鉄印帳の旅【第6弾】
ちょっと福岡に用がありまして、そのついでに鉄印を集めてきました。
今回の行き先は平成筑豊鉄道と甘木鉄道です。ただ単純に鉄道に乗っても面白くないので、いろいろな乗り物に乗って行ってみました。
西鉄バス田川急行(福岡空港→西鉄後藤寺営業所)
まずは西鉄バスの田川急行に乗ります。博多駅を出て福岡空港に立ち寄り、田川市にある西鉄後藤寺営業所を結ぶ急行バス。
福岡で、いや日本のバス会社でも最大級のネットワークを持つのが西鉄バスです。それこそひっきりなしに、縦横無尽に西鉄バスが走っています。その西鉄バスが筑豊の中心都市飯塚や田川市を結んでいるのがこのバスです。都市高速などを走って福岡空港に寄らない特急バスと、福岡空港等にも停まる急行バスがありますが、実はこのバス、この9月30日をもって廃止となります。昨今の旅客需要の減衰で、元気のよかった西鉄バスも整理の波が押し寄せているようです。
2時間余りで西鉄後藤寺営業所に到着しました。福岡空港を出た時はくもり空でしたが、少しだけ青空が見えました。
西鉄バス(西鉄後藤寺営業所→金田駅)
田川急行の終点となる西鉄後藤寺営業所は田川後藤寺駅からは2kmほど離れています。田川後藤寺駅から平成筑豊鉄道に乗ってもよかったのですが、駅まで歩くのはきついので、ここは方城経由の金田駅行バスに乗車しました。
発車してすぐに見えたのは、かつての後藤寺バスセンター。その壮絶なレトロ感がファンを魅了しましたが、今は廃止され、「ターミナル会館」と書かれた看板とがらんどうの構内跡が残る古い建物だけが残っていました。
金田駅
バスは終着金田駅に到着。もともと循環バスとして運行してきた名残もあって、いつの間にかバスの行先表示は後藤寺行になっていました。
さて金田駅。平成筑豊鉄道の中心駅ですが、駅名は「かなだ」と読みます。九州には大分県に宇佐(USA)駅もありまして、「カナダからUSAへ」と洒落こんでみるのも面白いかも知れません。
ここで鉄印をもらいます。といっても、平成筑豊鉄道では窓口業務を最小限にしているため、鉄印は何とガチャガチャ方式で売っています。300円を投入してつまみを回すと出てくる仕組み。でも、結局私は小銭がなくて窓口で両替をしてもらいました。お手数をおかけしてすみませんでした。
金田駅には車両基地があり、平成筑豊鉄道のカラフルな車両たちが夕日に照らされていました。
やってきた列車に乗って、向かう先は平成筑豊鉄道の終点・直方駅です。
直方→鳥栖
福岡空港を出発したのが昼すぎでしたので時間はもう夕方。直方からは本日の宿泊地・鳥栖を目指すことにします。
まず乗車したのは福北ゆたか線の博多行。福北ゆたか線とは筑豊本線の折尾-桂川間と篠栗線の総称で、博多までの通勤路線として大発展している路線です。いかにもJR九州っぽいブラックフェイスの車両に乗って、向かうは桂川です。
桂川からは筑豊本線の末端区間・通称原田線に乗車します。福北ゆたか線部分は電化されて列車本数も大変多いのですが、原田線は1~2時間に1本、非電化で1両きりのディーゼルカーが細々と走っています。キハ40系がのんびりとやってきました。夕方の帰宅時間帯ということもあり、結構多くの乗客が乗っていた記憶がありますが、冷水峠付近では携帯電話の電波も通じず、秘境感たっぷりで楽しかったです。
原田駅は鹿児島本線との乗換駅です。九州一の大幹線で、熊本・鹿児島方面は九州新幹線に主役を譲りましたが、長崎方面の特急電車も走るなどにぎやかな路線です。ちょうど夕暮れ時、撮ったのは見送った荒尾行です。
荒尾行を見送って乗車したのは長駆博多から佐賀県を越えて長崎県の早岐まで向かう普通列車です。何とこの列車、国鉄型の415系が充当されていました。オールロングシートの味気ない車両ですが、何となく地元柏を走るJR常磐線のかつての姿を思い出しました。
そして鳥栖に到着。駅から徒歩3分のビジネスホテルに投宿しました。ちなみに鳥栖駅でこんな珍車両に遭遇。新型の821系で、前面の縁取り部分にまでLEDが光る派手派手な車両です。
甘木鉄道へ
翌朝はよく晴れていました。鳥栖から少しだけ戻り、やってきたのは基山。もう一つの目的地・甘木鉄道に乗り換えます。甘木鉄道の車両はカラフルな車両が多いですが、今回乗車するのは青を基調とした車両。JR九州に負けず劣らず、派手です。
この車両に乗って、車窓を眺めながら終着甘木へ。甘木駅は車両基地もある中心駅。立派な駅舎も建っています。ここで鉄印を購入しました。
西鉄電車で福岡に戻ります
本当は、甘木鉄道沿線でコスモスでも咲いていればフリー切符を買って一日撮り鉄でもしようかと思っていたのですが、ほとんどコスモスが咲いておらず、雲も出始めていたので福岡へ戻ることに。甘木鉄道にまた乗っても仕方がないので、西鉄甘木線に乗ることにしました。
西鉄甘木駅は道路沿いの狭い空間にありますが、ものすごくレトロな駅舎です。昭和23年に改築記録が残っているそうですから、相当に古いのだと思います。30分後に出る大牟田行普通列車に乗って天神大牟田線の乗換駅、宮の陣へ向かいます。
宮の陣駅は甘木線と天神大牟田線が斜めに交わる駅。すぐそこには筑後川が流れ、鉄橋の向こうには久留米の市街地が見えます。
すぐにやってきた急行電車に乗って西鉄福岡駅へと向かいました。
その後は糸島に行ったり、福岡空港で時間をつぶしたりして、夜の便で東京へと戻りました。
福岡空港の国内線ターミナルビルはきれいに改装されていて、美しい夕陽と飛行機を絡めて撮ることができました。
むすびに
というわけで鉄印帳の旅も九州初上陸です。まだまだ残りの数は多いですがあまり焦らず、ゆっくりと収集旅を楽しみたいと思います。
(※常にマスクを着用、単独行動、最低限の会話に努め、感染対策に気を付けながらの旅程としています。ご理解のほどよろしくお願いいたします)
(掲載写真はすべて筆者撮影)
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