題をそのまま引きずってるようですね。

だとすると、しばらくはそのまま使ってたほうがよいかなって思ったんですが、どうもうちのArachneEngineβ2は壊れてしまったようです。
通常のCuraの設定が入り混じって、ArachneEngineβ特有のパラメータが消えてしまいました。
こうなるとβ2を使ってる意味がまったくない。
印刷が途中で失敗してFWが停止してしまいました。

ということでCura v5βに乗り換えることにしました。
多少おかしくても、そのうち直るってもんよ!

気が付いた違いについて、つらつらと書いてみたいと思います。

1.見た目が違う


全体的なフォントが変わりました。高解像度向けのデザインにリニューアルされているようです。でも、有効面積が狭くなったかなぁ。
あんまり歓迎できん。

下図は、4K ディスプレイの半面をつかってます。
Windows11の150%表示です。
パラメータ部分が邪魔くさい。

2.Wall設定が一新

これが最大の変化です。
ArachneEngineに置き換わってます。
無駄な動作も減って印刷時間が短縮されます。
形状によっては違いが出にくいです。
有機的な形状だとよくわかります。
WallTransactioning Threshhold Angle のデフォ値は10%ですが、ここを増やすと違いがわかりやすいと思います。やりすぎても実物はいびつになるのでほどほどに。

例えばこんな風に左側の狭いところが線幅が細くなってます。
細くなると同時に速度が上がってます。
Flowを一定に速度をあげて線幅を細くしているみたいです。

速度の最大値が159.22になってるのは、この影響でモデル全体のどこかで
最大速度以上の速さを出しているところがあるみたい。
これを探すのがなかなか大変です。

ColorSchemeをいじると、こんな風に表示されました。
オレンジ色の部分は240m/sなんだって。ほんとかよ!
いやいや、加速時間足りないからそんなには出ないよ。
形状で判断するに、これは局所的に動作を変えて品質をアップしてるようです。確か、前回のアップデートにそんな触書があったのですが、どこにその設定があるのかわかんなかった。
でも、この設定ってほんとにうまく作用するんだろうか。
ひょっとするとKlipperをがっつり設定している人には悪影響かもしれない。

うーん、なんでこうなってるのかさっぱりわからん。

この設定のON/OFFがどこにあるのかわかりませんでした。
あんまり速すぎると印刷に失敗してしまいます。1層目でも速くなりすぎてしまうところがあるので失敗に注意です。
ArachneEngine特有の設定はそんなに多くないと思う。
Wallのところの設定が10個ぐらいかな???
いじってみて違いを確認してみよう。

3.以前のバージョンとの互換がなくなった

カスタマイズした設定や追加のプラグインが全部無効です。
まぁ、しょうがないか~。
プラグインが揃うのを待つしかないです。
Snapmakerのプラグインが使えないのが痛い。
Marketplaceが新しくなっていますが、まだ対応品が少ないです。

4.その他いろいろ

AppleのM1チップ対応になったみたい。おれは持ってないのでよくわからんけども、きっと速くなったんでしょう。
Shrinkage compensation 収縮保障 だそうです。縮み具合を想定して補正するのかな?
設定項目が減ったものもありました。まぁ、気にしないでおこう。
その他いろいろありますが、あんまり気にしてもしょうがない。
どうせそのうち切り替えるんだし、β版だから1か月もしないうちにまた変わります。

5.既知の不具合

ここはちらっと目を通しておこう。
おれには大した実害がなさそうだ。

ここを読んでて初めて知ったのですが、Ot6ってのはPythonのUI向けのライブラリのようです。Qt5からQt6に切り替えてUIを構成したけど、Qt6が原因でUIが潰れてるみたいですね。ちょっと読みづらい文字が多数あります。
モノトニックオーダーは使ったことはあるけど、あんまり違いを感じませんでした。使うならちゃんと設定して最上位の層だけ適用しないと時間がかかります。初期設定は最上位だけの適用にはなってません。
Treeサポートの問題って書いてあるけど、Treeって失敗が多いから実質使えない気がするんですけどね。ここぞというシーンがあれば教えてほしい。

総じて

おれは環境の都合によりインストールしましたが、動作が不安定なのでまだおすすめはしません。ときどきぶっこけます。
でも、スライスの変化は大きいし洗練されてるので面白いですよ。
次はβ2かな?次のリリースぐらいには対応プラグインも増えてるんじゃないかと思います。早くでてきてくれー。

2022-05-02 githubのissueを書いてみたところ、次の日にはもう修正済みになってました。

関係者はものすごい作業量でがんばってるみたい。
次のリリースは近いんじゃないかな。
深刻なバグを残してβ2にするか、粗方つぶして正規のv5になるんじゃなかろうか。
うちのはとりあえず動いてるので、困ってなかったりする。

2022-05-29 追記
v5.0.0 が既に公開されています。
主要なPluginも揃っているようです。
ふつーに使えるようになりました。
スパイラルモードの底面が同心円しかできないのは変わらないみたい。
個人的に気になるのは、印刷品質向上のための自動補正機能がどれなのかということ。Klipperを使ってる人は、スライサー側の補正機能を止めないといけません。そうしないと両者で補正がかかって品質が落ちてしまいます。
Discussionページで聞かないとわかんないかも。

ここ1か月ぐらいでbug issueが200以上残っています。
bugが0件になることはあり得ないので、あんまり気にしすぎることでもないでが不慣れな方はまだ使わないほうがいいかもしれません。
個人的には使えないと困るので使ってますが、上記のスパイラルモード以外では特に困ってませ~ん。


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