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自然界のふしぎ 1

その蝶を見たのは私がまだ十代前半の13歳。順番は前後するかもしれないが、オオムラサキ、メスアカミドリシジミ(?)ともに♂である。


オオムラサキ
メスアカミドリシジミ

 

その年は私が友人の勧めで札幌ホーネットクラブに入会した年でもあった。 以前から昆虫に興味があった私はこの体験で心が躍った。オオムラは円山山麓を低く飛行し、メスアカは円山川の上を翅をキラキラさせながら飛んでいた。オオムラの青とメスアカの緑は心に焼き付いている。 
チョウやガの鱗翅目の翅には鱗粉というものがついている。これは水分を弾き、これを取り去るとうまく飛べなくなる種もあるとのこと。 

また特にチョウはオスの方が概してメスよりも翅の模様が派手である。メスが地味だということは、ほかの捕食者からすると餌食になりずらいと思われる。またオスは翅のきらめきを利用してメスを誘引すると考えられる。


オオムラサキの翅表面の鱗粉(拡大)


 
昆虫と植物の関係など
 
ある種のヤナギはハムシの幼虫に葉を食われていると、フェロモンのような化学物質を出して、カメノコテントウを引き寄せるとされる。「お願い、食べられているから始末して」という救難信号だ。それを察知したテントウムシは幼虫を食べに来るというわけだ。

カメノコテントウ

また、ライマメというマメ科の植物はハダニに葉を食われると化学物質の救難信号を発する。カブリダニを呼び寄せるのだ。「食べに来てくれ」ということ。
  このように昆虫などの動物と植物はメッセージのやりとりをしている。
  しかしこれらの伝達物質は自動車の排気ガス等により阻害されることがあるとわかっている。
  人間という種の罪深さを感じる。
 
  アフリカのサバンナのキリンは長い首を伸ばし、アカシヤなどの木の葉を食べることが知られている。
  アカシヤは防衛措置として枝に棘を生やすが、キリンの口の届かぬ高さでは棘を落とすそう。


アカシアとキリン

 自然の奥行きを感じさせるエピソードで
すね。


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